イギリスのワクチン接種について思うこと

公開日 : 2021年05月20日
最終更新 :
筆者 : 岡野 愛
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イギリスの2021年5月18日の新規感染者は2412人、死者7人。数ヵ月前と比べたら信じられない数字です。一時期は新規感染者だけで7万人を超えていましたので、すごい勢いで減少しています。やはりワクチンの力は大きいようです。

私は先週末に2回目のワクチン接種(アストラゼネカ)を終えてきました。

心配していた副反応ですが、前回同様、接種部分のみが少し痛いだけで済みました。しかも今回は前回以上に期間が短く、2日ほどで完全に痛みがなくなりました。

私の周りでは少なくとも1回目を終えた人がほとんどです。アストラゼネカとファイザーの割合はあくまで私の感覚ですが、7対3くらいでしょうか。

そして気になる副反応についてです。まずアストラゼネカですが、1回目にかなりの割合で副反応が出ています。接種後8時間くらいから始まる人が多いようで悪寒、熱、頭痛などがおもな症状です。ちなみに私の主人もそうでした。中にはしばらく倦怠感が残る方もいるようですが、大抵は2、3日で治まります。そして2回目はなんともなかったという人が多いように思います。アストラゼネカについては本当に稀ではありますが、血栓の恐れがあるということで、イギリス国内でも40歳以下はファイザーという動きになっています。

そしてファイザーは1回目の接種ではほとんど副反応は出なかったけれど、2回目がたいへんだったという方が多いようです。日本のニュースを見ていても2回目に副反応が出やすいと言われているので、その通りだなあという印象です。アストラゼネカもファイザーも副反応の症状は先ほど挙げたように、接種部分の痛み、発熱、頭痛、悪寒、倦怠感などほぼ同じようです。ただ私の周りでも合言葉のようになっているのが

「夫婦、家族は同じ日に打つな!!」ということです。

同じ日に打って、家族内で共倒れしてしまうと大変です。なのでこれから打つ方はあえて家族は別日に打つことをおすすめします。

イギリスは世界の中でもワクチン接種に成功していると言われています(今のところですが)。でも今回私が自身の経験や、周りの反応を見ていてもイギリスの新しいことにチャレンジしていく雰囲気は本当にすごいと感じています。私が1本目を打ったのは3月中旬。まだ日本ではワクチンに対する情報もあまり無い時期で周りに打った人もほとんどいない状況だったので、私が打ったことを日本に住む友達などに報告したときは「そんなの打って大丈夫なの?」「効果あるの?」ほとんどの反応がワクチンに否定的でした。

一方、イギリスでは3月中旬はもうだいぶ進んできていた時期だったので、私の義両親をはじめ、年上の知り合いなどから情報を得て、恐怖感なく接種できました。私が「今度打つことになったよー」とイギリス人の友達に報告したときも「Congratulatons!=おめでとう!」という言葉が返ってきました。それほど日本との温度差がありました。みんなに背中を押してもらったような気分です。でも、私ももし、日本に住んでいたら怖いと思ったかもしれません......。

予約システムに関してもとても上手くできていて、携帯のテキスト(ショートメールのようなもの)や、手紙での案内、またはニュースでも45歳までの人の予約開始、今度は42歳までなどと細かく年齢も細分化されての案内なので混乱が防げるようです。GP(かかりつけ医)に電話して予約を取る方法もできます。しかし、インターネットでも電話でも混み合って予約ができないなんてことはなく、予約はいつでもできるけれど、一番近くの会場で打ちたいからもう少し待ってみるという余裕があります。私も2回とも最寄りの会場で接種しました。なので日本での予約で何時間もトライしたけれど、繋がらないというのが不思議です。私はオンラインで予約しましたが、かかった時間は2分ほどでした。

ワクチンの接種会場もとてもスムーズで驚いています。2回とも待ち時間はほぼゼロ。あっという間に接種が終わりました。そして感動するのがボランティアの方々の活躍です。私が行った際にもNHSのボランティアのマークが入った帽子をかぶった方が駐車場の整理をしてくれたり、会場内でも子供と同じ学校のお父さんが誘導案内をしてくれたり。こういういざという時のイギリス人の団結力とボランティアに参加する勇気や強さ、そして優しさを感じています。

あくまで私の私見なので、参考程度にしていただきたいですが、私はワクチンを打ってよかったと思っています。自分が移る可能性が減ったこと、そして自分が人に移す可能性が減ったこと。これは本当に安心します。つい先日、歯医者にクリーニングのために行ったときに診察室に入ってすぐに「私はもうワクチンを打ちました」と伝えると、「私たちも打ちました」と言ってくれてお互いに安心して受けることができました。日常の生活に戻ってきたと感じた出来事でした。

17日(月)からは映画館、レストランの屋内での飲食なども可能になりました。海外旅行も一部の国への渡航が認められるようになりました。(イスラエル、ポルトガル、オーストラリア、ニュージーランドなど)まだ若い世代と子供はワクチンを打っていないので、感染者が増えるのではないかとそこは心配ですが、私も決められたルールを守り、ワクチン接種をしたとは言え、引き続き感染には気をつけて生活していきたいと思います。

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