バッファローに思う
絶滅のときを迎えそうなバッファローが平気でデリー市内をたむろして、まるで遠足でもしているかのように優雅に歩光景に出くわすと面食らってしまいます。
というのも長く厳しい冬が続く東欧で、とても大事にされているからです。特に北ポーランドの寒さはハンパではないうえ、人間が大事に保護しているので、森の中にバッファロー専用の餌箱が置かれています。みんな餌を入れてあげて生きのびてほしいと願っています。そんなに大事にされているバッファローだから、ヨーロッパでは狩りは御法度。食肉用になんてもってのほか!
それほど貴重で、実際にあまりお目にかかれないバッファローが、インドにはとても多くて驚きます。そして神聖なる牛は食べる事を躊躇しますが、バッファローは食肉としてちゃんと売っているし、レストランでも食べる事が出来るのです。もちろん韓国のレストランでは焼き肉にはホンモノの牛が勝負なので牛肉を韓国から輸入させていますが。
インドに暮らしてからはめっきり私も肉食には興味を覚えなくなりました。愛犬のためにはレバーでも、マトンでも、時にはバッファローでも調理しますが、自分自身は控えめに。圧倒的に多い菜食主義者の中で、やはり大きな声でノンベジを注文するのもちょっとね〜?が本音。日本で美味しいすき焼きやら焼き鳥を食べれる訳だし。ついでにアルコールも最近はめっきり飲まなくなりました。なければないでいいっていうことです。大体、ベジ用レストランも多い中、アルコールを置いている所の割合が少ないし。
そして女ひとりで堂々とワイン&ビールショップでお酒を買ったら周りがびっくり仰天って言う感じでジロジロと見るのです。そんな視線に怯える事はないけれど、居心地が悪いのでキッパリ美味しいと思えなくなった事もありやめました。
「郷に入れば郷に従え」です。When in Rome do as the Romans do.ならず When in India do as the India doか??
私が不規則的に行く教会の横道に大きなバッファローが、ゴミをあさっていました。驚いて常備しているカメラで撮っていたら、何か用?って言う感じで威勢よく私をめがけてゆっくり歩いてきました。驚いて即待っているドライバーの所に走り、その場も立ち去りましたが、ドライバーが大笑いしていました。そうでなくても、デリー郊外のグルガオンで牛のパレードをみては歓声を上げる私にやれやれとばかりに苦笑するドライバーだから、変な人って思われているかもしれません。
殺生主義のインドでバッファローは平気で鞄にされたり、靴にされたり、調理されたり。でも牛は神聖だから御法度。
矢張り何年住んでも不思議な国でした。
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