湖の街チャスコムスのエスタンシア*La Horqueta
牧畜の国アルゼンチンには、広大なパンパに
たくさんの大牧場があります。
エスタンシア(ESTANCIA)とは、宿泊できる牧場や農場のことです。
週末、車を走らせて郊外のエスタンシアに行き、
アサード(バーベキュー)や乗馬などを楽しむのが
この国の中流家庭の休日の過ごし方。
我が家も、ちょっとした連休にはエスタンシアへ出かけます。
今回ご紹介するエスタンシア【La Horqueta】は、
首都ブエノスアイレスから車で1時間ちょっとで行くことのできる
湖の街チャスコムス(Chascomús)にあります。
オーナーのエンリケ(Enrique)さんのルーツは、イタリア北部のコモ地方です。
次男だったお祖父さんは、両親から仕事や財産を相続することが出来なかったので
イタリアでの暮らしに希望を見い出せず、
それでアルゼンチンに移住することを決意したのだそう。
湖の多いこの土地を選んだのは、ここが故郷にそっくりだったから。
たしかに、コモ湖でスイスに接しているコモ地方は、
チャスコムスに雰囲気がよく似ています。
アルゼンチン生まれのエンリケさんの父親は医師となり
エンリケさん自身も専門職に付いたため、
お祖父さんから受け継いだこの牧場は宿泊できるエスタンシアとして、
本業のかたわら経営しているのだそうです。
宿泊用の客室は、人数によって部屋のタイプが違います。
時々、お湯の出が悪いエスタンシアもあるのですが、ここは大丈夫!
到着したらまず、暖炉の火がぱちぱち燃える暖かい食堂で
アルゼンチンの田舎料理をいただきます。
ワインにこだわりのあるエンリケさんが選ぶワイン片手に、
アサードやカルボナダ(アルゼンチン風煮込み料理)が旨い!
☆過去記事「アルゼンチンで料理修行〜カルボナダ〜」
ただ、塩味控えめな首都ブエノスアイレスの料理に慣れていると、
このエスタンシアの田舎料理はかなり塩がきつく感じます。
なので、食事のリクエストの際は
「塩控えめに」とお願いした方がいいかもしれません。
さて。美味しいランチをいただいた後は、いよいよ乗馬体験!
このエスタンシアで飼われている犬たちが案内役です。
乗馬の時に便利なのが、ガウチョの定番ファッションのボンバチャ。
この日は、黒地に赤や黄色のお花たちが刺繍されているボンバチャを着用、
オンナらしい乗馬ファッションで心ウキウキです♥
こうして片手に手綱を持つのが、アルゼンチンのガウチョ流。
エスタンシアで、もう何度も乗馬を体験しているので、
私も馬の扱いが慣れてきました。
それでも夫のように、馬追いなんて出来ないけど、
・・・歯科検診 をやってみました。
馬の歯って、大きいんですね。
馬は出っ歯だと思っていたのに、
まるで図書室の本棚のように美しい歯並びでビックリしました。
湖の街チャスコムスにあるこのエスタンシアには、
プライベートの湖まであるのです。
犬たちが、案内してくれました。
チャスコムスといえば、ペヘレイ(ラ・プラタ川原産の白身魚)
を出すレストランが多いことでも知られています。
私自身、ペヘレイ料理が大好きで、
以前エントレリオス州でペヘレイ釣りを体験したことがあります。
☆過去記事「ウルグアイ川でペヘレイ釣り」
この街最大の湖、チャスコムス湖をはじめ
大小いくつもの湖で、ペヘレイ釣りを楽しむことが出来ます。
が、かつてこの辺りでは、ペヘレイがほぼ全滅してしまったことがあり、
2002年から2005年まで、日本のODAプロジェクトによって
チャスコムスにペヘレイが戻ってきたという経緯があります。
☆JICAニュース「日本・アルゼンチン友好の魚『ペヘレイ』祖国へ里帰り」
日本とアルゼンチン、地球の裏側に位置する遠い国同士ですが、
こういうつながりもあるのだということ、
もっとたくさんの人に知ってもらえたらいいなー。
夕方、ボートで湖にこぎ出してみました。
双眼鏡を持たせてくれるので、
巣に帰ってゆく鳥の群れを観察しました。
湖の向こうに沈んでゆく夕日の美しさ。
静かな時間が流れていきます。
【La Horqueta】 http://www.lahorqueta.com/
宿泊費(2泊3日,食事とアクティヴィティ込み)/
760ペソ+消費税(1人あたりの値段です)
HPは日本語表記もあります。
オーナーさんの友人に日系人の方が何人かいて、
彼らがこのエスタンシアのHPを日本語に翻訳したのだそう。
そのため、これまでに何組も日本人夫婦やファミリーが宿泊したとのこと。
日本人客の扱いには慣れているかも?
☆「南米のパリ」ブエノスアイレスで暮らす私の日常、時々、ビーグル。
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