凱旋門賞ードイツで馬券を買いに行く(前回ブログの続編)

公開日 : 2006年09月30日
最終更新 :
筆者 : 柴山 香

ドイツの馬券購入サイトをいくつかチェックしてみましたところ、隣国フランス競馬の出走情報が意外と少ないばかりか、ドイツで開催されるレースの馬券は買えても、国外のレースは購入不可能、なんてところも多いことに気づきました。かつて競馬にハマっていた頃も、ドイツ国外のレースは買ったことがなかったので、こういう不便さには気づかなかったのです。凱旋門賞の馬券は直前でもネットで買えるから余裕、余裕....と、のんびり構えていた私はやや焦り気味。

オンライン購入という道が断たれたとなると、あとは場外馬券売り場だけが頼み。そこで、町中にあるブックメーカー(いわゆる私設の「賭け屋」←ちょっと聞こえは悪いですケド)を訪ね、そこで買えるかどうか聞いてみることにしました。さて、ブックメーカーの入り口を開けると、レース開催日とはいえ、平日の午前中だったせいか、内部は閑〜散〜。数台並んでいる中継用の大型TVも電源が切れたままで、店員の姿さえ見えないほど。入り口近くのテーブルで競馬新聞を広げていた、やや酩酊状態のオジさんが、珍しそうに私を見上げただけでした。しかも、オジさんの足もとには巨大な犬(恐)。

「あなた、誰を訪ねて来たの?」と訝し気な顔のオジさん。事情を知らない東洋人観光客が、観光案内所と勘違いして入いってきたんだろうと言わんばかり。「何かご用ですか?」じゃなくて、「誰を訪ねて来たの?」という表現が何となく笑えましたが。

私:「あ、ちょっとお聞きしたいことがありまして。ここの店員さんですか?(100%違うと思ったが)」

オジさん:「あ〜あ。」

私:「(あ〜あと言う返事が、イエスなのかノーなのか、判らなくて困惑しつつ)フランスの馬券が買えるかどうか知りたいんです。」

オジさん:「買えるよ、買えるよ。」

私:「ああ、そうですか。(本当かしらん?)」

私:「日曜日の凱旋門を買おうかなと思っていまして。」

オジさん:「あ〜あ。」(どうやらオジさんの十八番らしい)

私:「日本の馬が出走するんで。」

オジさん:「TAKEが乗るんだろ。TAKEは凱旋門の前にもいくつもレースに出るぞ。本番の予行演習に、な。」

私:「(おおっ、オジさん案外侮れないな)そうなんですか〜。で、フランス馬券を買うには、そこにある専用の馬券購入申し込み用紙を使えばいいんですね?」(すぐ隣のテーブルの上に、太字で「フランス競馬用」と掛かれた箱があり、そこに馬券購入申し込み用紙が入っていた。)

オジさん:「いや、ドイツもフランスも同じだよ。ほら、いくらでも持って行きなさい(といいつつ、オジさんが座っているテーブル上にある、仕様が異なる馬券購入申し込み用紙を何枚も渡してくれた)」

私:「こ、これでいいんですか?フランスのレースを買いたいんですけど。」

オジさん:「大丈夫。大丈夫。」

....というワケで、本当にフランス馬券購入に適用されるかどうか判らない購入用紙を何枚ももらい、ブックメーカーを後にした私でした。実のところ、どうせ買いたい馬はすでに決まっているのだから、この日のうちに凱旋門の馬券を買ってしまう心づもりで行ったのですが、その試みも、このオジさんに見事に制止されました。「出走直前まであらゆる情報を集めて、それから買うんだよ。日曜日にまたここへいらっしゃい。」と。

掲載写真:オジさんからもらった馬券購入用のマークシート。「フランス用はこれじゃダメだろうよ」と思ったものの、後々になって冷静によ〜く眺めて見ると、この用紙でもフランス開催のレースが買えそうな感じ。酩酊していたとは言え、やはり競馬通オジさんのご指示は正しかった模様(笑)。

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