美しい田園風景を眺望する丘の上に建つ歴史の語りべ、サンミケーレ礼拝堂

公開日 : 2019年06月01日
最終更新 :

みなさん、こんにちは !

私が暮らすまち、チェルタルドは、フィレンツェ県とシエナ県の県境にまたがるワインとオリーブオイルの産地

キャンティ地方にあるため、どこまでも続く丘陵地の斜面に広がる広大なブドウ畑やオリーブの林が織りなす

美しい田園風景を眺望することができるところです。

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今回はそんな緑豊かな大自然に囲まれた丘の上にひっそりと建つ由緒ある古い礼拝堂についてご紹介したいと思います。

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チェルタルドから深い森の田園地帯を縫うように続く田舎道を進み、四季折々の色に染まる田園風景や

森の茂みの中にぽつんと建つ古城の姿を車窓から眺めつつ10km程行くと、

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眼前に「セミフォンテ( Semifonte)」という中世の面影残す小さな集落が現れます。

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集落を包み込むようなゆったりとした静寂の世界と環境汚染とは無縁なピュアな空気が漂うところです。

しかし、その土地に流れる悠久の歴史を紐解くと、かつて中世期、領土の覇権獲得のため

ライバル同士であったフィレンツェとシエナにより戦いが起き、1202年のセミフォンテの戦いにより勝利した

フィレンツェ軍により破壊され、以後フィレンツェ領となりました。

その後、セミフォンテ周辺の丘には一切あらゆる建物を築くことが禁止されていた中、時が経ち16世紀末に

メディチ家の統治者の許可を得て、例外的に一つの礼拝堂が建てられました。それはサンミケーレ礼拝堂と

名付けられ、建立から数世紀を経た今も変わらぬ姿で訪れる旅人を迎え、その姿を通じその土地ならではの

歴史を無言に伝承し続けています。

なお、八角形をしたこの礼拝堂のクーポラ(屋根)は、フィレンツェのドゥオーモ(大聖堂)のそれを1:8に

縮小した同じ形の屋根であるという興味深い特徴があり、「セミフォンテのドゥオーモ」という愛称で

地元の人々から親しまれている存在でもあります。

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