お知らせいろいろ

公開日 : 2011年06月25日
最終更新 :

 現在も引き続き、日本に一時帰国しています。いま実家は愛知県なので、福島からは500キロほど離れていることもあり、ごくごく当たり前の生活を人々は送っていることを改めて感じました。もちろん東北地方を応援するようなイベントは多くの場所で行われています。当初からギリシャでもネットなどで日本のメディアの報道を見ることはできましたが、まだ進行中の原発問題に関しては、依然、日本の中と外では大きな温度差があることも実感しました。

 原発問題は別として、東日本大震災後の報道で、大災害の後、パニックをおこさず冷静に行動した日本人はとても賞賛されました。今回の一時帰国で更に実感しましたが、被災地で想像を絶する困難や家族を失った深い悲しみの中にいながら忍耐強く行動し、他者に対する思いやりを忘れない東北の人々の姿には、改めて心を打たれました。

 世界ではなぜ日本人がそのように団結して行動できるのかも、真剣に議論されたりしたのです。6月10日に発売された『世界が感嘆する日本人』~世界が報じた大災害後のニッポン~(宝島社新書)は、世界は震災後の日本人を見て何を感じたかを探ったもので、日本人の凄さ、また時には感じられる不可思議さを、海外報道を通じて紹介しています。第6章 「EU諸国から見た日本人」の章は数か国からの報告になっていますので、フランス在住の知人ライターの方が総合的にまとめてくださいましたが、「ギリシャが報じた日本人」の部分(P.140 ~)を取材協力(P.190)という形で、執筆に参加させていただきました。 他にアメリカ、中国、台湾、韓国などの章もあり、とても興味深い内容になっています。ぜひご一読くださると嬉しいです。

 そして......ギリシャも難しい状況が続いています。5月下旬から国会議事堂前には、政治団体ではなく、フェイスブックなどを通して集まった比較的、知識層の一般市民が中心となり、抗議集会を始めました。この期に及んでも、未だに政府は無駄使い体質を改善しようとしませんし、国営企業は長年の赤字体質を棚にあげて、民営化反対を訴えており、民間企業でごく真面目に働いている人々ばかりに痛みを押し付けようとしているからです。ギリシャの国営企業の問題はどっぷり組織票に絡んでるので、政府は公務員問題をどうしようもできないのです。

 そしてこの集会は比較的、平和に行われていましたが、日に日に人数は増えて、年金の引き下げに苦しむ老年層や、職のない若年層、民間企業、国営企業、様々な立場でいろいろな抗議をする人々が集まり、20万人にも達する日もありました。エスカレートして過激化した日もあります。

 結局のところ、政府は再び支援金をとりつける方向ですが、何度も何度も同じ状況が繰り返されていくだけのようにも感じています。

 そのような混沌とした経済情勢ではありますが、観光客数は去年に比べて、アップしている模様。本日25日は、アテネでスペシャルオリンピックが開幕され、日本からも選手団が訪れます。英語の公式サイトはコチラ。この模様はしっかりとレポートをしたかったのですが、諸事情により、開催中は日本滞在となりそうです。

 そして約3年の間、続けてきましたアテネ特派員ブログですが、一身上の都合により、今回をもちまして、しばらく休載させていただきます。毎回ご愛読くださったり、コメントをよせてくださった方々ありがとうございました。でもまた戻ってきて、ギリシャの生情報をお伝えしていこうとも思っておりますので、今後ともよろしくお願いいたします。

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