アテネ周辺ビーチ情報 PART1

公開日 : 2008年07月02日

最終更新 : 2008年07月02日

筆者 : 有馬めぐむ

　ギリシア人の夏の典型的な週末といえば、ビーチに繰り出すこと。夜は遅くまで明るいので、金曜日の夜、仕事が終わったら即ビーチへ…というパターンも珍しくありません。アテネから見て南西に広がるビーチと北東の方角のビーチがあるのですが、今回はあまりガイドブック等にも書かれない北東側についてご紹介。北東側のビーチを北から下っていくと、スヒニアス、マラソーナ、ネアマクリ、ズべリ、マティ、ラフィーナ、アルテミダ（ルツァ）、ポルトラフティ、ダスカリョ、ラヴリオ…次々と美しいビーチがあります。今回はマティ、ラフィーナ、スヒ二アスを取り上げます。

　マティはアテネからクルマで30分、バスで1時間ほどですが、写真のように水は美しく澄んでいます。アテネに住むギリシア人が夏の間を過ごす別荘が多い地域。アテネより5℃くらい気温が低く、避暑地にはうってつけで、なおかつ透き通る水で海水浴を楽しめます。

　左下の写真は典型的な別荘のテラスからの眺め。目の前の海で心ゆくまで泳ぎ、テラスで美しい海を眺めながらゆっくり食事をとっているとストレスが自然に消えていくのを実感します。食事の後は心地よい風を感じながらお昼寝…。数年前、初めて来た時、ギリシア人はずいぶん優雅な暮らしをしているなあと思ったものです。別荘と聞くと日本ではすごいお金持ちを想像しますが、ミドルクラスのギリシア人はけっこう別荘を持っています。

　通貨がドラグマの時代の30年前の値段なので、単純に貨幣価値を比べることは難しいですが、でも当時、1ＬＤＫ＆大きなテラス付オーシャンビューの別荘がいまにして思えば、驚きの安価で購入できたらしいです。本当に耳を疑い、計算を間違えたかと思うようなお値段！ところが今はこの異常なインフレと未だにひきずるユーロ導入ショックで、同じような物件を買おうと思ったら何千万円するそうです。

　ギリシアはヨーロッパの中でも所得の低い国だし、超インフレなのに、人々の給料は停滞、もしくは下降を辿っているので、いま別荘を持つことは相当難しくなっています。よって最近はマティもホテルが軒を連ねています（写真右上）。中でもカボ　ヴェルデ　ホテルはこじんまりした可愛いホテルで日本からの友人を泊めたりするお気に入りホテル。マティのビーチは別荘やホテルに滞在していなくても無料で入れます（但しビーチにシャワーなどの設備はなし）。

カボ　ヴェルデ　ホテル　http://www.caboverde.gr/　

　ラフィーナはマティの隣町、ギリシアの現首相・コスタス・カラマンリスさんが住んでいる町です。港町でマリーナの横に無料のビーチがあり、マティに比べると水のきれいさでは劣りますが、港から離れたビーチまで歩けば水はきれい。ミコノス島をはじめ、様々な島とラフィーナを行き交っている船が慌しく出入港します。

　船着場の正面には、新鮮な魚屋やフィッシュタヴェルナが軒を連ねます。魚屋は氷の上に、活きのいい魚を美術品でも展示するように並べています。おじさん、張り切ってポーズとってくれました！

　食事の合間の時間なので、空いてますが、下の写真のタヴェルナは美味しくて有名です。カラマンリス首相もふらっと食べに来るそうですよ。

　お次は私の一番のお気に入りビーチ、スヒニアスへ。アテネから約45ｋｍなのでクルマで来るのはいいけれど、バスは本数が少ないのが難点ではありますが…。長い海岸線のビーチで、様々な施設があります。いろいろ行った中では、いまところモレティス（写真の看板）という施設が気にいっています。

　ここは無料のビーチと違ってウィンドサーフィンのスクールがあったり、パラソル＆デッキチェア、カフェバーやシャワー、トイレなど全て完備している有料の施設。入場が1人3ユーロなので、南の高級ビーチ、ヴーラやヴーリャグメニに比べたら安いですね。でも施設はけっこう整っていて水は素晴らしく澄んでいます。入場料は後払いですが、中でデッキチェアを借りたり（1人4ユーロ）、飲み物、食べ物などを買えば、入場料3ユーロは払わなくていいのです。つまり帰りに何か買ったレシートを見せればＯＫ。でもそのレシートもノーチェックの場合も！サラダ、サンドイッチ、フルーツなどもあり、ビーチで食べるととても美味しく感じます。特にビーチで食べるスイカは美味しいです！