海外旅行・観光情報の「地球の歩き方」TOP > 特派員ブログ > ヨーロッパ  > イタリア/アンコーナ特派員ブログ

イタリア/アンコーナ特派員ブログ 丹羽 淳子

イタリア・アンコーナ特派員が現地からヨーロッパ地域に至るまで、旅行・観光・食事などの現地最新情報をお伝えします。


20191108_125101.jpg

いよいよ国立マルケ美術館探訪も3日目になりました。
今回は美術館で最も有名な作品たちをご紹介します。
おそらく15程度の部屋を通り、ようやく行き着く2部屋に注目の作品は展示されています。

Piero Della Francesca の作品 『キリストの鞭打ち』。

ちょっと変わった画題ですよね。
画面後方ではむち打ちにされているイエスキリストが見えます。
こちらの絵にも遠近法が使われています。
この右手にいる3人の男性、、、これが誰なのかは解明されていないらしく、学者さんたちはいまだに喧々諤々しているとのこと。

20191108_134947.jpg

この絵の後ろ側に飾ってあるのが「セネガリアの聖母」。
これもPiero Della Francescaの作品で、フェデリコ公の娘がセネガリアの侯爵に嫁入りする際に描かれたものだそうです。
第1次世界大戦まではセネガリアの教会内にて保存されていたものだそうです。
綺麗に残っていたものですね。
ルネッサンス期は写実的な画法にこの遠近法を加えた画風が特徴的です。

20191108_135804.jpg

遠近法といえば『理想都市』の存在を忘れてはいけません。作者不明。
部屋の入口から相対する壁に掲げられているのですが、見た瞬間軽くめまいがするような感覚になりました。

20191108_135825.jpg

この写真を見て頂いたらお分かりいただけるでしょうか。
絵画というよりも、立体模型が置いてあるようです。

20191108_135843.jpg

明るく、広々としたオープンな町ですが、人は誰もいません。
でも窓際には植物がみられ、人が住んでいた(いる)ことはうかがい知れます。
この絵の中に存在する生物は2匹の鳩。
ぜひ、お探しになってみてくださいね。

この絵を見る際に、なぜか美術館のスタッフの方が着いてきてくださったんです。
初老の紳士で、ちょっと腰辺りに手をまわしながら(笑)・・・。
つまらないですものね、館内でじっと監視しているのなんて。
その方がこのすばらしい絵について説明して下さり、そして、最後は「これは誰にも内緒だよ」と見せてくださった景色がこれ。
まるで壁かと思ったら、そこには扉がありその外はバルコニー。
このバルコニーからはウルビーノが外と繋がる唯一の道と接するPiazza Mercataleが見下ろすことができます。

ちょっとした王様気分。
ありがとう、おじさま。

20191108_140155.jpg

本好きであったということで知られる公爵。1000冊に及ぶ彼の蔵書はヴァチカン図書館に収められているそうですが、

こちらの小さな書斎も非常にしばらしい。
この美術館で一番の宝物だ、とおっしゃっている方もいらっしゃりました。
頭上部にはずらりと歴代の哲学者や教皇、詩人など画が並び、書庫となる部分には木象嵌をこれでもかというほどに使った設え。

20191108_140515.jpg

公爵という人の力ぶり、財力のすごさがよくわかりますよね。
コレクションされた絵を見ることもすばらしいのですが、
当時の様子がうかがうことができる建物内部の隅々をしっかりと見て回れるってすごいですよね。

美術館、実はまだ終わっていません。
来週にも続くかな...?

では、またお会いしましょう。
Ci vediamo presto.

-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-

名前:Galleria Nazionale delle Marche
所在地:Piazza Rinascimento, 13, 61029 Urbino PU
TEL: 0722 2760
時間:月:8:20~14:00 火~日:8:20 ~ 19:20

http://www.gallerianazionalemarche.it/

-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-


2020年1月22日

20191108_125101.jpg

みなさま、おはようございます。
今回も先週にひきつづき国立マルケ美術館の続きです。
人の少ない美術館でゆっくりとたくさんの写真を撮ることができましたので、しばしお付き合いくださいませ。

美術館に入って大半に見られる絵画は、大体が教会にあったもの。
教会に掲げたままだと保存に難しいということで、この美術館に持ち込まれています。
ですのですばらしい宗教画が多く見ることができます。
こちらのものの1400年代のモノたち。

20191108_132439.jpg

こちらに関しては、教会の壁をそのままま外して移設したものです。
湿気などの問題でしょうね。。。損傷が大きいです。

20191108_132936.jpg

途中には地元の執筆家の方が寄贈した絵ばかりが並べられたコーナーも。
確か、すべてで21点。
とても有名な方の作品もありますよ。
なんでも、その方の息子さんがキューバで飛行機事故にあり突如帰らぬ人となられ、その彼を思い偲んで、所蔵されていた絵画をこの美術館に寄付されたそうです。

20191108_133044.jpg

そしてこちら。なんてすてきな天井でしょう。
天井の中心にはいつもの鷲の紋章がデデン!
ほかにもユニコーンや首飾りなどさまざまな施しがあります。

こちらのお部屋はイギリスからのお客様を迎えた際に特別にしつらえられたのだとか。

20191108_134602.jpg

こちら、左側は宝飾品入れ、右側は祈祷台。
お客様専用でこんな手の込んだものまで用意させるとは…。

20191108_134640.jpg

イタリアルネッサンス期の画家として有名な、ジョヴァンニ ベッリーニの作品も。
この画家が有名なんだよ、なんていわれると、神々しく見えてしまいます…。素人ですから。

20191108_134224.jpg

次のGalleria Nazionale delle Marche へ③では、美術館の看板作品をご紹介しますね。

では、また来週。
Buona giornata!

-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-

名前:Galleria Nazionale delle Marche
所在地:Piazza Rinascimento, 13, 61029 Urbino PU
TEL: 0722 2760
時間:月:8:20~14:00 火~日:8:20 - 19:20

http://www.gallerianazionalemarche.it/

-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-


2020年1月15日

IMG_20190401_101543.jpg

みなさん、おはようございます。
昨年から続いているウルビーノの紹介ですが、新年に入ってもまだ続きます。
アンコーナへは日本からのお客様はあまりいらっしゃりませんが、ウルビーノへは多くの方がいらっしゃっているという事実を無視するわけには行きません。
ウルビーノはラファエッロが生まれた町として広く知られ、
イタリアのルネッサンス文化が花開いた都市のひとつとして、興味深い歴史を持つ町です。
マルケ州をご存じない方でもウルビーノという地名は聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。

今日はこのウルビーノにある国立マルケ美術館:Galleria Nazionale delle Marcheをご紹介しますね。
写真も多くなっているので、○回仕立てさせていただきます。

ルネッサンス時代にこの町を芸術と文化の都市として栄えさせたのは、フェデリコ ダ モンテフェルトロ公爵です。
立派な軍人として戦績をあげた公爵が、15世紀にウルビーノ公国の君主となり、画家などの多くの文化人を集め、いわゆるパトロンとなり、ここウルビーノ公国にフィレンツェやヴェネチアで見ることができるルネサンス文化をもたらしました。
あのフィレンツェやヴェネチアと肩を並べるルネッサンス文化の地がマルケ州にあったとは。驚きですね。
ちなみに彼の肖像画はフィレンツェのウフィツィ美術館にあり、二番目の妻と向かい合う形で描かれた横顔の肖像画です。
どこの誰れの肖像画と意識せずに目にしたことがある方は多くいらっしゃると思います。

このフェデリコ公の時代に建築されたPalazzo Ducale(ドゥカーレ宮殿)が現在は国立マルケ美術館としてりようされており、当時の公爵の住まいぶりを感じながら数多くの絵画や展示物を見学することができます。

20191108_125101.jpg

建物を入ると中庭が広がります。
当時は中庭でパーティなども開かれたのでしょうか。
チケット売り場は中庭奥の右手にあり、美術館の入口は中庭に面してチケット売り場の対角の扉になります。

20191108_125730.jpg

1階にはお手洗いもありますが、その手前にはロッカーがあり、大きな荷物はここに預けることになります。
傘も預けられて便利。
しかも無料です。

20191108_125413.jpg

さて、美術館としては二階と三階が開かれています。
この馬が上ることができるといわれている、広くなだらかな階段を上っていざ美術館内へ。

20191108_130632.jpg

噂によると数名のグループで見学する場合は、美術館のスタッフが案内係として付いてきてくれるのだとか。
私は一人で行ったため、まったくのフリーで見学しましたが、確かに美術館内にかなり大勢のスタッフがいたのは事実です。

扉の多くはこの様に、木象嵌というのでしょうか、細かく繊細なデザインが施された設えになっています。
これを見ただけでもため息。
これは確か入り口の扉ですが、宮殿内、多くの扉がこの設えになっていました。

20191108_131127.jpg

さて、入口を抜けるとすぐにフェデリコ公の住まいとして、リナシメント広場に沿う形で配された連続した七つの部屋が始まります。

20191108_130915.jpg

とにかく広い。
Urbinoは内陸部で寒さも厳しい場所。雪もかなり降ります。
ということで、どの部屋にも立派な暖炉が備え付けてありました。

20191108_131050.jpg

窓の作りも独特で、このように窓の両脇に向かい合う形で椅子が配されています。
このスタイルはラファエロの生家でも見ることが出来、この宮殿の窓辺を模したらしいです。

20191108_131024.jpg

そして二番目の部屋は、この宮殿内で唯一、壁画が施された部屋になります。
ほとんどはがれちゃっていますね。
残った部位からだけでも、色合いのすばらしさが見てとれます。
20191108_131558.jpg

そして、続いてのお部屋ではフェデリコ公の寝室を見ることができます。
寝室の中の寝室ですね。内部にも外部にも絵が描かれています。
7部屋もつながった部屋にある寝室ですので、プライバシー性を高め、また冬の寒さに対して暖を取りやすくするためにこのような寝室が使われていました。

20191108_131739.jpg.

階段を上がって三室を見ただけでもちょっとした感動を覚えます。
フラッシュをたかなければ写真も自由に撮れますし、何といっても、シーズンオフは見学者がとても少ない。
美術がお好きな方、中世のイタリアがお好きな方、おすすめします。

では、Galleria Nazionale delle Marche へ②へ続きます。

-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-

名前:Galleria Nazionale delle Marche
所在地:Piazza Rinascimento, 13, 61029 Urbino PU
TEL: 0722 2760
時間:月:8:20~14:00 火~日:8:20 - 19:20

http://www.gallerianazionalemarche.it/

-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-


2020年1月 8日
2020年1月 1日
2019年12月25日
2019年12月18日
2019年12月11日
⇒すべての記事を見る

イタリア旅行 旅スケジュール

旅行者の作る、新着!旅スケジュールをご紹介します。 ■イタリアの旅行記・口コミ「旅スケ」へ

ヨーロッパ特派員ブログ一覧

アイスランド/レイキャヴィークアイルランド/ゴールウェイイギリス/イーリーイギリス/エディンバライギリス/カーディフイギリス/ギルフォードイギリス/グラスゴーイギリス/ケンダルイギリス/ケンブリッジイギリス/コッツウォルズイギリス/ヒースローイギリス/ブリストルイギリス/ベルファストイギリス/ヨークイギリス/ロンドンイギリス/ロンドン2イギリス/ロンドン3イギリス/ロンドン4イタリア/アンコーナイタリア/アンドリアイタリア/シチリア島イタリア/ジェノバイタリア/トリノイタリア/ナポリイタリア/ナポリ2イタリア/ナポリ3イタリア/パルマイタリア/フィレンツェイタリア/ベネチアイタリア/ボローニャイタリア/ミラノイタリア/ミラノ2イタリア/ラ・スペツィアイタリア/ローマイタリア/ローマ2イタリア/ローマ3ウクライナ/オデッサエストニア/タリンエストニア/タルツオランダ/アイントホーフェンオランダ/アムステルダムオランダ/デンボスオランダ/ライデンオーストリア/ウィーンオーストリア/ウィーン2オーストリア/チロルオーストリア/リンツキプロス/ニコシアギリシア/パロス島ギリシャ/アテネクロアチア/コルチュラ島クロアチア/ザグレブクロアチア/ドゥブロヴニクジョージア/トビリシスイス/アッペンツェルスイス/チューリヒスイス/ベルンスウェーデン/ストックホルムスペイン/イビサ島スペイン/バルセロナスペイン/バルセロナ2スペイン/バレンシアスペイン/バレンシア2スペイン/ビトリアスペイン/ビルバオスペイン/マドリッドスペイン/マドリッド2スペイン/レオンスロヴェニア/リュブリャナセルビア/ベオグラードチェコ/ブルノチェコ/プラハチェコ/プラハ2デンマーク/コペンハーゲンドイツ/ケルンドイツ/ケルン2ドイツ/シュタインバッハドイツ/デュイスブルクドイツ/デュッセルドルフドイツ/ハノーファードイツ/ハンブルクドイツ/フライブルクドイツ/フランクフルトドイツ/ブレーメンドイツ/ベルリンドイツ/ボンドイツ/ミュンヘンドイツ/ミュンヘン2ドイツ/ミンデンドイツ/ライプツィヒドイツ/レーゲンスブルクドイツ/ワイマールノルウェー/オスロノルウェー/オスロ2ノルウェー/オスロ3ノルウェー/ベルゲンハンガリー/ブダペストフィンランド/サヴォンリンナフィンランド/トゥルクフィンランド/ヘルシンキフィンランド/レヴィ・サーリセルカフランス/アヌシーフランス/アンボアーズフランス/カンヌフランス/コートダジュールフランス/ストラスブールフランス/トゥルコアンフランス/トゥールーズフランス/ナルボンヌフランス/パリフランス/パリ2フランス/パリ3フランス/ブールジュフランス/ボルドーフランス/マルセイユフランス/リヨンフランス/リヨン2フランス/レンヌブルガリア/ソフィアブルガリア/プレヴェンベルギー/ゲントベルギー/ブリュッセルベルギー/ルーヴェンポルトガル/ポルトポルトガル/リスボンポーランド/カトビッツェマケドニア/スコピエマルタ/マルタ島モンテネグロ/ポドゴリツァヨーロッパ/バルカンラトヴィア/リーガルクセンブルク/ルクセンブルクルーマニア/ブカレストロシア/サンクトペテルブルグロシア/モスクワ

ヨーロッパにもどる

  • 特派員プロフィール
  • アンコーナ特派員

    アンコーナ特派員
    丹羽 淳子
    イタリアのAISワインソムリエ資格を取得したことをきっかけに、2015年よりイタリア マルケ州に移り、伊人パートナーとの生活を開始しました。現在は数社のイタリア企業から依頼を受けワインや蜂蜜を日本に紹介するエージェント業や、日本からのお客様のアテンドや翻訳業務などを行っています。InstagramFacebookでも情報を配信しています。質問やご相談はお気軽にこちらまでどうぞ。 DISQUS ID @disqus_44jkIAWfDx

  • リーダーに登録

地球の歩き方Web特派員募集