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タイ/バンコク2特派員ブログ ぴっぴ さん

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2021年7月28日

タイの若き女性起業家にインタビュー【エコビジネスへの情熱とビジョン】


タイの若き女性起業家にインタビュー【エコビジネスへの情熱とビジョン】

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サワディーカー。バンコク2特派員のぴっぴです。今回はバンコク出身の若き女性起業家、私の友人でもあるGipさんに、起業するまでの経緯やエコビジネスにおけるビジョンについて語ってもらいました。


なぜ彼女は起業という道を選んだのか。彼女の生き方や環境保護に対する考え方についても深く迫ります。


彼女の人生を変えた1冊の本『金持ち父さん 貧乏父さん』


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――それではGipさん、まずは簡単な自己紹介をお願いします。


日本の皆さん、はじめまして。Gipです。バンコク出身の25歳です。アサンプション大学でビジネス英語を専攻して卒業しました。現在はタイで「EarthTeam」 というオンラインショップを運営し、エコフレンドリーな製品を販売しています。


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▲EarthTeamで販売されているエコフレンドリーな製品


――いつ、どうして独立しようと思ったのですか?


最初にお伝えしておくと、私の両親は経営者ではないですし、私自身ももともと「ビジネスをする」という発想はありませんでした。大学を卒業したら就職して、一生懸命働いて、昇進して......そんな人生を歩むのだとずっと思っていました。

でも大学時代に『金持ち父さん 貧乏父さん』という本に出合ったんです。その本を読み、起業家になることを決意しました。大学在学中はビジネス志向の人たちと多く知り合うことができ、彼らとの交流を通じて起業家としてのマインドセットができました。卒業後はいくつかの職場で2年ほど英語教師として働き、その仕事を辞めたあとに独立しました。


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▲Gipさんの人生を変えた本『金持ち父さん貧乏父さん』



――なるほど。1冊の本がGipさんを起業家人生へと突き動かしたんですね。「金持ち父さん貧乏父さん」の本のなかでとくに影響を受けた部分はどこでしょうか?

私が最も影響を受けたのは「感情によって人生を左右されないこと」です。この本に出合う前の私であれば、将来への不安から目の前にある仕事に飛びつき、雇われ、ただ安心を得ることに気を取られ、ほかの生き方を模索することはなかったはずです。だからこそ恐れを捨てて感情に流されず「自分に何ができるのか」「何をしたいのか」をじっくり考えることの重要性に気づきました。

この本は私に「ラットレース(働けど働けど楽にならない生活)の概念」を教えてくれました。自身と深く向き合ったうえで「私は会社員として働きたい」といった自分なりの答えを見出せたのであれば、それはとてもよいことだと思います。問題なのは、いまの生き方に疑問を持たず、考えることを放棄してしまうことです。この本に出会ってから、私は「感情を捨てて考える」ようになりました。


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▲読みこまれた本にはたくさんのマーキングがされている


――大学在学中に本に出合い起業を決意したとのことですが、英語教師として働いているときもずっとその野望を秘めていたのでしょうか?

はい。本を読んだ直後はまだ、起業に向けた具体的な計画は立てていませんでした。ただとても強いインスピレーションが私のなかにあって、漠然と「いつかビジネスをしたい」という夢を持ち続けていました。卒業後はひとまず長年の夢であった英語教師として働くことにしたんです。

それからしばらくして「そろそろ起業しよう!」という思いにいたったのは、私がエコロジー製品に興味を持つようになったから。それは「人に伝えたい、与えたいものがあるから、より多くの人に届けられるようにビジネスを始めたい」という発想からでした。多くの人が最初に思い浮かべるような「お金儲けのため」といった動機ではありません。

エコビジネスを始めたきっかけは台湾土産のエコストロー


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▲EarthTeamのプロダクト「エコストロー」


――エコビジネスを始めたきっかけは何だったのでしょうか?


教師を辞めたあとのある日、台湾人の友人が台湾土産としてエコストロー(再利用可能なストロー)のセットをくれたんです。当時は世の中の環境に対する意識がいまほど高くなくて、人生で初めてエコロジー製品にふれて衝撃を受けました。そのストローをもらって「そうか、個人レベルでも世界を救うアクションができるんだ」と気づき、感動がこみあげてきて......うれしくて泣きそうになりました。


そこから「なぜこのような商品があるのか」「この商品がどのように環境に貢献しているのか」「私たちが環境に配慮することがいかに大切か」などについて勉強しました。このストローとの出合いが、私を環境保護主義者に変えたようなものです。

その後「私のエコフレンドリーな製品をきっかけに環境問題について勉強したり、世界を救うために何か行動を起こしたりしてほしい」というビジョンをもって、2018年12月にEarthTeam を立ち上げました。なにより大切にしているのは、私がかつてエコストローを手にしたときのような喜びをお客様に感じてもらいたいという想いです。

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▲EarthTeamのプロダクト「折り畳み式カップ」


――御社の製品はどこで製造されていますか?


すべてタイで製造されています。私自身がデザインした商品もあります。



――メインの販売促進方法についてお聞かせください。


メインの販売促進戦略は"ストーリーテリング(Story-telling)"です。EarthTeam の事業価値は「環境保護のアイデア」であって、実際の製品ではないのです。たとえばもし町なかで皆さんが弊社の商品を見かけたとしても、その商品の裏側にある情熱や、それがどのように環境保護に貢献しているのかまでは伝わりにくいでしょう。


あらゆるプラットフォームが事業のコンセプトや伝えたい思いを届けることができる場所を提供してくれているので、弊社はオンラインでのみ販売しています。弊社をふくめ多くのタイ企業は、集客のためにFacebookやInstagramを利用しています。



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▲EarthTeamのプロダクト「ブックカバー」



使い捨てプラスチックを減らして環境を守りたい


――御社では負傷したウミガメのための救済基金 を設立していますよね。そのきっかけは何だったのでしょうか?


環境問題についてのさまざまな論文を読んで勉強するうちに、私たちが日頃使用しているプラスティックがウミガメにどれだけの悪影響を及ぼしているかを知りショックを受けました。最近の研究では、1個でもプラスチック片を飲み込んだウミガメは致命的な事態に陥る可能性があることがわかっています。


プラスティック片を200個以上飲み込んだ場合は100%、14個の場合は50%、1個の場合は22%の確率で死んでしまうのだそう。2019年にはフロリダ州の海岸に打ち上げられ、その後死亡した子ガメの体内から、104個もの細かいプラスティック片が検出されています。


これらの統計から、私は何か行動を起こさなければならないと思っています。そこでいまは、負傷してしまったタイのカメを救済するためにEarthTeam の収益の一部を寄付しています。


参考: BBC 'A single piece of plastic' can kill sea turtles, says study
参考:
CNN「死んだ子ガメの体内から100以上のプラスチック片 米海岸」


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EarthTeamのカメ救済基金


――私自身そうですが、環境問題に取り組みたい気持ちはあるけれど、具体的になにから始めていいのかわからないという人は多いと思います。そんな方に向けてアドバイスをお願いします。


日常生活において「使い捨てのプラスティック」を減らすことで、私たち一人ひとりが簡単に環境に配慮した行動を起こすことができます。



エコビジネスにおける今後のビジョン


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――今後、ビジネスを通して成し遂げたいことはありますか?

弊社のミッションは「より多くの人に環境問題を意識してもらうこと」。だから私が常に目標にしていることは「より多くの人にEarthTeam を認知してもらうこと」です。これはとてもシンプルなゴールに思えますが、達成するためにはすべきことが山積みで、一生終わりがないような気がしています。


――それでは最後に、起業を目指す人たちに向けてメッセージをお願いします。


誰もがビジネスを始めるのに十分な自信や準備があるわけではありません。だからこそ「失敗するか成功するか」ではなく、「自分は世の中の人に何を与えられるのか」ということに焦点を当ててみてはいかがでしょうか。そこには必ず価値があって、あなたの価値を買いたいという人がいるはずです。



―Gipさん、すてきなお話をありがとうございました!

▶本記事の英語版(個人ブログ) はこちらから


■EarthTeam 詳細情報


ウェブサイト  
Instagram
facebook


※タイ国内のみの販売です
※問い合わせはタイ語もしくは英語


今後も輝くバンコク在住者にインタビューしていきます!


今回Gipさんにインタビューをお願いしたのは、彼女の生き方やビジネスに対する情熱に感銘を受けたからです。ビジネスにおいては聡明なデキ女ですが、普段の彼女はとっても優しくてフレンドリー、キュートな笑顔が印象的な女性です。これからの益々の活躍が楽しみですね!


今後も輝くバンコク在住者に、国籍を問わず定期的にインタビューをしていきたいと思っておりますので、お楽しみに♪ それではまた次回の記事でお会いしましょう!


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    ぴっぴ さん
    岡山県出身。世界一周経験のあるバンコク在住ブロガー。2019年9月より夫の海外赴任にともないタイにお引越し。中南米やアフリカ、中東を含む世界41ヵ国100都市以上を訪れた旅好きです。バンコクは世界有数の国際都市でありながら、歴史ある寺院や屋台文化、東南アジアらしい混沌とした路地など新旧が共存する懐の深い場所。世界中を旅したけど私はやっぱりバンコクが一番好き! 現地の観光・文化・グルメなど在住者目線の生の情報を随時お届けします。個人ブログTwitterでもタイ生活のいろいろを発信中。 DISQUS ID @disqus_dgZksfpphN

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