春の花々に癒される植物園...センプリチ庭園
フィレンツェの町の中に植物園があるのを知っていますか?
サン・マルコ広場からすぐのセンプリチ庭園。
その歴史は、さかのぼること16世紀半ばに、トスカーナ大公になったメディチ家のコジモ1世よって開設され、ピサ大学に通うフィレンツェの学生が薬草栽培と植物観察のために利用していました。
同じ目的でピサとパドヴァに大学附属植物園をつくり、フィレンツェの3つ目もあわせて同時期に作られました。庭園の名前は、古くから薬草のことをi Semplici (イ・センプリチ)とよんでいたことに由来します。
植物園までメディチ家が手がけ、その時代からさまざまな植物の収集と研究科学調査・教育学問として重要視してきたのはさすがといえます。
大きく温冷の室内植物園と屋外植物園に分かれていて、世界中からさまざまな植物が学術名とともに展示栽培されています。
洗い場の上にはひっそりとギリシャ神話に登場する名医アスクレーピオスの像もありました。
緊迫した世界情勢が続いていますが、早く平和が訪れ、日本からも自由な海外旅行が再開した際に、フィレンツェでの観光中、自然の花々の中でホッとひと息癒しのひと時を過ごしてみてください。
■Orto Botanico Antico giardino dei Semplici
・住所: Via Pier Antonio Micheli, 3, 50121 Firenze
※開園時間など、詳しくは公式ウェブサイト参照
筆者
イタリア特派員
白崎和恵
名古屋出身。フィレンツェ公認観光ガイド。芸術・歴史文化・グルメ情報、旅行や長期滞在のヒントになるような話題をお届けしていきます。
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