特派員は見た!〜思い出の財布よ、さようなら〜

公開日 : 2010年05月21日
最終更新 :
筆者 : bonita

ここアルゼンチンで私が目撃&遭遇した、

あんなコトやこんなコトをレポートする

   「特派員は見た!」

今回は、私の夫が被害に遭ったスリ事件。

行きつけのレストランであっても、決して油断してはならない

モソ(ウェイター)によるスリの手口についてレポートします。

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  第3話 「思い出の財布よ、さようなら」

事件の現場となったのは、とあるアジア料理レストラン。

私たち夫婦の行きつけの店で、モソとも顔なじみです。

この日は、私たち夫婦、夫の仕事関係の日本人男性の3人で

店の入り口に近いテーブルに座りました。

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いつものモソが、オーダーを取りに来てくれました。

彼は、アルゼンチンに働きに来ているのですが、

語学学校には一度も通ったことがないけど

独学で努力し、わずか半年でスペイン語をマスターしたがんばり屋さんです。

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私たちは、いつものようにランチセットをオーダーし、

彼はいつものように、私たちのテーブルにお料理を運んでくれました。

・・・・・でもホントは、彼の行動に、いつもと違う点があったのです。

(↑)のレストランの見取り図をもう一度見て下さい。

私の座っていた席の左側には、サービスをするのに十分なスペースがあります。

いつもなら、彼はここから、

お料理をテーブルに置いたりお皿を下げたりするのです。

でも、今回は違いました。

彼は、私と夫の間からサービスをしました。

そのため、私は、彼の邪魔にならないように

体を通路側によけてあげたりしました。(何度も)

だから、いつもと違う彼のこの行動を覚えていたのです。

その時、夫が座っていた椅子の背もたれには、

夫の上着がかかっていました。

上着の内ポケット(ボタンなし)には、数百ペソの現金が入った財布。

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お会計をお願いして、上着の内ポケットから財布を取り出そうとして、

初めて財布がなくなっていることに気がついた夫。

「盗まれた・・・?」

と、私たちは一瞬そう思いましたが、日本人の性格として、

人を疑うよりも、まずは自分の過失ではないかと疑うものです。

つまり、会社に忘れてきたんじゃないか、ということになりました。

(それでも夫は、「イヤ、絶対にこのポケットに入れた」と言っていましたが)

結局、会社にも財布はなく、

やはりあのレストランで盗まれたに違いないと思いました。

そしてよく思い出すうちに、あのモソの行動がおかしかったことに気がついたのです。

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椅子の背もたれにかけられた上着の内ポケットから、

持ち主に気がつかれないように財布を抜き取ることが可能かー。

お疑いになる人は、実際にやってみて下さい。

私たちも、家に帰って試してみました。

私と夫の間に、犯人(この場合の容疑者はモソ)が立つと

その体が盾となって、お互いの体や椅子が見えないのです。

その上、(↑)の絵の通り、私は、モソが給仕をしやすいようにと

わざわざ体をよけてあげたりしていました。

それを夫に話すと、

「お前、まさか共犯ッ?!」

と言われてしまいましたが(笑)

それにしたって悲しいのは、あのお財布、

独身時代、私から夫への初めてのプレゼントだったのです。

私がそれを言うまで、気がつかなかった夫に腹が立ったけど。

この事件から得た教訓。

■ポケットに貴重品を入れたまま、上着を背もたれにかけてはいけない。

■行きつけのレストランでも、油断してはいけない。

■マヌケな亭主に、必要以上の現金を持たせてはいけない。

ちなみに、この事件の後、警察関係者と話す機会があり、

レストランで盗難に遭った場合の対処法を教えていただきました。

警察を呼んで、徹底的に調べてもらうこと、だそうです。

そうすれば、怖じ気づいたモソが盗んだ物を出すことがあるし、

仮に盗まれた物が返ってこなかったとしても

その店の評判に関わることだから、オーナーによる指導や制裁が入る、

とのことでした。なるほどね〜。

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