カシミール情勢緊迫、外出禁止令も。
インド・ニューデリーはいま、セカンド・サマーと呼ばれる季節です。7月に始まった雨期が8月半ばごろに終わり、再び暑くて天気のいい日が続いています。さて、今回は治安情報。北部ジャンムー・カシミール州(JK州)の注意情報です。実は、このカシミール地方は、隣国パキスタンと領有権を争う係争地。インド側はJK州、パキスタン側は「アーザード・カシミール州」と呼んでいます。
このJK州、7月以降、インドの実効支配に対する抗議デモが続いていて、インドの治安部隊と衝突が散発的に起きています。地元メディアによると、これまでに少なくとも住民約90人が死亡したそうです。
さらに9月18日にはパキスタンから越境したとされるテロリストたちが、インド軍の基地を襲撃し、インド人兵士18人が殺害されました。
また本日(9月29日)、実効支配線をはさんで、印パ間で銃撃があり、パキスタン兵士2人が死亡したとの報道もあります。
ジャンムー・カシミール州では、衝突の激化を受け、各地で外出禁止令が出され、中心都市のシュリーナガルでは、日中もほとんどの店が閉まっているとのことです。このように不安定な情勢が続いています。シュリーナガルは湖のボートハウスで有名で、とても風光明媚な場所と言われています。それでも、不安定な情勢が続いていることを考えると、現時点での渡航は控えたほうがよいでしょう。
日本の外務省の海外安全情報によると、
管理ライン(実効支配線、事実上の国境)付近は4段階で最悪の「レベル4」(退避勧告)、一部地域を除いて「レベル3」(渡航中止勧告)、スリナガルとその近郊では「レベル2」(不要不急の渡航はやめてください)となっています(↓外務省サイトより)。
インドではたまに慣れない個人旅行者が旅行代理店に連れて行かれ、高額なカシミール・ツアーを組まされた、というケースもあると聞きます。その中には、結局、治安が悪いということでほとんど外出できなかった、という人もいるようです。
カシミール情勢、今後もぜひチェックすることをおすすめします。
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