上司にお伺いの必要なし!気軽に休めるドイツの病欠事情

公開日 : 2017年09月21日
最終更新 :

こんにちは。ケルン特派員の新井です。

今日はケルンとは直接関わらない少し地味なトピックを取り上げようと思います。

日本に住んでいる皆さんは、熱が出てどうしても出社できないときは基本的に有給を消化していると思います。日本に住んでいたとき、体の弱い私はそれが結構痛くて、日本人としては珍しく(?)フルで有給を消化したものです...

ところ変わってここドイツでは、有給休暇以外に病気休暇なるものが存在します。まず体調が悪いなと思ったら、迷うことなく近所の病院へ行きます。病院に会社を休む旨を伝えると、「診断書」を発行してくれます。

診断書はドイツ語でAttestと呼ばれ、全部で3枚綴りになります。1枚目は会社提出用、2枚目は保険会社提出用、3枚目は個人で保管する用です。

この診断書、日本だったら病院によりけりですが、2000〜3000円かかり地味に痛い出費ですが、ドイツでは無料で発行してくれます。しかも、診断書に診断内容はプライバシーに関わるので記載されません。会社側もどうして就労不能だったかを聞いてはいけません。診断書にはただ1点、治癒にかかる日数だけが記載されています。しかも!過去に遡って発行してくれるのだから驚きです。

例えば、8月23日に体調を崩して、あまりに具合が悪くて病院にも行けず会社を休んだとします。少しだけ体調が回復して、24日に病院へ行き前日も休んだ旨を伝えると24日発行の診断書で、病床期間を23日〜26日にしてくれます。

診断書は休暇を取った3日以内に提出しなければいけません。まずは写真を撮ってメールで送り、原本は郵便で送るか3日以内であれば、出社した際に提出します。

健康保険機関には、上記Arbeitgeberの箇所がKrankenkasseとなっているのを、郵便発送します。

attest.png

ちなみに私は週23時間働くという契約でパート勤務しているのですが、病欠した場合、給与はどうなるかというと、23時間を5日で割って、病欠1日ごとに4.6時間分が支給されます。

このようにドイツでは、病欠だけでも日本と大きな違いがあります。しかしこれを悪用して、金曜日に体調を崩したと言って休み、3連休にする輩がいます。私の夫は20人の社員がいる会社を経営しているのですが、たまに社員の半分近くが一気に金曜日休むことがあり、憤っています。雇われる方としては最高の制度ですが、雇い主としてはたまったものではありませんね。

ただ病欠した次の週から2、3週間の有給をとって旅行へ行くと、さすがに同僚から白い目で見られます(笑)

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