No.17 北京の故宮博物院(紫禁城)
北京にある「紫禁城」は、明・清の時代の皇帝の宮殿です。
当時は、許可がない限り、庶民の進入が禁じられていました。
現在は、「故宮博物院」として、一般に公開されています。
北京で、ぜひ押さえておきたい観光地の1つです。
天子である皇帝は、南に面する、という考え方から、紫禁城の建物は南向きです。
観光客の入場も、南側からとなっています。
それでは、南から順を追って、説明しましょう。
保安検査を受けて、「天安門」から入場します。
「午門」に入る前に、チケット確認と保安検査を受けます。
チケットは、事前にインターネットで購入します。
IDがなければ入場できないので、パスポートをどうぞお忘れなく。
「午門」を通りぬけると、広大な広場が。
「金水河」というお堀に、5つの橋が架かっています。
さらに進むと、「太和門」。
いよいよ、紫禁城の中心部に入ります。
紫禁城の中心部は、大きく分けて2つのエリアに分けられます。
①式典エリアの「外朝」と、
②皇帝と皇妃の住居エリアの「内廷」です。
① 外朝
「太和門」を通りぬけると、「太和殿」が現れます。
明・清代、皇帝の式典が行なわれた場所です。
次に、「中和殿」。
皇帝が式典前に準備したり、式典中に休憩するための場所でした。
そして、「保和殿」。
明代に、皇帝が式典前に更衣を行った場所です。
清代には、宴会場、一時的な住居や殿試(科挙の最終試験)の会場として利用されました。
「保和殿」の後ろには、巨大な石彫りが。
紫禁城で最大の石彫りです。
皇帝の至高の権力をあらわす、9つの龍が彫ってあります。
② 内廷
「乾清門」から入ります。
「乾清宮」は、明代の永楽帝から清代の康熙帝の時代まで、寝室、および政務処理の部屋でした。
清代の雍正帝の時に、寝室と政務処理室が「養心殿」に移されます。
なお、雍正帝の時代から、皇帝が極秘に後継者の名前を書いて、「正大光明」という文字板(写真中央上)の後ろにある箱に保管するようになりました。
皇帝が亡くなると、その箱が開けられて、名前が書かれた者が、皇子に即位しました。
「乾清宮」は、乾隆帝の時に、政務処理室として復活します。
また、明・清代を通して、亡くなった皇帝の安置所としても使用されました。
次に、「交泰殿」。
皇妃が、誕生日、旧暦のお正月、冬至にお祝いしてもらった場所です。
皇帝の寝室は「陽」であり、皇妃の寝室は「陰」。
その中間にある「交泰殿」は、陰陽が交わる場と見なされました。
道教の教えである「無為」という文字(写真中央右)は、康熙帝の字をまねて、乾隆帝が書いたもの。
最後が、「坤寧宮」。
明代、皇妃の寝室でした。
清代には、皇帝の婚式や、満州族シャーマニズムの儀式に利用されました。
「坤寧門」を通りぬけると、皇族の庭「御花園」があります。
時間があれば、紫禁城の東側・西側も見学したいものです。
例えば、西六宮には、慈禧(日本では「西太后」として有名)の住居だった「儲秀宮」があります。
清代の皇妃のお部屋が、当時のままの様子で見られます。
紫禁城は雄大で、圧倒される規模です。
ぜひ、長時間歩き回れる、快適なシューズをはいて見学しましょう。
【博物館の詳細情報】
名称: 故宮博物院(紫禁城)
住所: 東城区景山前街4号
電話番号:
(市外局番010)8500-7421
(市外局番010)8500-7420
開館時間:
火曜日〜日曜日
午前: 8:30〜12:00(12:00 最終受付)
午後:(4月〜10月)12:00〜17:00(16:10 最終受付)
(11月〜3月)12:00〜16:30(15:40 最終受付)
HP:
http://en.dpm.org.cn(英語)
http://gugong.228.com.cn(チケット購入のサイト)
入場料:
(4月〜10月)60元
(11月〜3月)40元
行き方:
地下鉄地下鉄1号線「天安門東(ティエンアンメン・ドン)」駅で下車。
B口を出て、すぐそばに紫禁城の城壁があります。
そばには天安門を入る列があると思いますので、列に並んでください。
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