２００２年 ドイツ 最優秀スポーツ選手決定！

1947年以来56回目を数える「ドイツ・スポーツ大賞」授賞式が、つい先日、ドイツ屈指の高級温泉保養地バーデン・バーデンで盛大に開催されました。選び抜かれたスポーツ・ジャーナリストの投票により、その年に著しい活躍を披露した選手が選考されるこのイベントは、クリスマス直前のドイツに欠かせない恒例行事です。男性部門のスポーツ大賞受賞者は、スキー・ジャンプ競技のスベン・ハンナバルト選手（右写真）。国際大会で常に安定した底力を見せつけ、ソルトレイクシティー五輪では、列強を押しのけてドイツを団体金へ導いた立役者です。現在欧州で開催中のＷ杯（ジャンプ週間）でも絶好調の彼が飛躍するシャンツェでは、「ハニ～！！」の愛称を連呼する熱狂的ファンがスタンドに陣取る、スポーツ界の人気者でもあります。女性部門の受賞者は、水泳のフランチスカ・ファン・アルムジーク選手。若干14才で華々しいデビューを飾ったベルリンっ子の彼女は、その後深刻なスランプに陥り、数え切れない程の転身説・引退説も飛び交いましたが、2002年の欧州選手権で、自ら記録した200米自由形の世界記録を8年ぶりに更新するなど、5つもの金メダルを獲得。ヨーロッパ中をあっと言わせる驚異のカムバックを遂げました。「公私ともども最高の一年！」とコメントする通り、今をキラめくドイツ人女性のひとりです。団体部門の大賞受賞者は、ご想像通り、サッカーのＷ杯代表チーム。体中の血液が逆流するかのような感動を覚えたＷ杯準優勝の記憶は、ドイツ人の脳裏にもくっきり焼き付いています。もっとも、サッカーの代表チームがスポーツ大賞を受賞するのは今年が７回目。すでに常連とも言えます。また、代表チームの中で、圧倒的な存在感と渋～い男ぶりが話題になったＯ．カーンや、爽快なゴールをバシバシ決めてくれたＭ．バラックは、スポーツ大賞の男性個人部門でもそれぞれ4位と9位にランクされ、高い評価を受けました。さて、2003年は、どんな競技で何人のヒーローやヒロインが誕生するのでしょうか？これからも、ドイツ・スポーツ界から目が離せません。

このひたむきな まなざしがハニ～！！の人気の秘密？