加藤あいと阿藤快と英会話

公開日 : 2007年02月15日
最終更新 :
筆者 : 池田 峰

先日、日本の友人からメールが来ました。一年の海外赴任から帰ってきた友だちの話す言葉が、まるで長嶋さんみたいに英語混じりになっていて、どうやら「かぶれちゃったみたい」というのです。そういえば先日、ボクもバスの中でこんな場面に遭遇しました。ワーキングホリデーと思われる女の子2人の会話です。

A:ねぇねぇ、この前のやつ、どうなったぁ〜?

B:あぁ、あれねぇ、プロバブリー大丈夫!

実は、こういう現象は、海外で英語中心の生活環境になり、いきなり英語を使うようになるとよくあることです。とくに英語が使い慣れてきて、英語の脳ができはじめの頃によく起こります。診断結果は中度の「長嶋茂雄化」です。「probably(プロバブリー)」とは「おそらく」いう意味の単語ですが、プロバブリー長嶋さんすら使わない技法です。早速ボクも使ってみましたが、日本語で「おそらく」と言った方がはるかに楽な気がします。

この「長嶋茂雄化」は、軽度であれば英語の脳ができはじめの頃によく発症します。それは、実はそのほうが話す時に楽だったりもするからです。そして、その感覚は、これからロングステイなどで海外生活を予定している方も、きっと経験するのことだと思います。ボクのお客さまでも、ご自身の奥様のことを無意識に「ワイフ」と表現されている方が結構多いです。ボクはこの「ワイフ」という表現が大好きです。なぜなら、英語圏でのロングステイに対する夫としての強い責任感が感じられ、とても微笑ましいからです。ちなみにその他の発症例は、「I think so 思う」などがあります。ただし、ここまでくると聞いてる側には「……???(苦笑)」なので、要注意です。

このような「長嶋茂雄化」を発症している人の中には、確かに意図的に「長嶋茂雄化」をしている人もいるかも知れませんが、「かぶれちゃって〜(苦笑)」とか思われたりするのが嫌なので充分気を付けたりしている人でさえも、ふと気が緩んだ瞬間にポロッと出てしまうことがあります。これは英語の脳によるものです。周囲の皆さん、ご容赦ください。

しかし、英語を学んでいるみなさん、および、これから英語を学ぶみなさん。

どうぞ臆せず「長嶋茂雄化」となる自分に身を委ねましょう。それは、英語上達への通過点です。

きっと身を委ねれば身を委ねるほど、英語を使うのが楽しくなるはずです。

面白いもので、この段階を過ぎると不思議と「長嶋茂雄化」のような不必要に英語と日本語のチャンポン状態にはならなくなるのですが、その代わりに今度は、本格的に日本語や日本の固有名詞があやふやになってきたりします。

これは、海外に長く住んでいる人によくみられる現象ですが、固有名詞自体を失念してしまうことはもちろん、その固有名詞の持っているイメージや音の響きだけで使用してしまうこともあります。例えば、「黒くて海草で大豆と煮たりするやつなんだっけ?(正解:ひじき)」といった連想ゲーム状態の発言や、「Mt Eden 道路(=Road、ロード)」などといった発言がそれに該当します。

先日もこんなことがありました。

「理想の女性ってタレントでいうと誰?」などという中学生みたいな会話をしていたとき、みんな気恥ずかしいと思いながらも次々と名前を挙げていきました。

すると1人が、本人は「加藤あい」と発しているつもりで、

「オレ、あとうかいだなぁ〜(照笑)」

なんだかなぁ〜

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