みんなで「いただきます!」ダライ・ラマ法王の法話とバター茶
ダラムサラ特派員の薄田泰代です。ここダラムサラのマクロードガンジには、ダライ・ラマ法王の公邸とナムギャル僧院があります。ここでは年に数度、仏教法話が行われています。今回はその法話の様子をご紹介します。
ダライ・ラマ法王の法話とは
ダライ・ラマ法王とはチベット仏教における指導者です。ダラムサラで行われる法話には世界各地から数多くの人々が訪れ、仏教の考え方を勉強しています。各法話には「空の概念」や「中道」など主題があり、その題についての解説がおこなわれます。法話はチベット語ですが、同席する通訳者によって同時通訳されたものを聴くことができます。日本語も毎回素晴らしい通訳で、仏教に無知な私でも内容が理解できます。また、ダライ・ラマ法王のHPからはリアルタイムで動画を観ることができるので、興味がある人は是非ご覧ください。仏教法話というと、厳かでピリピリした雰囲気を想像される方も多いと思います。でも一般向けの法話は、時おり冗談も織り交ぜられ、終始なごやかな雰囲気で進められます。
お茶の時間と「同じ釜の飯を食べる」体験
私が大好きなのは、法話の途中にある「お茶の時間」です。数多くの僧侶が大きなやかんを手にして、お茶配りに駆け抜けていく様は圧巻です。チベット名物バター茶やインドの定番チャイと、バレ(チベットのパン)カプセ(チベットのビスケット)などが配られます。
会場の全員が微笑みながら同じものをいただくのは、とても平和な雰囲気で心が穏やかになります。まるで縁側でお茶をいただいているような感覚です。また午前中の法話後には、昼食が配られ、参加者が談笑しながら昼食をいただきます。
まさに「同じ釜の飯を食べる」そんな体験です。
厳しい警護と涙
さて、なごやかな面ばかりをお伝えしましたが、もちろんそれだけではありません。警備はとても厳しく、参加は事前登録制です。当日は全員持ち物チェックを受けなければなりません。法王の周囲には銃を持ったボディガードがいて、緊張した面持ちで警護をしています。また遠方からいらっしゃった方々が、感動のあまり涙する場面も多々あります。やはり人々にとって特別な存在であり、精神面でも人々の支えなのだと感じます。
ダラムサラにいらっしゃったら是非、一度は法話に参加してみてはいかがでしょうか。チベットへ思いを馳せつつ共有する時間は、忘れがたい旅の思い出になるでしょう。
写真撮影:NOMAD ART JOURNEY
<ダライ・ラマ法王の法話に参加したい場合>
法話は無料。マクロードガンジのバクスロードにあるチベット・セキュリティオフィス支部(the Tibetan Branch Security Office)で事前登録をする必要がある。登録受付は法話会の約3日前から法話会の初日まで。登録にはパスポートと、登録料の10ルピーが必要。
<法話スケジュール>ダライ・ラマ法王14世と法王庁の公式ウェブサイトでご確認ください
http://www.dalailamajapanese.com
【記載内容について】
「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。
掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。
本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。
※情報修正・更新依頼はこちら
【リンク先の情報について】
「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。
リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。
ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。
弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。