避暑地へゴー ⑥
コーヒー党の私でも、やはり本場のダージリンとくれば、やはり紅茶を買わなくっちゃね!ということで、茶農園を見学しに行きました。
腕組みした怖そうな連中が、自分たちの中からガイドを雇わないと工場の中は見る事が出来ないなんて脅かしてきました。
「結構。別にガイドまで大げさなものはつけたくないから」
とハッキリ断って、私の持っているガイドブックで「入場料=無料」をチェックしてから入りました。機械も作動していないので5分もいないで出てきましたが。
ちょうど時期的には、春の茶摘み「ファーストフラッシュ」が終わる頃でしょうか。150年前に、インドが英国の植民地であった頃、アッサム州から隣にあるダージリンに紅茶の木を持ち込み貿易していた中国人の姿がありました。英国の農園主も何とか改善しようと意気込み、自分も負けじと茶葉を育てることになりました。そうして英国にお茶が輸入されることになります。
インド国内の上流階級は葉が全く欠けていないダージリンで採れる「ゴールデン•フラワリー•オレンジペコー」を好みます。
デリーでお世話になっているインドの友人、知人に買う事になりましたが、店内ではちゃんと味見をさせてくれて、ゆっくり選ぶ事が出来ました。
私自身6年間のロンドンにいたので、どうしてもミルクがないお茶は飲めませんが、店長が試飲させてくれたお茶は、本当に薄い色で上品な味が広がりました。セカンドフラッシュが夏摘みでオータムナルと呼ばれるのが秋摘みなのです。
ちょうど5月号の「アルク刊」の月刊誌でカラー2ページのインドのチャイの特集を執筆したばっかりでしたが、その前にココを訪れていたらもっといい写真が提供できたのにと悔やまれました。
おかげさまで、しっかり復習が出来ましたが。
とても小さなおちょこのようなカップで何種類のお茶を味見していましたので、最後は一体どれをお土産にしていいか迷います。
ダージリンで売っているのはすべて「ダージリン茶」ではありますが、結構偽物が多いので政府が設定した女性の横顔のロゴマークがないモノは偽物なんだそうです。だからこそ、高級な値段がついていて世界でも有名なお茶の産地です。これだけ摘まれる時期によっても味が変わりますが、お勧めは夏摘みのセカンドフラッシュらしいです。ひじょうに香りが高くよい品質なのだそうです。
ドライブがてらゆっくり車を走られていると一生懸命に、茶畑で草むしりをしている人たちの姿がありました。来る日も来る日も、彼らの口には一生縁もない高級茶のために、頑張っているんだろうなとガラス越しからいつまでも眺めていました。
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