春の野草でスープを作る

公開日 : 2011年04月06日
最終更新 :

ここのところ、一日中太陽が出る日は日中の気温が25度近くなることもあります。樹木にも少しずつ新緑が見え始め、近所の牧場では生まれたばかりの子牛が草を食み、春の訪れを感じます。

この時期にたくさん生えてくるのがイラクサ。フランス語ではオーティ(Ortie)と呼ばれ、表面がとげで覆われていて、不用意に触ると刺されて痛いだけでなく、いつまでもかゆみが残ったりしてよく知らなかった頃は何度も泣かされました。とはいえ、若いオーティは腸や消化器官、泌尿器官などの働きを整える薬草としての効能があり、私は毎年この時期にオーティのハーブ・ティーを作っています。

ortis.JPG

そして、スープにもできるという話を義理の母からも聞き、作ってみました。日本語でも「イラクサのスープ」で検索すると結構出てきます。皆さん各地で実践されてるんですね。

摘んだばかりの若いイラクサと、1センチの賽の目に切ったジャガイモと玉ねぎに水をいれ、鍋で煮込んで、ジャガイモが十分柔らかくなったら、煮えた材料をすり潰して(後ほど説明)、必要であれば残りのスープも加え、塩コショウで味を整えてできあがり。棘は加熱した時点でなくなってしまうらしく、味もすっきりした感じでおいしくいただきました。レシピはいろいろありますが、固形スープなどを使わなくても野菜の味で十分おいしくなります。

フランスで食されるスープは日本のスープよりも「もったり」したペースト状で、飲むと言うよりも食べる、という感覚です。「今日はお昼食べすぎたから夕食はスープだけ」ということもしばしば。煮込んだ野菜をペースト状にするには、もちろんミキサーでもできますが、フランスでスープ作りには欠かせない調理器具がムラン・ア・レギュムMoulin à légume(野菜用回転こし機、とでも言うのか、、)。手でハンドル部分を回しながら野菜をすり潰していきます。当初義理の母がこれでスープを作っているのを見た時は、「ミキサーでやればいいんじゃないの~」と思ってましたが、最近よくスープを作るようになってムランの使いやすさに納得。煮えたままの野菜を素早くスープにしてくれます。イラクサの他にもメインの野菜を変えていろんなスープができます。

moulin.JPG

皆さんも春の野菜や野草で新鮮スープを作ってみませんか?

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