現地在住者が伝えるバルセロナの現在のリアルな状況

公開日 : 2020年04月22日
最終更新 :

本日は、バルセロナの現状についてお伝えしたいと思います。依然として、スーパーや薬局、銀行、郵便局、病院などの生きていくために必要なお店以外は全部一時閉店中で、不要不急な外出は禁止されております。2020年4月27日月曜日から大人が同伴で、14歳未満の子供は外出できるようになるそうですが詳細がはっきりせず、4月21日現在、いろいろと物議を醸している状態です。日本と比較してかなり厳しい対応かと思いますので、リアルな情報を報告したいと思います。

■スーパーマーケットでの消毒スプレーと手袋は当たり前!

私が住んでいるところは、スーパーの前で何時間も待つということはないですが、比較的お手頃な商品が多いスーパーの前は、5~10分ほど待ちます。そして待っている間も当然ソーシャルディスタンスを取るので、人数のわりに長い行列になります。

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まず、スーパーに入ると絶対消毒をしないといけません。消毒をして、その近くには必ず透明のビニールの手袋があります。入口に担当の人が立っていて、ちゃんと一人ひとり消毒、手袋をしているか見ているスーパーもあるほどです。

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エコバッグは菌が付着するから使わない方がよいという説がありますが、こちらの方々は大きな買い物カートで1週間ほど買いだめする方が多く、プラスチックの袋を使う方は少ないです。皆さん、そのまま大きな買い物カートにパンパンに食料を入れて、会計時にまた一気に出して、会計を済ませてまた入れるスタイルの方が多いです。筆者は買い物カートを持っていないので、スーツケースを買い物カートとして使っております。

そして、レジに並ぶときもロックダウンが始まって間もなく、レジ前の並ぶところに1.5mほどの感覚でテープが貼られ、レジに並んでいる間もソーシャル・ディスタンスを保つように促されます。 

 こちらもロックダウンが始まって間もなくはトイレットペーパーや食料がスーパーから消えておりましたが、今は食料の流通は戻っていて、必需品の在庫はあります。夕方にスーパーに行くと少し品薄になる程度です。家にいる時間が長いので、お菓子作りがしたくなりベーキングパウダーを買いに行ったのですが、スーパーを4件ほど探し回っても見つかりませんでした......。

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■銀行・郵便局

銀行や郵便局も営業時間を短縮しております。銀行は朝9時頃から遅くても14時まで、郵便局は12時30分には閉まっておりました。実は、ロックダウンが始まってから非常に大切な用事で銀行に3回行きました。行く度に銀行の対策がより厳重になっておりました。

 ロックダウンが始まってまもなくも3月20日頃はガードマンに入口で止められて、「ソーシャルディスタンスを保つため、ドアから離れるように」という張り紙を読むよう指示されます。立ち話で済む要件ならば中に入れたくないようで、入口で要件を伝えたあとに中に入れてもらえました。行員は頑丈なマスクを着用し、手にフィットするゴム手袋を着用しておりました。

その翌週も行かなければならず、その際は同じように入口で要件を伝えて込み入った内容だったため、上の階に通されました。しかし入ってから手を消毒するよう促されました。行員はカウンターに座っておりますが、私と行員の間はプラスチックの壁で仕切られていました。通常はそのような壁はないので、ロックダウン以降に大急ぎで作ったものと思われます。

そして3回目。3回目は4月に入ってからでしたが、上記の対応に加えて入口で消毒とさらには手袋をするよう指示されました。

郵便局へは2度行きましたが、郵便局は銀行ほど徹底はしておらず4月になってからでも消毒はしましたが、手袋はありませんでした。現在、日本へ何かを届けることはできません。そして私はビザ関係の大事な手紙が届いているはずなので、それを受け取りに行きましたが、それも現在は受け取りをストップしているとのことで受け取れませんでした(後日オンラインで見ることができました)。

■デリバリー事情とお散歩

基本的には、スーパーで買い物をして、料理をしている人がほとんどかと思いますが、もう外出禁止令が出てから、丸5週間が経ちますので、デリバリーで済ます方も多いです。筆者も2度利用しました。

デリバリーはスペインでは「Just Eat」というウェブサイトがよく使われており、「Just Eat」の中に、デリバリーをしているさまざまなお店が登録されており、自分の住まいを入力すると自宅近くでデリバリーをしているお店を検索できるようになっています。日本のデリバリーによくあるような、30分以内に必ず届ける、遅れたらサービス券プレゼント、というようなサービスは特になく、以前寿司を注文した際、1時間15分かかりました。この状況で営業してくれていることには感謝ですが、さすがに1時間15分はお腹が空き過ぎてしまいました。そして別の日にケバブを注文しましたが、ケバブは30分ほどで届いたので、時間帯や食べ物によってかかる時間が変わるようです。

加えてお散歩事情ですが、スペインはヨーロッパの中でも特に外出禁止のルールが厳しく、犬の散歩以外の散歩・ジョギングさえ禁じられております。通りでは、ご近所さん同士がしっかり自主的にソーシャル・ディスタンスを保って会話をしている姿をよく見かけます。

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■オンラインシッピング事情

外に出たくない方は食料品もスーパーのオンラインショップで済ましている方もいます。私は外の空気も吸いたいので、食料品はスーパーに買い出しに行きますが、ここ最近A社と家具大手のI社のオンラインショップにて買い物をしましたが、多くの方がオンラインショッピングをしているようで、届くのに非常に時間がかかっております。

A社ではスペイン語の教科書とイヤホンを購入しましたが、両方とも10日かかりました。 

そして、I社で注文したものは20日かかるようで、まだ届いておりません。

日本でも商材により発送遅延が生じているようですが、20日かかることはまれではないでしょうか。

少々待ちくたびれながらも、無事に届くことを祈っております。注文してすぐ届くことに慣れてしまったので、いろいろと不便はしながらもこの状況でも毎日人々の生活を支えるために働いてくれている方々に感謝です。

そして、早く終息することを祈るばかりです。

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こちらの写真は家の近所の通りです。

日によってまったく人通りがない日と、写真のように買い出しに行くのかチラホラ人が歩いている日とありますが、通り沿いにたくさんあった小売店は全部シャッターが閉まっております。

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