ギリシャのバカンスの過ごし方&スペツェス島

公開日 : 2009年08月10日
最終更新 :

 ギリシャ語でバカンスはディアコペスといいますが、人々は夏を前にディアコペスにはどこに行こうかと計画をたて始めます。8月が近づくにつれ、アテネは空っぽになっていき、多くの人々がエーゲ海やイオニア海などに浮かぶ様々な島に出かけていきます。 ことし、ウチはサロニコス諸島のスペツェス島に行くことにしました。作家の村上春樹氏が一時期住んでいたことがある、雰囲気のいい島です。ピレウスから船で向かう人も多いですが、前回のブログで書いたエピダヴロスからとても近く、船で簡単に渡ることができます。写真はスペツェス島の船着場。

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 8月はどこの島もバカンスを楽しむギリシャ人や外国人観光客で溢れています。ギリシャの子供たちの夏休みは6月半ばから9月半ばまで約3ヶ月!小学校の先生をしている友人は数日、学校に出勤するものの、2ヵ月半は確実に休み!うらやましい限りです。エーゲ海の島に行ったり、故郷のクレタ島に帰ったりと完全にアテネを留守にしています。

 他にも友人知人を見てみると、部署にもよりますが、公的機関に勤めている場合は約1ヶ月、民間の会社員でも3週間くらいは有給休暇がとれます。やはり島へ行く人が多いですが、ひとつの島に長期滞在する人、2,3の島を転々としたりする人とバカンスのスタイルはいろいろ。

 日本人にはやはりミコノス島、サントリーニ島、クレタ島などが有名ですが、私の周りではこの夏、イオス島、フォレガンドロス島、ナクソス島、スキロス島、ロードス島、コス島などに行く人がいます。ギリシャ人の別荘所有率は高く、島に別荘を持つ人も多いです。ウチの近所では1週間ぐらい島にいってきて、数日アテネに戻り、また再び違う島やペロポネソス地方など本土のリゾート地へ行くパターンが多いようです。

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 やはり不景気もあってことしは周りでも島に長期滞在する人は少ないようです。でもわざわざ遠くに行かなくても、アテネ近郊のビーチ沿いに別荘を持つ人々も多く、首都周辺とは思えないほどキレイな海が広がっているので、その辺りで海水浴三昧の日々を送っている人も。また実家が田舎にある人は帰省したりと、とにかくギリシャ人、8月は働かず、すっかりリラックスして思い思いの休日を楽しんでいます。

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 さてスペツェス島に話を戻し、エピダヴロスの宿泊エリアからクルマで約70 m、ポルトヘーリのコスタという小さな港に出て、そこからスペツェス島に船で渡ります。島までは直線距離にして約3kmくらいなので、片道2ユーロのボート(写真左下)だとゆっくり30〜40分かかって、片道20ユーロの高速艇のタクシー(写真右下)だと5分くらいであっという間にスペツェス島に着きます。4人いればひとり5ユーロで高速艇で行けます。

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 スペツェスタウンのハーバーには小型船から大型クルーズまで多くの船がとまり、活気を見せています。私たちが着いた日はなんだかそこら中にカメラやビデオを持ったパパラッチもどきがたくさんいました。カフェで隣の席の人に聞いたら、元国王の孫がポルトへーリで洗礼式を挙げたとか。スペツェス島にもやってくるとかで、妙に混みあっていたみたいです。ハリウッドスターもよくギリシャの島々に来ているので、ええっというような有名人に会うこともあります。

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 エピダヴロスのホテルを早く出たので、お腹が空いていて早速カフェで朝ごはん。ギリシャの島のバカンスは最高なのですが、とにかくコーヒー1杯にしてもお値段高め。いろいろ頼んだらかなりの値段になりました^^;スペツェスはとても洗練された島ですが、カプチーノ1杯もアテネ並み。「コロナキが引っ越してきた」などと言われるくらいカフェやお土産ショップなども高めです。とは言え、港の近くでも海水は素晴らしくキレイだし、ヴェネチアン建築の建物が多いので町並みも美しく、バカンス気分にはたっぷり浸れる島。港沿いに散歩して行くと、ホテル・ポセイドン(写真左下)の華やかな建物が目を惹きます。

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 更に歩いていくと、5つ星ホテルのニシア(下の写真)があります。グランドフロアのロビーとプールはとても優雅な雰囲気です。

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 スペツェスは独立戦争にも重要な役割を果たした島。独立戦争の際のギリシャの英雄と言えば、コロコトロニスですが、女だてらにめざましい活躍をしたのが、ブブリーナ。艦隊を率いて勇敢に指揮をとり、ギリシャ独立への多大な貢献をした女傑です。以前のギリシャの通貨、ドラクマのコインにも彼女の肖像が刻まれていました。スペツェス島に現存する彼女の邸宅がいまは博物館になっていますので、次回ご紹介したいと思います。

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