スイスの新型コロナウイルス規制緩和で小学校開校ともろもろ新型コロナウイルス情報
■ 小学校登校開始
娘の小学校では、今週月曜日から登校が始まりました。
通知されていたように娘は火曜日はお休みだったものの、月曜日から学校に通っています。
やっと私も集中して仕事をすることができるようになりました。笑
■ 一番辛いこと:ハグ禁止!
スイスでは、小学生も女友達同士で挨拶にハグ(抱擁)をするのが普通なので、それができないのが辛いようです。
(中高生になると、男女関係なく挨拶ハグをするところを見ます。数日前にベルンの町なかで出会った高校生らしき男女グループのハグを見ましたが、今はやめた方がいいのでしょうね......)
登校再開の初日の月曜日は、さまざまな注意事項の連絡で終わりかと思っていましたが、さっそくドイツ語やフランス語、算数などの授業があったそうです。
「学校以外で勉強をさせない」(宿題がない)のがスイスの小学校の基本で、授業前後の予習復習の概念がないので、時間割を知らされていなくてもいいといえばいいですが、今週の特別スケジュールの時間割の通知はなく、何を勉強するのかそのときに分かったようです......。
注:教科書やノートは、通常学校に置いてあります。通常家に毎日持ち帰るのは、連絡帳のみです。学校閉鎖後、自宅に持ち帰りましたが、登校開始の月曜日に全部学校に持参していました。
■ 教室内の新型コロナウイルス対策は?
新型コロナウイルス対策として、学校によっては児童の机の間隔を空けたりしているようです。
娘の学校はどうかというと、娘によると教師の机と児童の一列目の机の間隔が広げられているものの、児童の机はこれまで同様、ふたりの席がくっついているそうです。
教室の広さは変わっていないので、教師の机と児童の机の間隔がある分、児童の机同士の間隔は狭まっているのではないかと察します......(親は学校に入れないので実際に見ていませんが)。
児童同士は以前より密になっているかもしれませんが、換気のために廊下側のドアは常時開いていて、そのドアノブを触れるのは先生のみだそうです。
それから、通常なら登校と下校の挨拶に、児童は先生と握手をするところですが、今は、教師の机回りはテープで仕切られ、先生に近づかないよう指導されているようです。
■ 夏休み返上!?
日本では、授業時間を確保するため夏休みが短くなるようですね。
(これで、新型コロナウイルスが収束したとしても、2020年の夏はスイスのサマースクールに参加できるお子様の数が激減しそうですが......。
スイスのサマースクールについて:https://swiss-ryugaku.com/summerlp)
娘の学校では、自宅学習のため今年度の学習予定より少ない内容を学習していますが、今学期は予定通り終了するようです。
スイスの場合は、今学期が年度の最終学期です。
小学生なりにテストがあり、自宅学習期間中も一応テストがありましたが、採点されたテストは正式なテスト結果とはならず、学校閉鎖以降期間の成績はなしで、全児童が次の学年に進学するようです。
さて、今日は、そのほかの新型コロナウイルス関連情報をいくつか挙げましょう。
1)在スイス日本国大使館の領事出張サービス
ベルンの在スイス日本国大使館では、チューリッヒ日本人学校があるウスター市をメインに領事出張サービスを行っています。
3月に各地で予定されていた領事出張サービスが中止の通知が届いたときには、新型コロナウイルスの事態の重さを感じましたが、昨日、7月に領事出張サービスが再開される予定と通知が届きました。
私は、自転車ででも在スイス日本国大使館に行ける距離に住んでいるので、領事出張サービスを利用したことはありませんが、「新型コロナウイルスによる制限措置が緩和されている」、「スイスの普通の生活が戻りつつある」、ということなので、とてもうれしいニュースです。
ちなみに、在スイス日本国大使館発表の昨日付けコロナ統計はこちら:
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5月13日08:00時点(スイス連邦内務省保健庁発表)、スイス及びリヒテンシュタインにおける感染者数等は以下のとおりです。
※括弧内数字は10万人あたりの感染者数(単位:人)
(1)スイス
・累計感染者数:30,330人(前日比+33)(355(当館試算))
・累計死亡者数:1,563人(前日比+3)
(2)リヒテンシュタイン
・累計感染者数:83人(前日比±0)(216.3)
・累計死亡者数:1人(前日比±0)
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2)コンタクトレス決済の上限額引き上げ
クレジットカードをレジのリーダーにかざすだけで支払いが完了する便利なコンタクトレス決済システムは、スイスでも一般に使用されています。
新型コロナウイルス感染拡大防止のために、日用品の買い物には、現金よりクレジットカード支払いが推奨されてきました。
コンタクトレスだとピンコードを押すことも不要となり、より感染防止になることでしょう。
しかし、他人のクレジットカードでも簡単に使用できてしまうことから、ピンコードなしの支払いは、40フラン(4400円ほど)までに制限されていました。
コンタクトレス決済の上限額を引き上げると悪用できる額が上がりますが、緊急事態を鑑みると、悪用のリスクを受容したのでしょう。
あるクレジットカード会社から「コンタクトレス決済の上限額を80フランに引き上げる」、と通知がきました。
3)多言語でのスイス政府発表資料
スイスは、多国語国家なので、国の正式な資料は3ヵ国語(独・仏・伊)で提供されます。
多国語に訳された咳エチケットや自己隔離など新型コロナウイルス関連の資料掲載されているページがありました。
英語を除く20ヵ国ほどの言語に訳されていますが、残念ならがら日本語はなし。
多国語リストに英語版もありませんが、これは、政府のウェブサイトの多くのページが英語になっているからでしょう。
スイス在住日本人は1万人ほどで、他言語の住民数より少ないのだと思います。
日本語版がない要因としては、それ以上に、難民としてスイスに在住している日本人はいないでしょうから、ビジネスで滞在しているのであれば英語ができる、スイス人配偶者がいる場合は現地語ができる、という方がほとんどで「日本語」の必要性が低いからでしょう。
4)仮設トイレも人数制限
ベルンを流れるアーレ川沿いには、住民の憩いの場がたくさんあります。
今は閉まっているキャンプ場横の広場は、外出自粛期間中も閉鎖されることがなく、住民が社会的距離を保ちながら屋外を楽しんでいました。
新型コロナウイルス規制が緩和されていることで、この広場の利用者が増えると見込んでか、先週行ってみると仮設トイレの数が増えていました。
女性用トイレとして個室トイレが3つあるのと4つあるプレハブが2個併設されていたのですが、3つトイレのプレハブに入室できるのは1名ずつ、4つトイレの方はMax2名まで、と張り紙がありましたよ。
仮設トイレはほぼ屋外だし、個室の仕切りがあるのですが、手洗いで「密」の環境にならないようにする配慮なのでしょうかね。
個室3つの入口↓
5)バラ公園、封鎖解除
バスで通りがかったのみで、まだバラ公園の園内には入っていませんが、バラ公園の門が開いていました!
今の時期、菖蒲や藤はもう見ごろを過ぎていそうですが、サツキがきれいだと思います。
数ヵ月後の主役のバラの開花も楽しみですね(画質が悪いですが、満開のバラの様子をお楽しみください)。
それでは、今日はこの辺で。
筆者
スイス特派員
田山 貴子
欧州移住を目指して日本から求職し、2000年よりベルン在住。スイスの会社に10年間勤めた後、日本とスイスの架け橋になるべく起業。
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