オランダ、トルコ関係の悪化ニュース(注意!)

公開日 : 2017年03月14日
最終更新 :

こんにちは~!今日のオランダも小春日和で、子供達の通学路でも春らしい景色が見られるようになりました。

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いや~、嬉しいことです!手袋、マフラー、帽子は昼間は必要ないですが朝夕はやっぱり必要なくらい冷え込みます。よって防寒対策はまだまだしっかりお願いいたします。

ところで、日本でニュースになっているかは分かりませんが、つい先日よりオランダ、トルコ関係が険悪になっております。

現在、トルコのエルドラン大統領が、議会よりも大統領の権限を強くするため、憲法改正の国民投票を実施しようという動きがあります。

ご存じのように、EU国内にもたっくさんのトルコ系移民がおり、エルドラン大統領はこの国民投票の成功のためにEU国内のトルコ人で大統領支持者の人達にも国民投票に参加するよう、呼びかけています。またEU国内に政府関係者を送って、直接トルコ系大統領支持者の人達に対して演説をさせたり、領事館などで対策会議を行ったりしています。オランダとトルコの関係が険悪になったのは、その政府関係者がオランダにも来るという情報が入ったのがきっかけでした。

民主主義を大事にするオランダでは以前より、今のままトルコの大統領権が増すと民主主義が侵害され、独裁国家になりうるという考えが強くありました。よって今回オランダにトルコ政府関係者が来て、大統領支持活動をするという行為は許さないということで、政府関係者が来た場合は飛行機着陸を拒否すると発表。要するに入国拒否ですね。

これに対抗してトルコは政府関係者を一旦ドイツまで飛行機で行かせ、それから車でオランダに入ってくるというルートを取りました。しかし、オランダで一番トルコ系住民が多く、総領事館のあるロッテルダムに来た際に、オランダ警官が彼らを確保。総領事館でのトルコ系閣僚による政治集会に参加できないようにしただけでなく、即刻、強制出国を指示しました。それに対してトルコ系住民達はデモを開始したのですが、許可のないデモだったため、すぐに警察が放水や警察犬、馬を使って対応し、ロッテルダムではデモ隊と警察がぶつかり合い、凄まじい様子となりました。また次の日にはアムステルダムでもトルコ系住民によるデモが発生し、警察が対応する惨事となりました。

結局やって来たトルコ政府関係者は強制出国しましたが、これに対してエルドラン大統領は<オランダはファシストだ!我が国の自由を侵害するナチス・ドイツだ!>と抗議。EU各国にオランダへの経済制裁を促しました。ところが逆にEU各国は<は??何でオランダに経済制裁??お前がオランダに迷惑かけましたと謝るべきだろう。>と反応し、ドイツのメルケル首相も<オランダをナチス・ドイツに例えるなど言語道断。>と発表。オランダ首相も<両国関係の修復は、まずトルコがオランダをファシストと名指したことを謝罪してからの話だ。>と一歩も引かない様子です。

しかし、このことは国民の生活の中にも影響が出てきました。昨日よりニュースになっていることですが、たくさんのお店のホームページがハッキングされ、ホームページの代わりにトルコ系住民による脅迫メッセージが載せられているということ。報道による内容を簡単に要約すると<おまえ達のしたことを決して許さない、報復してやる。>ということらしいです。

本日、私も在蘭日本大使館より緊急メールを受け取りました。ロッテルダム市がロッテルダムのトルコ総領事館付近の通りを一時封鎖するとの緊急事態令を発出し、市内のWestblaak通りのトルコ総領事館付近並びに、Straatweg通りのトルコ総領事公邸付近の道路を当面の間封鎖すると発表しております。

よって現在オランダをご旅行中の方、もしくは今からご旅行予定の方でロッテルダムに来られる方はこの区域にむやみに立ち入らないように注意し、ご自分の身の安全をしっかり確保するよう、ご注意下さい。

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