ユーロ2016とラマダン期間中におけるテロ注意喚起

公開日 : 2016年06月11日
最終更新 :

本日はフランスVSルーマニアのサッカーの試合が行われる予定で、街中でサッカーのサポーターの熱気が溢れています。         

しかし、イスラム教徒の断食月にあたるラマダン中ということもあり、「テロ」の脅威も高まっているとのことです。

ご参考に、マルセイユ領事館から受信したフランス安全情報のメールマガジンを公開いたします。

在マルセイユ日本総領事館メールマガジン2016年第5号(6月2日付)

1 安全情報(イスラム過激派組織によるラマダン期間中のテロを呼びかける声明の発出に伴う注意喚起)

 http://www.deliver.emb-japan.go.jp/c?c=1952&m=2834&v=8278d8ae

(1)5月21日,イスラム過激派組織ISILは,ラマダン期間中のテロを広く呼びかける声明をインターネット上に公開しました。同声明では,特に欧米諸国におけるテロの実行を呼びかけており,民間人を対象としたいわゆる一匹狼(ローンウルフ)型のテロの発生も懸念されます。本年については,6月6日頃から7月5日頃までが,ラマダン月(イスラム教徒が同月に当たる約1か月の間,日の出から日没まで断食する)に当たります。また,ラマダン終了後には,イードと呼ばれるラマダン明けの祭りが行われます。

(2)ISILは,昨2015年のラマダン月(6月18日頃~7月17日頃)においても,同様の声明を発出しています。同声明との関係は明らかではありませんが,昨年のラマダン期間中には,チュニジア沿岸部スースのリゾートホテル及び隣接するビーチが武装集団に襲撃され,外国人観光客38人が殺害されるテロ事件(6月26日)のほか,以下のテロ事件が発生しています。犯行主体は,ISIL関連組織に限られませんので,様々なイスラム過激派によるテロに警戒が必要です。

   ・フランス:東部リヨンにおけるテロ事件(6月26日)

   ・クウェート:シーア派モスクにおける自爆テロ事件(6月26日)

   ・エジプト:カイロ郊外における検事総長殺害テロ事件(6月29日)

   ・マリ:北部における国連車列襲撃テロ事件(7月2日)

   ・ナイジェリア:北部及び中部での連続爆弾テロ事件(7月5日~7日)

   ・エジプト:カイロ市内のイタリア総領事館前での爆弾テロ事件(7月11日)

 なお,上記事件のうち,複数の国で大規模なテロが発生した6月26日は金曜日に当たります。イスラム教では,金曜日が集団礼拝の日であり,その際,モスク等宗教施設やデモ等を狙ったテロや襲撃が行われることもあります。なお,本年のラマダン月については,6月10日,17日,24日,7月1日が金曜日に当たります。

(3)ついては,特にラマダン(特に金曜日)及びイード期間中やその前後に海外に渡航・滞在される方は,従来以上に安全に注意する必要があることを認識し,外務省が発出する海外安全情報及び報道等により,最新の治安情勢等,渡航・滞在先について最新の関連情報の入手に努めるとともに,改めて危機管理意識を持つよう努めてください。テロ,誘拐等の不測の事態に巻き込まれることのないよう,特にテロの標的となりやすい場所(モスク等宗教関連施設,政府・軍・警察関係施設,欧米関連施設,公共交通機関,観光施設,デパートや市場等不特定多数が集まる場所等)を訪れる際には,周囲の状況に注意を払い,不審な人物や状況を察知したら速やかにその場を離れる等,安全確保に十分注意を払ってください。

(4)なお,本年のラマダン期間中(6月6日頃から7月5日頃)には,仏において,サッカーの欧州選手権(6月10日~,同日はラマダン月最初の金曜日),自転車のツール・ド・フランス(7月4日~)が予定されています。そのような世界的に注目を集めるイベントについても,テロの標的となる可能性があります。

(5)海外渡航前には万一に備え,家族や友人,職場等に日程や渡航先での連絡先を伝えておくようにしてください。さらに,渡航・滞在先の国・地域において緊急事態が発生した場合,メールアドレス等を登録されている場合には,外務省から随時一斉メール等により最新の情勢と注意事項をお伝えしています。

   3か月以上滞在する方は,必ず在留届を提出してください。

  (http://www.deliver.emb-japan.go.jp/c?c=1953&m=2834&v=035dbd89 )

   3か月未満の旅行や出張などの際には,「たびレジ」に登録してください。

  (http://www.deliver.emb-japan.go.jp/c?c=1954&m=2834&v=32458afe )

(参考広域情報・スポット情報)

・「イスラム過激派組織によるラマダンに際した声明の発出に伴う注意喚起(2015年6月25日)

 http://www.deliver.emb-japan.go.jp/c?c=1955&m=2834&v=b360efd9

・「フランス:サッカー欧州選手権・ユーロ2016に伴う注意喚起(2016年4月19日)」

 http://www.deliver.emb-japan.go.jp/c?c=1956&m=2834&v=eb7e46f1

・「チュニジア:沿岸部スースにおけるリゾートホテル襲撃事件の発生に伴う注意喚起」(2015年6月26日)」

 http://www.deliver.emb-japan.go.jp/c?c=1957&m=2834&v=6a5b23d6

・「フランス:東部におけるテロ事件の発生に伴う注意喚起(2015年6月26日)」

 http://www.deliver.emb-japan.go.jp/c?c=1958&m=2834&v=894e281f

・「クウェート:シーア派モスクにおける自爆テロ事件の発生に伴う注意喚起(2015年6月27日)」

 http://www.deliver.emb-japan.go.jp/c?c=1959&m=2834&v=086b4d38

・「エジプト:カイロ市郊外における検事総長殺害テロ事件等の発生に伴う注意喚起(2015年7月1日)」

 http://www.deliver.emb-japan.go.jp/c?c=1960&m=2834&v=6eaea2f2

・「マリ:政府関連施設等への襲撃事件の発生に伴う注意喚起(2015年7月7日)」

 http://www.deliver.emb-japan.go.jp/c?c=1961&m=2834&v=ef8bc7d5

・「エジプト:カイロのイタリア領事館付近における爆発事件の発生に伴う注意喚起(2015年7月13日)」

 http://www.deliver.emb-japan.go.jp/c?c=1962&m=2834&v=b7956efd

(問い合わせ窓口)

○外務省領事サービスセンター

 住所:東京都千代田区霞が関2-2-1

 電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902,2903

(外務省関連課室連絡先)

○外務省領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐関連)

 電話:(代表)03-3580-3311(内線)3047

○外務省領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐関連を除く)

 電話:(代表)03-3580-3311(内線)5140

○外務省 海外安全ホームページ:

 http://www.deliver.emb-japan.go.jp/c?c=1963&m=2834&v=36b00bda

 http://www.deliver.emb-japan.go.jp/c?c=1964&m=2834&v=07a83cad (携帯版)

2 安全情報(サッカー欧州選手権等イベント開催に伴うテロの脅威に関する注意喚起)

 http://www.deliver.emb-japan.go.jp/c?c=1965&m=2834&v=868d598a{%countrycd%}&infocode=2016C152

(1)フランスでは,2015年11月に発生したパリにおける同時多発テロ事件後,緊急事態を宣言し,警戒態勢が敷かれていますが,依然としてイスラム過激派組織ISIL(イラク・レバントのイスラム国)やAQIM(イスラム・マグレブ諸国のアルカーイダ)などがフランス国内外において複数のテロ事件を計画ないし実行しており,テロの脅威が依然として極めて高いレベルのままであることを受け,5月19日,緊急事態の宣言を2か月間延長し,7月26日までとしました。

(2)この措置は,本年6月10日~7月10日にかけてフランスで開催されるサッカー欧州選手権・ユーロ2016及び7月2日~24日にかけて開催される自転車競技ツール・ド・フランスを緊急事態期間に含め,引き続き実効的に警備体制を維持することを目的としています。

(3)3月22日に発生したベルギーの首都ブリュッセルにおける空港等での爆弾テロ事件は,当初の計画はベルギーではなく,フランス国内において,サッカー欧州選手権・ユーロ2016の開催中にテロを起こす予定であったと報じられています。また,2015年11月のパリにおける同時多発テロ事件では,サッカー試合中の国立競技場も標的となりました。フランス政府も,サッカー欧州選手権・ユーロ2016はテロの標的となり得るとして,警戒感を示しています。

(4)また,本年のサッカー欧州選手権・ユーロ2016とツール・ド・フランスはラマダン月(イスラム教徒が同月に当たる約1ヶ月間,日の出から日没まで断食する。本年は6月6日~7月5日頃)と重なります。5月21日,ISILは声明を発出し,ラマダン期間中に特に欧米においてテロを実行するよう呼びかけています。また,イスラム教では,金曜日が集団礼拝の日であり,その際,テロや襲撃が行われることもあることから,当該期間(特に金曜日)及びその前後は注意が必要です。なお,本年のラマダン月については,6月10日,17日,24日,7月1日が金曜日にあたります。

(5)つきましては,フランスへ渡航・滞在される方は,テロ等の不測の事態に巻き込まれることのないよう,最新の関連情報の入手に努めてください。また,不特定多数が集まる場所(競技場,公共交通機関,観光施設,デパートや市場等)や,政府・軍・警察関係施設では,周囲の状況に注意を払い,不審な状況を察知したら,速やかにその場を離れるなど安全確保に十分注意してください。

   特にサッカー欧州選手権・ユーロ2016の開催期間中については,以下のような場所には不必要に近づかないなど十分注意してください。

   ●試合中のサッカー競技場及びその付近

   ●ファンゾーン(大型スクリーンを設置して試合を観戦するパブリック・スペース)

   ●大勢の人が集まってサッカー観戦しているスポーツバーやカフェ

   ●サッカー観戦に向かう行列や渋滞

(6)南仏における試合予定

 ○ マルセイユ :6月11日(土)、15日(水)、18日(土)、

21日(火)、30日(木)、7月7日(木)

 ○ ニース   :6月12日(日)、17日(金)、22日(水)、

27日(月)

 ○ トゥールーズ:6月13日(月)、17日(金)、20日(月)、

26日(日)

3 安全情報(労働法改正案に反対するデモへの注意喚起)

(1)最近、フランスの各地で労働法の改正案に反対する抗議行動が行われています。報道等によれば、4月28日にはパリ10区のレピュブリック広場(Place de la Republique)などを中心に数千人がデモ行進を行い、覆面をした数十人が警察官に物を投げるなど混乱となり、警察は催涙ガスを使用してデモ隊を追い払う結果となりました。

(2)その他、マルセイユ、ナント、レンヌなどフランス各地で衝突が発生しています。フランス内務省の発表によれば、28日の衝突により78人の警察官が負傷し、214人が逮捕されているとのことです。報道によると、マルセイユでは57人が逮捕されているようです。

(3)つきましては、フランスに渡航・滞在する予定の方及び既に滞在中の方は、不測の事態に巻き込まれることがないように、

   ア デモ・集会場所など多くの人が騒いでいる場所には近付かない。

   イ テレビ・インターネット等の報道で、最新のデモ・集会及び治安状況に関する情報の入手に努める。

 ウ 政治的な言動は控える。

などの安全対策を十分に心掛けてください。

5.安全対策に関して不明な点などありましたら、在マルセイユ日本国総領事館領事班までご連絡ください。

04.91.16.81.81 / 06.10.56.14.60

cgm8@my.mofa.go.jp

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