No 13. You must visit Athens! 番外編 - ついに国民投票当日を迎えたギリシャとギリシャ国民
ヤーサス! 皆さん今日は。
都合により、ブログの更新が大幅に遅れてしまいた。
毎回楽しみにしてくださっている読者の皆様、この場をお借りしてお詫び申し上げます。
またまた債務問題で世界中のメディアの注目の的になっているお騒がせ者のギリシャですが、
国際通貨基金(IMF)への債務返済期限6月30日(月)目前、E.U.債権団に緊縮財政による財政再建策の是非を迫られたアレックス・チプラス首相は6月27日(金)深夜に緊急記者会見を開き、その判断をギリシャ国民に委ねる意と7月5日(日)に国民投票を開催することを正式に発表しました。
6月30日(月)からギリシャ債務問題に関する国内銀行休業と預金の引き出しを規制する資本規制が開始され、連日各銀行のATMの前では一日の引き出し限度額の60ユーロを確保しようとする人々の往来が絶えません。
更にギリシャ政府は国内資本規制が引き起こす国民の日常生活の支障を配慮?、6月29日(日)から国内交通機関で無料運行が実施されることになりました。
そして遂にギリシャは6月30日(月)深夜を期限とする国際通貨基金(IMF)に対する約16億ユーロの返済が出来ず、債務不履行となってしまったのです。
この一件により、国内情勢は更に混迷。
当初一週間の期限を設けられていた国内銀行休業ですが、営業再開は先延ばしとなってしまいました。
その後アレクシス・チプラス首相はE.U.債権者達との再交渉を試みましたが、待ち受けていたのは、E.U.側の「7月5日(日)の国民投票の結果が出る迄は交渉不可」という冷たい応答だけでした。
反緊縮を公約に掲げ1月25日に行われたギリシャ総選挙で勝利したアレックス・チプラスを党首とするギリシャ急進左派連合(SYRIZA)内閣はE.U.債権団を非難し、真の民主主義とヨーロッパそして自由と平等をスローガンにE.U側の提案「緊縮財政による財政再建策」を拒否するよう国民に全力投で訴えかける一方、与党はギリシャ裕福層を支持する私営メディアを巧みに利用し「国民投票で
緊縮財政による財政再建策を拒否することはE.U.との交渉の失敗、結果ギリシャのE.U.離脱を意味する」と呼びかけ、急に国民投票で自国の運命を決定しないといけない義務を突きつけられた国民を更に困惑させることとなったのです。
7月5日(日)の国民投票が2日後に迫った7月3日(金)。
アテネ市内、国会議事堂前シンタグマ広場では反緊縮派の集会とアレックス・チプラス首相の演説、その一キロ程離れた第一回オリンピックが開催されたスタジアム前カリマルマロでは賛成派による集会が開かれました。
反対派の集会では若年層、失業者達が多く見られその多くの人々は「ギリシャはE.U.に残留するべきだが、5年間にも渡り生活苦を引き起こしてきた緊縮政策にはもう耐えられない。平等と自由を奪還するべき国民投票では''NO''に投票するべきである。」との意見、
賛成派はというと年金受給者やギリシャ中堅階級がその大半で「緊縮政策は厳しいものであるが、E.U.から融資を受けていく上で必須のものであり、E.U.諸国との共存を図っていくことがギリシャ経済の発展につながる」との見解。
いよいよ本日7月5日(日)午前7:00より国民投票が開催されました。
投票時間は現地時間午後19:00迄。
午後21:00頃には大体の開票結果がでるそうです。
ギリシャの今後の行方を左右する今日の国民投票。
どっちに転んでもギリシャとギリシャ人達に明るい未来が訪れることを筆者は願って止みません。
この一連のギリシャ国内政情の混乱はホテルの予約や航空券やフェリーのチケットのキャンセル等を招きギリシャ観光産業にも打撃を与えているようですが、
アテネ特派員としてこれからギリシャ旅行をお考え、あるいは既にギリシャに御滞在の皆様への注意喚起は現金(ユーロ)を多めに持参して頂くことぐらいだと考えております。
治安も比較的安定していますし、暴動等の事例がないのが現状です。
本来であれば観光シーズン真っ盛りのギリシャの島々のホテルでもキャンセルが相次いでいるということなので、今からでも人気のサントリーニ島やミコノス島のホテルも予約可能ということになるのではないでしょうか。
逆にこのチャンスを生かしてギリシャ旅行をご検討してみてはいかがでしょう?
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