ヘルマン・ヘッセ生誕125周年記念

公開日 : 2002年03月17日
最終更新 :
筆者 : 柴山 香

「ブレーメンとネパールの間、ウイーンとシンガポールの間にある、愛らしい街並みをいくつも見てきた。海沿いの町もあったし、山間の村もあった。しかし、私の知る限りの中で最も美しい町は、ナーゴルト川のほとりにあるカルフ。それは古くて小さな、シュヴァーベン地方にある黒い森の小さな町だ。」1877年にカルフ(Calw)で生を受けたノーベル文学賞作家ヘルマン・ヘッセの、故郷を想う言葉だ。彼の代表作「車輪の下」や「デミアン」を読破、或いは国語の教科書で目にした記憶のある方も多いのではないかと思う。また、日本を始めとして各国で展覧会も開催されるなど、ヘッセが数千点にも及ぶ水彩画を遺したことなどは、意外と知られていないかもしれない。2002年は、そのヘッセの生誕125周年記念年。生まれ故郷のカルフでは「ヘルマン・ヘッセ・フェスティバル」と銘打って、6月29日から8月31日まで、朗読会、コンサート、お芝居、映画上映など、実に200ものイベントが予定されており、誕生日にあたる7月2日には、カルフのあるバーデン・ヴュルテンベルク州の首相もお祝いに駆けつけることになっている。カルフ市へは、シュトットガルトから電車とバスを乗り継いで1時間半弱。駅を一歩出ると、もうそこは旧市街の起点。この小さな町の中心にあるカルフ市庁舎の向かい側にはヘッセの生家が現存し、そこから徒歩数分のところにあるヘルマン・ヘッセ博物館では、ヘッセとその作品を様々な角度から紹介する貴重な資料が公開されている。記念年に合わせて展示資料も一新されるなど、かつてない、見応えのある展示内容になりそうだ。もうひとつ、ドイツ有数の大学町として知られるテュービンゲン市も、ヘッセゆかりの街だ。若き日のヘッセが見習い生として勤務した古書店が今も営業し、小規模ながら、ヘッセ生誕記念イベントが予定されている。テュービンゲンへは、シュトットガルトから電車で一時間弱。ヘルマン・ヘッセ・フェスティバルの詳細: www.HESSE2002.deカルフ市観光案内: www.CALW.deテュービンゲン市観光案内: www.TUEBINGEN-INFO.de(上記はいずれもドイツ語表示のみ)

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ヘッセが育った黒い森の冷たく澄み切った空気を、胸一杯に吸い込んでみて下さい。

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