フィレンツェが一望できる丘の上の町フィエーゾレへ
フィレンツェの中心地から車やバスで20〜25分、小高い丘の上にフィエーゾレという町があります。
紀元前6世紀末〜5世紀のエトルリア時代の主要な町であり、その後ローマ人に征服され、「ファエズラエ」という名でローマの植民地になり中世まで存続します。ランゴバルド(ロンゴバルド)時代に衰退し、12世紀にフィレンツェに征服されました。メディチ家にも愛されたフィエーゾレの町は、今もその歴史のたたずまいが見られます。
おもな町の見どころを紹介します。
・考古学遺跡(屋外遺跡博物館)
古代ローマ時代の遺跡です。アウグストゥス帝時代のローマ劇場、浴場やローマ神殿、エトルリア時代の神殿などがあります。
遺跡の様子
園内の博物館にはフィエーゾレで発掘され、または寄贈されたエトルリア、ローマ、中世(ランゴバルド時代)の品々が展示されています。
・住所: Via Portigiani, 1, 50014 Fiesole FI
■考古学遺跡オフィシャルウェブサイト
・ミノ・ダ・フィエーゾレ広場
古代ローマ時代のフォロ(古代ローマの公共広場)だった場所にあり、神学校と司教館、大聖堂に囲まれています。広場中央には、ヴィットリオ・エマヌエーレ2世とガリバルディの騎馬像があり、春夏は臨時のオープンカフェが設置され、クリスマスシーズンにはツリーが設置されます。広場は、いつも人が集まり、フィエーゾレ住民の憩いの場所です。
・住所: Piazza Mino da Fiesole, 50014 Fiesole, FI
・サン・ロモロ大聖堂
11世紀の建築で、13世紀に増築され、19世紀に根本的に修復されましたが、建築様式は11〜13世紀のロマネスク様式です。
教会内部は15〜16世紀のフレスコ画などの装飾やクリプタ(地下礼拝堂)などを見ることができます(内部写真撮影禁止となっています)。
■Cattedrale di San Romolo
・住所: Piazza della Cattedrale, 1, 50014 Fiesole FI
・サン・フランチェスコ修道院
広場の神学校の横から延びるサン・フランチェスコ通りの急な坂を登り切って、ひと息つくことのできる眺めのいい場所があり、フィレンツェの町を一望することができます。すばらしい眺めとともに、大聖堂、ヴェッキオ宮殿、アルノ川などを見つけることができます。そのさらに上には、かつて古代エトルリア・ローマ時代のアクロポリス(聖地)だった場所に、サン・フランチェスコ修道院があります。
教会横の右側の扉を入ると細い階段があり、2階にはかつての修道士たちの小部屋が保存されており、格子ごしに見学することができます。
教会に入り、左手に進むと宣教民族博物館があります。展示品は中国とエジプトの品々が展示されています。
入場料はありませんが、フランチェスコ修道会への寄附箱がありますので、訪れたら、御礼として「気持ちのぶん」を箱に残していくようにしましょう。
■La chiesa di San Francesco
・住所: Via S. Francesco, 13, 50014 Fiesole FI
不安な世界情勢が続いていますが、一刻も早く平和が訪れ、コロナの流行が落ち着いて日本から自由な海外旅行が再開した際には、フィレンツェからちょっと足を延ばして、訪れて散策してみてください。
【フィエーゾレへの町へのアクセス】
フィレンツェ中央駅の広場に面したバス停「Piazza Adua」から7番バスFiesole行きにのり約25分、終点で下車。
筆者
イタリア特派員
白崎和恵
名古屋出身。フィレンツェ公認観光ガイド。芸術・歴史文化・グルメ情報、旅行や長期滞在のヒントになるような話題をお届けしていきます。
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