里山と伝統的工芸品「房州うちわ展 ~房州で紡ぐ、竹取物語~」(千葉県館山市)

公開日 : 2019年04月15日
最終更新 :

こんにちは。

房総特派員の、さくらパパこと嶋津彰一です。

今日は、3月29・30日に千葉県館山市で開催された、里山と伝統的工芸品「房州うちわ展 ~房州で紡ぐ、竹取物語~」の様子をお届けします。

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千葉県南部の房州地方は、古くからうちわの生産が盛んで、「房州うちわ」は、京都の「京うちわ」、香川の「丸亀うちわ」と並んで、日本の三大うちわと言われています。

「房州うちわ」は、この地域に自生する「女竹(めだけ)」を用いて手作業により生産されますが、竹の丸みをそのまま活かした「丸柄(まるえ)」と、48~64等分に割いた骨を糸で編んで作られる、半円で格子模様の美しい「窓」が特徴です。

房州地方の漁師町では、働きざかりの男たちが漁に出たあと、留守番のおかみさんたちの手内職として、うちわづくりが歓迎されました。

母から娘にその技術が受け継がれ、大正末期から昭和の初めにかけては、年間7~800万本もの「房州うちわ」が生産されるようになり、内職として携わる人は、1,000人ほどいたそうです。

現在、扇風機、エアコンなどの電化製品やガスコンロなどが普及し、実用品としてのうちわは使われなくなり、年間2~30万本の生産となっています。

こうした中、平成15年には、当時千葉県では唯一の経済産業大臣指定伝統的工芸品として認定され、工芸品としての魅力が見直されています。

一方で、うちわ生産の全国シェア約9割の香川県丸亀市を中心とした、価格の安いポリうちわの普及拡大、職人の高齢化と後継者不足などの課題を抱えています。

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この度、千葉県館山市の寺院「安房高野山 妙音院」で、「房州うちわ振興協議会」の主催による「房州うちわ展 ~房州で紡ぐ、竹取物語~」が開催されました。

「安房高野山 妙音院」には、一山全体に四国霊場を遷した「安房高野山八十八ヶ所霊場」があり、ここには房州うちわとして用いられる女竹が自生しています。

「房州うちわ振興協議会」の若手後継者たちが、「安房高野山 妙音院」から竹をいただいたご縁で、「里山と伝統的工芸品」をテーマに「房州うちわ展 ~房州で紡ぐ、竹取物語~」を開催することになりました。

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「安房高野山 妙音院」の由来

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「房州うちわ展 ~房州で紡ぐ、竹取物語~」では、「里山と伝統的工芸品」をテーマに、房州うちわ産業について紹介する展示会が行われました。

また、併せて「房州うちわづくり体験」や、里山について理解を深める「里山教室」も開催されました。

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里山と伝統的工芸品「房州うちわ展 ~房州で紡ぐ、竹取物語~」

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里山と伝統的工芸品「房州うちわ展 ~房州で紡ぐ、竹取物語~」

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里山と伝統的工芸品「房州うちわ展 ~房州で紡ぐ、竹取物語~」

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里山と伝統的工芸品「房州うちわ展 ~房州で紡ぐ、竹取物語~」

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里山と伝統的工芸品「房州うちわ展 ~房州で紡ぐ、竹取物語~」

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里山と伝統的工芸品「房州うちわ展 ~房州で紡ぐ、竹取物語~」

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里山と伝統的工芸品「房州うちわ展 ~房州で紡ぐ、竹取物語~」

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里山と伝統的工芸品「房州うちわ展 ~房州で紡ぐ、竹取物語~」

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里山と伝統的工芸品「房州うちわ展 ~房州で紡ぐ、竹取物語~」

「房州うちわづくり体験」準備状況

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里山と伝統的工芸品「房州うちわ展 ~房州で紡ぐ、竹取物語~」

「房州うちわづくり体験」

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里山と伝統的工芸品「房州うちわ展 ~房州で紡ぐ、竹取物語~」

「安房高野山 妙音院」の福岡龍宥さん(左)と「うちわの太田屋」の太田美津江さん(右)

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里山と伝統的工芸品「房州うちわ展 ~房州で紡ぐ、竹取物語~」

「安房高野山 妙音院」の福岡龍宥さんと「うちわの太田屋」の太田美津江さんを囲んで、「房州うちわ振興協議会」のスタッフの皆さん

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「房州うちわ」「安房高野山 妙音院」の詳細については、こちらをご覧ください。

筆者

千葉特派員

嶋津 彰一(さくらパパ)

千葉県鴨川市在住。主にワンコ連れの旅にオススメの店やスポット、イベントをお届けします。

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