アルゼンチンの中のスペイン〜ビリャラールの戦いの日〜
4月23日は、「サン・ジョルディの日」でした。
キリストの聖人であるサン・ジョルディ(聖ゲオルギウス)の命日とされる日であり、
スペインのカタルーニャ地方では、男女が赤いバラを贈り合う習慣があるそうです。
サン・ジョルディの日は、『ドン・キホーテ』の作者・セルバンテスの命日、
また、シェイクスピアの誕生日とも言われています。
そのため、スペインと日本では
本を贈る記念日とされているのですが、皆さんご存知でしたか?
スペイン・パレンシア県出身の友だち、パコに招待されて、
この日を祝うフィエスタに行きました。(もう先月のことですが)
でも、このフィエスタは、
サン・ジョルディの日を祝うのでも、本の日を祝うのでもありません。
彼の出身であるカスティーリャ・レオン自治州では、
1521年4月23日の「ビリャラールの戦いの終戦日」が祝日となっているのです。
この日は、王権に反対する反乱軍が、国王と貴族によって組織された追撃軍に敗北した日。
この敗北からさらに月日を経て、カスティーリャ・レオン自治州が成立したのですが、
負けた日を祝日にするなんて、なかなか面白いなーと思います。
ちょうどこの時期、
スペインでは春を祝う祭りのシーズンでもあります。
だから、スペイン系移民の多いアルゼンチンでも
あちらこちらでフィエスタが行われます。
▲前半は式典、式典の終了後に、お楽しみのランチタイム!
▲スペイン大使館関係者も多数参加。
▲赤いバラと黄色のバラ。スペイン国旗の色ですね。
▲アルゼンチン生まれのお孫さんと参加されたおばあちゃんと。
胸のリボンは、アルゼンチンの国旗とスペインの国旗カラーです。
アルゼンチンで、このような公的な行事に参加すると、
まず始めに、招待客の名前と肩書きが延々と読み上げられます。
その時必ず「○○氏とそのセニョーラ(妻)」と紹介されます。
日本人の私は、まだそれに慣れなくて、
立ち上がって会釈をしながら照れまくってしまいます。
海外では多くの場合そうですが、アルゼンチンでも、
フィエスタに、妻やパートナーを伴うのが一般的です。
仲の悪い夫婦なら、「やってられないわ!」と思ってしまうかも?
アルゼンチン人はフィエスタが大好きです。
「○○の日」を祝う、
アサード(バーベキュー)でワイワイ、
友だちのバースデー、
友だちの友だちのバースデー・・・
週末はフィエスタのお誘いが多く、
もしも、招待していただくフィエスタすべてに出席したとすれば
それだけで全ての土日がつぶれてしまうほど。
着ていく服に、いつも悩んでしまいます。
堅苦しい式典が終わると、お食事&ショータイムです。
昨年はスペインの伝統的な踊りが披露されましたが、
今年のショーはタンゴでした。
そして、楽しみにしていたお料理がこちら!
▲スペイン料理の前菜といえば、やっぱり生ハム。
▲ワインも欠かせません。
▲メインのお肉料理。
同じ肉でも、「塩ふってただ焼いただけ」のアルゼンチン料理とはひと味違いますねー。
ブエノスアイレス市内には、
スペインやイタリア、そしてもちろん日本からの移民やその子孫たちも
それぞれの出身地域の文化会館を所有しています。
今回のフィエスタが行われたのも、そんな会館のひとつ。
(↑)の写真のおばあちゃんは、
こうして年に何度か、みんなで集まっておしゃべりをしたり
故郷の料理をいただくのが一番の楽しみだそう。
フィエスタの最後はいつものように、
パソ・ドブレを踊って大盛り上がり。
私も、ここブエノスアイレスでもう何度も踊っているので、
この踊りにはだいぶ慣れてきました。
アルゼンチンタンゴよりずっとカンタン☆
アルゼンチンに住んでいると、
スペイン文化に触れる機会がとても多いです。
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