カーニバルの季節のお菓子
カーニバル(謝肉祭)の季節がやって来ました。
カーニバルといえば、仮装した人達で賑わうヴェネツィアのものが有名ですが、ほかの地方でも行われています。
一昨年と昨年は、コロナウイルス感染予防対策で一般的にはイベントが中止されていましたが、今年からは少しずつ再開される予定です。
謝肉祭の時期は、イエス・キリストの復活祭と同様に移動祝祭日なので、固定祝祭日ではなく毎年日にちが変わります。
2022年の復活祭は4月17日、謝肉祭は2月24日から29日です。
カーニバルの時期はお祭り騒ぎ、とにかくたくさん食べる! という風習がある謝肉祭...
ということで、今回はフィレンツェで出回るカーニバルの季節のお菓子を紹介します。
Cenci チェンチ
生地を平たく伸ばして油で揚げたお菓子です。
粉砂糖がまぶしてあるものやチョコレートの装飾がされたりと種類もさまざま。
一度食べ出したら止まらなくなります。
イタリア語でcenci(cencioの複数形)は「ぞうきん」や「ふきん」という意味です。チェンチは、イタリアの各地でさまざまな名前で呼ばれていて、ポピュラーなのがキアッキエレ(おしゃべりという意味)、ブジエ(嘘という意味)、ガラーニ(ドレープのあるリボンのようなものの意味)などと呼ばれています。
Frittelle di riso フリッテッレ・ディ・リゾ
ボールのような形の柔らかい揚げ菓子です。炊いたお米、小麦粉、卵、砂糖、発酵菌(イースト菌など)を一緒に混ぜて丸めて、油で揚げたものです。砂糖をまぶします。
なかにクリームを詰めたものなどもあります。
Schiacciata alla Fiorentina スキアッチアータ・アッラ・フィオレンティーナ
四角く厚みが3cmほどのシンプルなスポンジケーキの上に、粉砂糖とココアパウダーでフィレンツェのシンボルを描きます。
なかにクリームを挟んでいるものなどもあり、バリエーション豊富です。
Brigidini di Lamporecchio ブリジディーニ・ディ・ランポレッキオ
アニスエッセンスで香りをつけた薄焼きクッキー。パリパリと食感も良く何枚でも食べられる軽さです。フィレンツェから約30kmの場所にあるトスカーナ州ピストイア県モンタルバーノをスウェーデンの聖職者である聖ビルギッタ(イタリア語でSanta Brigida)が長い巡礼の途中に通り、その地に聖女に奉献された修道院が建てられ、そこで作られていたお菓子が発祥といわれています。お菓子の名前は聖女の名に由来しています。
イタリアの他の州でもさまざまなカーニバルのお菓子がたくさんあります。
コロナの流行が落ち着き自由な海外旅行が再開した際に、2月頃にイタリアを訪れたら、ぜひ食べてみてくださいね。
筆者
イタリア特派員
白崎和恵
名古屋出身。フィレンツェ公認観光ガイド。芸術・歴史文化・グルメ情報、旅行や長期滞在のヒントになるような話題をお届けしていきます。
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