戦後60年。ドイツ初マウンテン・リゾート誕生 「ベルヒテスガーデン」

公開日 : 2005年08月08日
最終更新 :
筆者 : 柴山 香

「ドイツ初のマウンテン・リゾート」という大々的な宣伝文句をひっさげて、最高級ホテル「インターコンチネンタル・ベルヒテスガーデン」が今春オープンした。オーストリアと国境を接し、2000m~2700m級の山々に抱かれたベルヒテスガーデンは、スキーのW杯が開催されたこともある、360°絶景の山岳観光地。これほどの大自然に恵まれた観光地でありながら、この町にはこれまで最高級クラスのホテルが存在しなかった・・・なぜか?ベルヒテスガーデンといえば、実は、かつて独裁者ヒトラーがこの地を愛し、標高1834mの絶壁に別荘を建てさせ、さらにはベルリンに次ぐ第二政府を置いたという複雑な歴史を刻んできた地だからだ。今春オープンした「インターコンチネンタル・ホテル」が、こっそり「ヒトラーコンチネンタル・ホテル」と呼ばれたりしているのにも、こんな背景がある。さて、当のホテル側だが、そんな別名は気にしていない。気にしていないというより、史実としてそのまま受け止めている。かつてフランクフルトのインターコンチネンタル・ホテルでマネージャーを務めたというホテル現支配人は、ベルヒテスガーデンの歴史をスラスラ暗記出来るまでに猛勉強を重ねたというし、ホテル従業員もみな、フロント係から、厨房担当、ウエルネス専門係まで、この町の戦前・戦後の歴史集中講義を受けた後で、初めて各職場に配置されるのだという。さらに客室には、新約聖書のほかに、ナチス関連の書物まできちんと備えられている。ちなみに、上述したヒトラーの別荘はホテルから1km程度のところに現存しており、歴史資料館兼レストランとして一般公開(夏期のみ)されている。ところで、肝心のホテルについて。標高1000mの高地にそびえたつホテルは、ちょうど馬のヒヅメのようなカーブを描いたエレガントな外観。なんと合計7000㎡ものガラス窓がふんだんに使われ、客室からも息をのむ絶景が目前に臨めるほか、「360°」という名のグルメレストラン、時が止まってしまったかと思わせるほどリラックスできるウェルネス施設など、最高級ホテルを代弁する施設が完備している。超一流のサービスと絶景と、それから歴史に浸るひとときを・・・。www.intercontinental.com(ホテルHP)www.berchtesgadener-land.info(町の観光情報・ライブ映像など)www.kehlsteinhaus.com(ヒトラーの別荘見学について)

2943.jpg

写真を見るだけでたちまち肺が浄化されそうなベルヒテスガーデンの景観

【記載内容について】

「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。

掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。

本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。

※情報修正・更新依頼はこちら

【リンク先の情報について】

「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。

リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。

ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。

弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。