アッペンツェル生まれのアーティスト ロマン・シグナー
アッペンツェル生まれのアーティスト、ロマン・シグナー(Roman Signer)。
1938年生まれで78歳の彼は、アッペンツェルの隣の州であるザンクト・ガレンに住んでいます(2016年現在)。
私が感じる彼の特徴は、
・空間をデザインする
・水や煙、火、風、時間、方向、動き、流れをテーマにしている
・からくり、おもちゃのような遊び心がある
・一色、なにかポイントをおいている
・カートや車などの機械との組み合わせ
ときにはダイナマイトで物を爆破し、その様を写真におさめています。
世界中の美術館・博物館での展覧会をしていますが、個人的に好きな彼の作品の楽しみ方は「公園で作品に触れる」です。
たとえば、アッペンツェルのお隣の州・ザンクト・ガレン駅から徒歩5分ほどの場所にある公園。
名前はわかりませんが、バス停「Poststrasse(ポストシュトラッセ)」のすぐ隣にあります。
遠くから見た、その公園。
ハーブや草花が植えられた、とってもシンプルな公園で、特筆すべき特徴は見られないようですが・・・よく見ると赤い何かが見えます。
これが、彼の作品です。
赤いバケツ(ドラム缶?)から、止まることなく吹き出す水。
下のコンクリートに水が打ち付けられています。
バケツから水が噴き出て、空中を躍動的にうねるように通り、コンクリートに打ち付けられ、しぶきをあげる、この流れ。
そして、赤いバケツと、その他の色とのコントラストがおもちゃのようで、見ているだけで楽しくなってきます。
他にも、スイス国内Solothurn(ゾロトゥーン)のStiefelbrunnenに彼の作品が。
長靴(ブーツ)が宙に浮いているようなデザインのオブフェが、プールの真ん中に設置されていて・・・
これが、ロマン・シグナーの手にかかると「動き」が加えられるので・・・
こうなります。
黒いブーツは、水を放出しながら鉄棒を軸に大空めがけて大回転!
真っ青な空を背景に、永遠とくりかえすこのオブジェを見ていると、ロマン・シグナーに近づけたような気持ちになりました。
スイスの自然の中にさりげなく置かれている作品は、もしかしたら彼の手がけたものの1つかもしれません。
筆者
スイス特派員
ヘス 順子
スイス東部のアッペンツェルに住んでいます。日本とスイスの橋渡しになるような仕事をし、それを深めていきたいです。
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