魔女狩りの恐怖に襲われたセーラム
ボストンからコミューターレールという電車に乗って40分ほどのところに、セーラムという町があります。レンガ造りの街並みや、石畳の道…こじんまりした海沿いの平和な雰囲気からは想像がつかないような怖いエピソードがこの町にはあるのです。
セーラムは「魔女の町」としても知られており、街のいたるところに魔女やコウモリなどのサインを見つけることができます。
14世紀ごろからヨーロッパで行われていた「魔女狩り」が北アメリカにも飛び火したのは17世紀。その当時、たった100戸ほどの小さなこのセーラムで、床をのたうちまわり悲鳴をあげるという症状が、少女数人に発生したのです。
大人たちは、これを「魔術にかけられた」と考えました。少女たちの告発だけで、5歳の少女から80歳の老婆まで罪のない人々約200人が次々と魔女とされて投獄されました。19人が処刑、1人が拷問中に圧死、5人が獄死したのだといいます。
17世紀末、人々は英国本国から課せられる重税や海賊の横行、天然痘の流行など、様ざまな困難に直面していたそうです。人々の緊張や不安が「悪魔」を生んだと言えるのかもしれません。
今でこそ、笑顔で魔女グッズを手に取る観光客が多くみられますが、「魔女博物館」でその歴史に触れると、複雑な気持ちになってしまいます。
今月のハロウィーンシーズンは、このセーラムの町に多くの観光客が訪れます。今となっては、この歴史は、地域振興のために役立っているのですね。
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