マナーとルール

公開日 : 2010年06月17日
最終更新 :

生活のマナーやルールは同じ国の中でも地方によっても違うものですが、私がフランスで体験した、学んだマナーとルール(挨拶と食事中)はこんな感じです。

1.あいさつ

ヨーロッパの挨拶は言葉の挨拶と体の表現。日本でも、挨拶は確かにきちんと躾けられますが、ここフランスでもまた違った作法があります。

まず、「ボンジュールBonjour」は知ってる人でも知らない人でも言うのがお行儀。スーパーのレジでもボンジュール、お店にふらりと入ってもボンジュール、買い物する時もボンジュールを言ってから注文するのが礼儀です。お店の人が先にボンジュールと言った時に答えないでいると、「失礼なヤツ」という印象を与えてしまい、その後の対応がよくなかったりすることもしばしば。日本では靴屋さんにふらりと入って「いらっしゃいませ」と言われて店員さんにわざわざ「こんにちは」って言い返すとちょっと変な感じですが、フランスではこの最初の挨拶はとても大事です。

ある日本人の人は、店員さんの「ボンジュール」に対して、日本の「いらっしゃいませ」といわれた感覚でそのまま通り過ぎようとしたところ、その店員さんから「ボンジュールと言われたらボンジュールと言い返すべきだ」と注意されたとか。そういうことです。道ですれ違った人と目が会った時もボンジュールと言うと気持ちいいですね。特に私の住んでいるような小さな町では、皆さんへの挨拶はより大切なようです。

そしてやはり体の表現。つまりほっぺたにチュッ(ビズゥBisou)、というやつですが、一旦知り合いになるとこれも大切な礼儀です。グループで待ち合わせした時など、先に来ていた人みんなにちゃんとボンジュール、と言いながらビズゥして回る、というのが手間なようですが、礼儀です。お別れするときも基本的にはやっぱりビズゥ。だんだんこれをしないとちゃんとさよならを言った気にならなくなってくるので不思議です。

ただこのビズゥも私の住んでるあたりでは左右1回づつの計2回、南部やスイスのジュネーブでは3回とちょとずつ異なります。男性同士では女性と同様にビズゥをする地域(南部)もあれば、握手だったりハグだったり、これもいろいろ違うようです。

2.食事中

カゼを引いたり、アレルギーで鼻水が出ているときにグスグス、ズルズルと鼻をすすってしまうことがありますが、これをほったらかしにしてすすりっぱなしは、NGです。日本では鼻をすするよりも鼻をかむことのほうが汚い(音のせいか)、という感覚がありますが、フランスでは食事中に鼻をすすり上げる音は周囲に非常に不快な思いをさせてしまいます。なのでとにかくこまめに鼻をかむこと。たとえ食事中のテーブルであっても鼻をかむことは、すするよりははるかに受け入れられます。

私も鼻炎がちなので鼻水に悩まされることは多いですが、薬局に行けば鼻用スプレーも売ってあるし、とにかくこまめに鼻をかむくせをつけておいしい食事を楽しむようにしています。

ローマに入ってはローマに従えとはよく言ったものです。はじめは慣れなくてもちょっとあわせる努力をすると逆に気分的に解放されるものです。その土地のルールとマナーを「守る」というより「実践する」ことで滞在先をより楽しみたいものです。

atable.jpg

【記載内容について】

「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。

掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。

本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。

※情報修正・更新依頼はこちら

【リンク先の情報について】

「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。

リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。

ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。

弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。