ウサギ・卵・ひつじ ー 復活祭の三役勢揃い

公開日 : 2002年03月28日
最終更新 :
筆者 : 柴山 香

ドイツは現在、復活祭(イースター)一色。3月29日から4月1日が復活祭で四連休となるのに加え、学校は3月下旬から4月上旬にかけてたっぷり二週間(州によっては三週間も)休みになるため、肩の凝る真冬のコートと日常生活にサヨナラして、南の島へバカンスに飛び立つシーズンでもあります。復活祭の三役を努めるウサギ・卵・ひつじは、バカンスどころではなくて今が稼ぎ時。食品、衣料品、雑貨等など、ありとあらゆる商品に姿を変えて、早春のショーウインドウを軽やかなパステル色に染めています。さて、この三役が抜擢されたのには、もちろん理由があります。すでに古代エジプト人が、ウサギを豊じょうのシンボルとしていた他、春の訪れを祝うお祭りの席でカラフルに彩った卵を食べる習慣は、5000年もの昔から続いていることなのだそう。その頃から、ウサギも卵も「新しい命」の象徴だったワケです。また紀元前、人々は春分の直後の満月の日に、神に羊を捧げる習慣があり、やがてその流れを汲んだキリスト教徒が、断食節後に訪れる復活祭に、イエスを思いながら羊肉を食するようになりました。当時は羊以外の肉は殆ど入手できず、家畜として最も多く飼育されていた上に、消化が良く、健康上の理由からも断食節直後の食べ物として適していた羊が選ばれたのです。肉の他にもミルクや毛糸ももたらされ、羊は日常生活に欠かせない存在でした。さて、話を現代に戻しましょう ー復活祭直前の食料品売り場で真っ先に売り切れになるのが、小麦粉や卵などお菓子の材料。ドイツ中のお母さん(お父さんも?)が、ウサギやひつじを型どったクッキーやパン作りで腕をふるいます。日本でもお花見のお伴に、手作りのパンなどお持ちになってみませんか?「あら、簡単!うさぎパン」(大型うさぎパン8ー10個分)(1)小麦粉500g、イースト菌1パック、砂糖大さじ2、塩小さじ1、全卵1、卵白1、溶かしバター100g、温めた牛乳125mlをすべてボウルに入れ、ミキサーでたっぷり5分間混ぜる。出来た生地を暖かい場所に置き、倍くらいの大きさになるまで発酵させる。(2)薄く小麦粉をまぶした台の上で上記の生地を充分こねてから、1cmの厚さにのばし、ウサギ・ひつじなど好みの型に切り抜く。(予め、型紙を作っておくとやり易い)(3)切り抜いた生地を、薄くバターを塗った天板に移し、卵黄1と牛乳大さじ2を混ぜたものを塗る。レーズンやスライスアーモンドで目や体を飾ったら、すべてをラップで覆い、暖かい場所で20分置く。(4)200℃に熱しておいたオーブンで、15ー20分焼く。・・・ほんのり甘ーい香りが漂ってきたでしょ?ドイツの復活祭の香りって、こんな感じです。来年の復活祭は、ドイツでうさぎパンに出会ってみて下さい。

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復活祭休暇の真っ最中(3月31日)に、ドイツは夏時間に切り替わり、日本との時差も7時間に縮まります。

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