彩り鮮やかフルコースがさっぱり食べれるレストラン

公開日 : 2010年03月12日
最終更新 :

 春めいた日も多くなってきましたが、寒さがぶり返す日も多いアテネです。昨日11日は大規模なゼネストがあって、空港は1日完全にクローズ、バスやメトロなど公共の交通機関がストップしたりとこの季節は何かとバタバタしております。

 そうこうしているうちにギリシャ最大の宗教イベント、パスハ(復活祭、イースター)まであと3週間余り。現在、ギリシャは節食期間なのですが、私の食に対する欲求は尽きません。気づいてみたら最近、すごく食べ物ネタが多いのですが、...構わず続行、また食べ物ネタです^^;

 少し前ですが、古い町並みが残るモナスティラキ周辺、プシリにある「ヒトゥラ」というレストランに行ってきました。

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 ヒトゥラとは鍋の意。ミシュラン星はまだありませんが、きっとそのうちに星を獲得すると言われているレストランです。数ヶ月前にある2つ星レストランに行ったのですが、味、サービスともにイマイチでした。そこに比べてこのヒトゥラ、今までに2回行きましたがフルコースをいただくような高級レストランとしてはいまのところ一番美味しいと感じています。

 プシリの辺りはお洒落なバーやレストランが多いのですが、最近ちょっと治安の乱れが気になります。夜のお出かけは十分に気をつけてください。ヒトゥラの入口はブザーを押して予約の名を告げて入る仕組みになっています。

 シェフのお任せメインコースは2杯のグラスワイン付でひとり75ユーロ。7皿のお料理が出ます。ギリシャ料理をベースにした地中海テイストのフレンチ風。

 今までヨーロッパの様々な都市の有名店でコースを食べたけれど、日本人の舌にはやはり量が多めだったり、バターやオリーブオイルが多めで、食後は胃がもたれたりすることが多いです。でもここのコースは1皿が量も控えめで、食材の味をできるだけ引き出している点など、まるで日本料理の懐石風コースを食べているようです。調理法も和食や中華などからヒントを得たようなものも多く、後味もさっぱりしていて、食後も苦しくなりません。

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 最初の皿は「タラのカルパッチョ スモークハムのフォーム添え」。スモークハムの旨味が凝縮されたフォームと新鮮なタラが美味しいこと。2皿目の「ルッコラのジェリーソースと生牡蠣」、ルッコラ、ウイキョウ、バーべナのソースも生ハーブの味が生きていてさっぱりと食べられます。サバのローストに「マヴロマティカ(黒い瞳)」と呼ばれる豆と甘めのローズマリーのソースが添えられた3皿目も見事。サバはちょっと苦手なのですが、食材の取り合わせが素晴らしく、複雑な味ながらさっぱりと堪能できました。

 他にもまるで小籠包のように口の中でスープが溢れ出すラビオリや、グリルした魚に鮮やかなグリーンのキュウリのソース、カリフラワーのピューレが添えられた一品など、新鮮な趣向と繊細な味を楽しめる料理が出ました。海藻をパリッと揚げてソースに添えられていたりとオリエンタルなテイストもかしこに見られました。メインは魚の後に豚肉も出ましたが、セロリのピューレと共にいただき、くどくなくて美味しかったです。

 たいていフルコースを食べると、満腹を通り越してスイーツはもうムリ…というカンジになりますが、食事の終了時点でまだ余裕!ただクリームたっぷりのものなどが出てくると辟易しますが、最後まで期待を裏切りません。ローズマリーのソルべが登場。あくまで素材力を活かした香り爽やかなスイーツ。全て完食したのに、食べ終えてなお、胃が悲鳴をあげていない状態に感動しました。

 今回はカメラを忘れてしまったので写真がないのですが、前回の行った際の料理の画像をイメージとして載せておきます。繊細な彩りが目でも楽しめるヒトゥラのコース、旅の最終日や記念日ディナーにおススメ。

 追記: この記事をアップした数日後にミシュランひとつ星、獲得したというニュースを読みました!

★ΧΥΤΡΑ(ヒトゥラ) 

住所          Ναυάρχου Αποστόλη 7 Ψυρρή 

             (ナヴァルフー アポストーリ7 プシリ)

TEL          217 7071 118 もしくは TEL/FAX 210 3316 767(要予約)    

月曜休

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