コロナ禍 日系ファミリー料理三昧な毎日と挑戦「Hanami Eventos」

公開日 : 2020年05月18日
最終更新 :
筆者 : 相川知子

全国完全隔離の下、しばらく営業ができなかった、イベント会社「HANAMI EVENTOS」では 日本パーティーセットを作り、宅配を開始しました。

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オーナーの日系起業家であり、また多くの日系人起業家を育てようと、https://www.facebook.com/clubcnaj Club de Negocios Argentino Japones で、日本アルゼンチンビジネスクラブ会長の勢礼アナさんはコロナ禍であってもなんとか自社企業を盛り立てようとしています。

アルゼンチンは2020年3月7日初めての新型コロナウイルス感染者が出て、アルゼンチンにも警戒のアラームが鳴り始めたところに、日本から姪が遊びに来たのと同時に、勢礼アナさんは自身のイベント MADE IN JAPAN という日本をテーマにした商品を販売する小さな起業を集め、フェアとして自社イベントスペースで行う予定を急遽中止して、自主隔離体制に入りました。

新型コロナウイルス対策の自宅待機生活を送りながら、3月16日には学校が休校に、そして3月20日から全国完全隔離体制となり、結局3月初めから自宅生活を送って早2ヵ月が経過しました。

小学校から中学校までの3人の子供たちは2020年の今年は学校に行かないまま......勉強に遊びにと活動が必要な世代。普段は毎日忙しいところ現在は家にいるのを余儀なくされ、また家族全員6名分の食事は自宅で作るしかない。子供たちと遊びながら日本料理は 卵焼き、かき揚げなど......。

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それから沖縄料理は切干大根と豚肉と野菜でイリチャーなど......。

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サーターアンダギーという沖縄の揚げ菓子、ドーナツのような感じです。

なおこのうちは菜箸つかっていますね。菜箸は普通こちらでは使わないので、意外にアルゼンチンに住んでいる日本人、日系家族にいいお土産になります。

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あんもちにも挑戦! 日本からの姪御さんには逆にいい体験になりました。日本でもおもちやあんこなんて家庭ではなかなか作りませんからねー。

もちろんアルゼンチン料理の代表格はアサードというバーベキューです。自宅兼職場のお宅にはテラスがあり、そこでバーベキューをする場所があるんですよね! お父さんの玉城ヘルマンさんはアサドールというアサード奉行です。

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当地ではイタリア系移民が多いのでピザも有名ですが、玉城家ではネギと照り焼きチキンで和風ピザにも挑戦中です。

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これは大きいですがプリンです。オーブンで焼くプリンはスペイン語では FLAN / フランといいます。

BUDINブディンといえばパウンドケーキのことです。日本から来た姪、子供たちのいとこも大喜びです。

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ドゥルセ・デ・レチェと生クリームをつけて食べます。

そして今回懐かしい祖母の味、

コンペンを作ってみようと努力し挑戦中です。

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コンペンは沖縄に古くから伝わる郷土菓子ではちみつとアーモンドの味がするものなので、アルゼンチンはどちらもおいしい原材料が取れるので大丈夫だと思ったのですが、なかなか祖母がおやつに焼いてくれていた味にならない、難しいそうです。

今はインターネットでレシピも見ることができるし、日本のはこんな感じよ、と写真など私も検索に協力しましたが、どうもアナさんのおばあさん、山城ツネさんが作ってくれた形ではありません。

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山城ツネさんは現在は沖縄のうるま市内、饒辺(よへん)出身で1950年オランダ船ボリスベン号に乗って、勢礼一家として、夫と当時20歳であったアナさんのお父さんと海を渡りました。

アナさんはアルゼンチン生まれ。当時、レティロ地区でクリーニング屋を営んでいた家族と住み、何と私が勤務するレングアスビバスブエノスアイレス市立外国語大学の英語のクラスに通っていたという話を聞きました。

「アルゼンチン生まれの私には祖母つねの作ってくれる見たことのない、日本のそして沖縄の味がいつも楽しみでした」と回想。

それを今コロナ禍にありながら、子供たちに伝えようと懸命に取り組んでいます。

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子供たちはもうときどき夕食やおやつを作ってくれる腕前になり、自宅待機生活もリズムが一定してきたので安心しました。

5月半ばから食料品と日用品だけ買い物の外出が許される規定が文房具や本や、また飲食店は配達の許可もいきわたり、今度は

持ち帰り食品などの販売も可能になったのはたいへんいいことで、

家族で料理をするのも楽しいですが、それをまた一般の家庭にも届けたいと日本食おつまみセットを提案。またアルゼンチンメニューも加え、週末毎日自宅で料理する人たちへの新しい食生活の提案を行うことにしました。

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そしてデザートにはアナさんの家庭の思い出の味や夫玉城ヘルマンさんのお母さん、義理のお母さんの味も加え、新セットのデザートメニューにたとえばレモン蒸しケーキと、どちらかというと今度はアルゼンチンと日本折衷の味に展開しているものを。また子供たちにも教えています。

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こうやって、祖国の味が次の世代へ再現され伝えられていくのを一つの家庭のなかで見ることができるのはたいへんほほえましいことですね!

ハナミエベントスHanamiEventos https://www.facebook.com/hanami.eventos のメニューは以下です。

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ハナミエベントスのメニュは以下です。

■PICADA JAPONESA

筆者

アルゼンチン特派員

相川知子

1991年よりブエノスアイレス在住。スペイン語とラテンアメリカが大好き。アルゼンチンのことを日本に周知がライフワーク。

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