アール・ヌーヴォーとアール・デコを極めるビエンナーレ ① チャンベルラーニ邸

公開日 : 2013年10月15日
最終更新 :
筆者 : SAORI

2001年より隔年で開催されているアール・ヌーヴォーとアール・デコのビエンナーレ。今年は第7回目を迎えました。ブリュッセルはアール・ヌーヴォー建築の宝庫として知られ、世界遺産に登録されている建築物もいくつかあります。

2013年度のビエンナーレは、市内を4つの地域に分け、それぞれの週末で1つの地域の建築物が一般公開されたり、地域内のガイド・ツアーが企画されたりしています。ブリュッセルには、一般の人が住んでいる家がアール・ヌーヴォーまたはアール・デコ様式であることも多く、ビエンナーレでは普段見学できない個人の住居も特別に公開されるという点で、大変価値のあるイベントだと言われています。

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ビエンナーレ開催期間中以外でも、年に5日だけ一般に公開されているチャンベルラーニ邸(Maison Ciamberlani; 48 Rue Defacqz, 1050 Ixelles)を見学してきました。ヴィクトール・オルタと並んでアール・ヌーヴォーの巨匠として知られているのが、ポール・アンカール。彼が1897年に完成させたこの家は、今はフランス人の家族が住んでいるのだそうです。

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オルタと異なり、アンカールは美しい外観の建物を作ることで、芸術のある街並みを目指したそうで、特にファサードにこだわったようです。また、幾何学的な建築デザインにもこだわりがあったようで、チャンベルラーニ邸は、長方形の窓と円形の窓を組み合わせた大胆なデザインが目を引きます。

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邸宅内の写真撮影は禁止されているので、内部の様子をお見せできないのが残念ですが、アール・ヌーヴォー建築は自然の光が家中にふんだんに取り込まれる設計が特徴で、家の裏庭に面したサン・ルームや、天井から光を取りこめるサン・ルーフが、開放感ある内装に一役買っています。

アール・ヌーヴォーの建築家たちは日本の芸術作品から多くのインスピレーションを得たという説明も何度かありました。チャンベルラーニ邸の庭は、日本庭園にヒントを得て作られたそうで、小さな竹藪がありました。

ビエンナーレは今週末と来週末も開催されています。建物内部の見学は事前に予約が必要なので、下記のビエンナーレ特設サイトをご確認ください。

Biennale Art Nouveau Art Deco 2013

開催日: 2013年10月の各週末

<お役立ちメモ>

ガイド・ツアーには参加したくないけれど、アール・ヌーヴォー建築には興味があるという方は、こちらのサイト(http://visitbrussels.be/bitc/BE_en/walk/359/art-nouveau-walk.do)を要確認!

街中を歩きながら、芸術のある街並みをぜひ楽しんでみてください。

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