No.17 北京の故宮博物院(紫禁城)

公開日 : 2018年03月14日
最終更新 :
筆者 : byronko

北京にある「紫禁城」は、明・清の時代の皇帝の宮殿です。

当時は、許可がない限り、庶民の進入が禁じられていました。

現在は、「故宮博物院」として、一般に公開されています。

北京で、ぜひ押さえておきたい観光地の1つです。

天子である皇帝は、南に面する、という考え方から、紫禁城の建物は南向きです。

観光客の入場も、南側からとなっています。

それでは、南から順を追って、説明しましょう。

保安検査を受けて、「天安門」から入場します。

「午門」に入る前に、チケット確認と保安検査を受けます。

チケットは、事前にインターネットで購入します。

IDがなければ入場できないので、パスポートをどうぞお忘れなく。

「午門」を通りぬけると、広大な広場が。

「金水河」というお堀に、5つの橋が架かっています。

7CBE1CBC-CEC2-45B4-B936-D93406D29C5A.jpeg

さらに進むと、「太和門」。

いよいよ、紫禁城の中心部に入ります。

紫禁城の中心部は、大きく分けて2つのエリアに分けられます。

①式典エリアの「外朝」と、

②皇帝と皇妃の住居エリアの「内廷」です。

① 外朝

「太和門」を通りぬけると、「太和殿」が現れます。

明・清代、皇帝の式典が行なわれた場所です。

次に、「中和殿」。

皇帝が式典前に準備したり、式典中に休憩するための場所でした。

そして、「保和殿」。

明代に、皇帝が式典前に更衣を行った場所です。

清代には、宴会場、一時的な住居や殿試(科挙の最終試験)の会場として利用されました。

22236E7E-51D9-4F28-94A4-009A863CF8C0.jpeg

「保和殿」の後ろには、巨大な石彫りが。

紫禁城で最大の石彫りです。

皇帝の至高の権力をあらわす、9つの龍が彫ってあります。

② 内廷

FA10FD98-6884-4096-A036-AB7626B9F301.jpeg

「乾清門」から入ります。

「乾清宮」は、明代の永楽帝から清代の康熙帝の時代まで、寝室、および政務処理の部屋でした。

清代の雍正帝の時に、寝室と政務処理室が「養心殿」に移されます。

DD6DCFCC-02C6-4C47-AE1A-743B9E0FAB47.jpeg

なお、雍正帝の時代から、皇帝が極秘に後継者の名前を書いて、「正大光明」という文字板(写真中央上)の後ろにある箱に保管するようになりました。

皇帝が亡くなると、その箱が開けられて、名前が書かれた者が、皇子に即位しました。

「乾清宮」は、乾隆帝の時に、政務処理室として復活します。

また、明・清代を通して、亡くなった皇帝の安置所としても使用されました。

次に、「交泰殿」。

皇妃が、誕生日、旧暦のお正月、冬至にお祝いしてもらった場所です。

皇帝の寝室は「陽」であり、皇妃の寝室は「陰」。

その中間にある「交泰殿」は、陰陽が交わる場と見なされました。

FEEC53D2-D1AE-49D0-913C-CA3F1DCA7CB3.jpeg

道教の教えである「無為」という文字(写真中央右)は、康熙帝の字をまねて、乾隆帝が書いたもの。

最後が、「坤寧宮」。

明代、皇妃の寝室でした。

清代には、皇帝の婚式や、満州族シャーマニズムの儀式に利用されました。

「坤寧門」を通りぬけると、皇族の庭「御花園」があります。

4A3D9F11-1030-4C40-99A2-4C978001A3A7.jpeg

時間があれば、紫禁城の東側・西側も見学したいものです。

例えば、西六宮には、慈禧(日本では「西太后」として有名)の住居だった「儲秀宮」があります。

清代の皇妃のお部屋が、当時のままの様子で見られます。

紫禁城は雄大で、圧倒される規模です。

ぜひ、長時間歩き回れる、快適なシューズをはいて見学しましょう。

【博物館の詳細情報】

名称: 故宮博物院(紫禁城)

住所: 東城区景山前街4号

電話番号:

(市外局番010)8500-7421

(市外局番010)8500-7420

開館時間:

火曜日〜日曜日

午前: 8:30〜12:00(12:00 最終受付)

午後:(4月〜10月)12:00〜17:00(16:10 最終受付)

(11月〜3月)12:00〜16:30(15:40 最終受付)

HP:

http://en.dpm.org.cn(英語)

http://gugong.228.com.cn(チケット購入のサイト)

入場料:

(4月〜10月)60元

(11月〜3月)40元

行き方:

地下鉄地下鉄1号線「天安門東(ティエンアンメン・ドン)」駅で下車。

B口を出て、すぐそばに紫禁城の城壁があります。

そばには天安門を入る列があると思いますので、列に並んでください。

【記載内容について】

「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。

掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。

本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。

※情報修正・更新依頼はこちら

【リンク先の情報について】

「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。

リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。

ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。

弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。