アルゼンチンの中のスペイン〜ビリャラールの戦いの日〜

公開日 : 2010年05月24日
最終更新 :
筆者 : bonita

4月23日は、「サン・ジョルディの日」でした。

キリストの聖人であるサン・ジョルディ(聖ゲオルギウス)の命日とされる日であり、

スペインのカタルーニャ地方では、男女が赤いバラを贈り合う習慣があるそうです。

サン・ジョルディの日は、『ドン・キホーテ』の作者・セルバンテスの命日、

また、シェイクスピアの誕生日とも言われています。

そのため、スペインと日本では

本を贈る記念日とされているのですが、皆さんご存知でしたか?

スペイン・パレンシア県出身の友だち、パコに招待されて、

この日を祝うフィエスタに行きました。(もう先月のことですが)

でも、このフィエスタは、

サン・ジョルディの日を祝うのでも、本の日を祝うのでもありません。

彼の出身であるカスティーリャ・レオン自治州では、

1521年4月23日の「ビリャラールの戦いの終戦日」が祝日となっているのです。

この日は、王権に反対する反乱軍が、国王と貴族によって組織された追撃軍に敗北した日。

この敗北からさらに月日を経て、カスティーリャ・レオン自治州が成立したのですが、

負けた日を祝日にするなんて、なかなか面白いなーと思います。

ちょうどこの時期、

スペインでは春を祝う祭りのシーズンでもあります。

だから、スペイン系移民の多いアルゼンチンでも

あちらこちらでフィエスタが行われます。

▲前半は式典、式典の終了後に、お楽しみのランチタイム!

▲スペイン大使館関係者も多数参加。

▲赤いバラと黄色のバラ。スペイン国旗の色ですね。

▲アルゼンチン生まれのお孫さんと参加されたおばあちゃんと。

 胸のリボンは、アルゼンチンの国旗とスペインの国旗カラーです。

アルゼンチンで、このような公的な行事に参加すると、

まず始めに、招待客の名前と肩書きが延々と読み上げられます。

その時必ず「○○氏とそのセニョーラ(妻)」と紹介されます。

日本人の私は、まだそれに慣れなくて、

立ち上がって会釈をしながら照れまくってしまいます。

海外では多くの場合そうですが、アルゼンチンでも、

フィエスタに、妻やパートナーを伴うのが一般的です。

仲の悪い夫婦なら、「やってられないわ!」と思ってしまうかも?

アルゼンチン人はフィエスタが大好きです。

「○○の日」を祝う、

アサード(バーベキュー)でワイワイ、

友だちのバースデー、

友だちの友だちのバースデー・・・

週末はフィエスタのお誘いが多く、

もしも、招待していただくフィエスタすべてに出席したとすれば

それだけで全ての土日がつぶれてしまうほど。

着ていく服に、いつも悩んでしまいます。

堅苦しい式典が終わると、お食事&ショータイムです。

昨年はスペインの伝統的な踊りが披露されましたが、

今年のショーはタンゴでした。

そして、楽しみにしていたお料理がこちら!

▲スペイン料理の前菜といえば、やっぱり生ハム。

▲ワインも欠かせません。

▲メインのお肉料理。

 同じ肉でも、「塩ふってただ焼いただけ」のアルゼンチン料理とはひと味違いますねー。

ブエノスアイレス市内には、

スペインやイタリア、そしてもちろん日本からの移民やその子孫たちも

それぞれの出身地域の文化会館を所有しています。

今回のフィエスタが行われたのも、そんな会館のひとつ。

(↑)の写真のおばあちゃんは、

こうして年に何度か、みんなで集まっておしゃべりをしたり

故郷の料理をいただくのが一番の楽しみだそう。

フィエスタの最後はいつものように、

パソ・ドブレを踊って大盛り上がり。

私も、ここブエノスアイレスでもう何度も踊っているので、

この踊りにはだいぶ慣れてきました。

アルゼンチンタンゴよりずっとカンタン☆

アルゼンチンに住んでいると、

スペイン文化に触れる機会がとても多いです。

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