ソーシャルディスタンス&マスク着用【劇場関係者によるマニュフェスト】
昨日2020年5月30日は、劇場関係者によるマニュフェストに参加しました(この集会は、イタリア全土で17時半より行われました)。
同じくボローニャでは、17時半よりシンボルである「2つの塔」があるリッツォーリ通りで行われました。
新型コロナウイルスの影響を受け、劇場関係は2月末より閉まったままで、いつ再開するのか見通しがたっていません。
よって、劇場関係を仕事にしている人、仕事にしたいと目指している人にとって先の見えない不安な日々が続いています。
こちらの写真の角度だと、人がたくさんいて「ザ・密」という感じですが、
実際は、人と人との距離がとられ、参加者全員がマスクを着用していました。
久々に再開する同業仲間たちとも、みんな肘と肘を合わせる挨拶をしていました。
ハグやほっぺにキスが習慣のイタリア人が、みんな徹底して距離を保っています。
オペラ歌手は楽譜、オーケストラの団員は楽器、役者は台本や小道具など、職業にわかるものを持ってくるように事前に連絡がありました。
想像以上にたくさんの人が劇場関係の仕事に関わり、劇場の再開を望んでいることがわかりました。
また、ボローニャ歌劇場の舞台スタッフのTシャツを着た人や、もちろん舞台のファンの人もいました。
5分間の黙祷後、みんなでパチパチ。
(※動画の音量にご注意ください。)
「筆写による撮影」
マニュフェストの代表者がスピーチ後、あっという間に終了しました(スピーチは残念ながら、音が小さすぎて聞こえませんでした)。
30分間もなかったと思います。
今までマニュフェストに参加したことがなかったのですが(普段だと行進したり、長くやると思うので)、この状況に合わせてコンパクトなものだったと思います。
警官の数も少なかったですし、いつもならヘリコプターが飛んでいるのですが、ヘリコプターも飛んでいませんでした。
私は歌の先生の呼びかけで、先生と同じ門下生の友人たちと参加しました。
ウイルスの脅威のなかで人が集まることに抵抗がありましたし、集会自体にも今まで参加したことがなかったのですが、「劇場関係者が集まることが、見えることに意義がある」といわれて参加しました。
ボローニャだけでも、こんなにたくさんの人が「劇場」という仕事に携わっているのだと思いました。
不安な日々の中でも、たくさんの人たちと
「劇場は、終わらない」
とこれからも信じて、みんなで協力しながら危機を乗り越えたいと思います。
※6月1日追記
翌日(5月31日)、イタリアの新聞「レ・プブリカ」にもボローニャのマニュフェストの様子が取り上げられました!
「まずは健康、それから文化を」
と記事になっています。
イタリアの記事は、こちら。
筆者
イタリア特派員
望月 唯
ボローニャ在住のメゾソプラノ歌手です。ボローニャ生まれのピアニスト・マルコと一緒にボローニャの歴史や裏話を紹介します。
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