元刑務所があった広場「レ・ムラーテ」

公開日 : 2022年08月19日
最終更新 :
筆者 : 白崎和恵

フィレンツェ歴史地区の中でも、少し変わった広場があります。

ここは、もともと15世紀の修道院が19世紀に刑務所になり、現在はその時代の面影を残す建物をリフォームして使われています。

アートスペースや若者に人気があるカフェテリアもあって、歴史的建物を再利用することは、町の活性化に繋がっています。

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修道院の名前の由来、le murate(レ・ムラーテ)は、14世紀アルノ川にかかっていたルバコンテ橋(現在のグラツィエ橋の位置にあった橋)の上に、アポロニアという修道女が木造の小屋を建て、その中に壁を作って隠とん生活(外部と遮断することで、お祈りに専念した修行の場)を送っていたので、壁を作るというイタリア語の意味から取っています。

その修道女アポロニアにならって、ルバコンテ橋に同様に小屋を建てた修道女が続々と増え、時のローマ教皇に指名された修道院長によって、ひとつの修道院として15世紀に現在の場所に移り、1800年代初頭に修道院が閉じられた後は、さまざまな目的で使われていましたが、1848年から1984年まで刑務所として使われていました。

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現在の広場周りの様子。

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広場に面したカフェテリアのCaffè Letterarioでアペリティーヴォが楽しめ、

さまざまなライブイベントもやっています。

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通りの名前は「旧刑務所通り」

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今も残される独房の扉。修道院個部屋を囚人独房にして当時は使われていました。

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■レ・ムラーテ

・住所: Piazza delle Murate, 5122 FI, Firenze

・カフェテリアLe Murate Caffè Letterario URL: https://www.lemurate.it/

筆者

イタリア特派員

白崎和恵

名古屋出身。フィレンツェ公認観光ガイド。芸術・歴史文化・グルメ情報、旅行や長期滞在のヒントになるような話題をお届けしていきます。

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