みんな無賃乗車してるじゃない?

公開日 : 2008年08月23日
最終更新 :
筆者 : 柴山 香
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短・近距離移動に便利なトラム(路面電車)と市バス。大都市ほど運行本数も多く、観光名所付近にも停車するので、個人旅行ではフル活用したいところ。本日は、そのトラムや市バスの乗車券についていくつか...。

乗車券は、停留所にある自販機や売店などで予め購入し、車内で(または、乗車の際、停留所に備え付けの刻印機で)カチ〜ン!と刻印するという方式がメジャーです。乗車後、運転手からチケットを購入できる路線や、車内に自販機を搭載している路線もありますが、車内で購入できるチケットの種類は限定されていることが多く、また、車内自販機が故障中で「困った!チケットが買えな〜い!」なんてことも。乗車券は、乗車前に購入することをおすすめします。

ところで、先般、仕事でドイツの見本市に訪れた日本人のグループをアテンドした際、お客様から下記の様なご質問を頂きました。

「トラムを利用した時に気づいたんですが、停留所の自販機で乗車券を買っていたのは、私たち日本人だけ。トラム車内で乗車券を刻印したのも私たちだけ。他の乗客は、誰ひとりチケットなんか買っていませんでした!あれって、みんな無賃乗車しているってことですか?」と。

.....お客様がそう思われたのも無理はありません。

市内交通機関をひんぱんに利用する地元民は、乗車する度に乗車券を買うのではなく、「一週間乗り放題券」、「一ヶ月乗り放題券」といった類いのチケットを持っていることが多いため、乗車毎にチケットを購入したり、刻印する必要がないのです。こうした乗客は、一見すると日中堂々と無賃乗車をしているように見えますが、実は、財布かポケットに、きちんとチケットを忍ばせているはずです。

さて、そんなトラムやバスの車内には、ある日ある時、突如として「検察係」が乗車してきて、乗客が有効なチケットを所持しているかどうかを、ひとりひとり入念にチェックして回ります。万が一、無賃乗車であることが判明すると、50ユーロ前後(都市によって異なる)の罰金を徴収されますので要注意!真っ当に乗車券を買っていれば、一区間せいぜい2ユーロ程度の出費で済んだのに、ざっと20倍もの代償を払うことになってしまいますから!

特に女性客の場合、「あ〜っ!一ヶ月乗り放題チケット、いつものカバンに入ったままなんです!今日は別のショルダーバッグを持って来ちゃったから〜!」といった類いの言い訳が、長年まかり通っていたようですが、この手はすでに無効のようです。

また、以前はこの「検察係」が厳めしい制服姿で勤務していたため、事前にそれを"嗅ぎ付けた"無賃乗車客が、慌ててトラムから降りて逃走!なんてことも有り得ましたが、最近では、「買い物客や観光客に扮装した検察係」なんてのも出没しているようで、その正体を暴くのが年々困難になっている模様です。

おっとっと....検察係の見分け方を検証するブログじゃありませんでした(笑)。

そんなわけで、乗車券は乗車する前にきちんと購入しましょう!

本日の画像:これは、カールスルーエ交通局の乗車券。中央に見える「24−STUNDENーKARTE」の文字は、「24時間券」の意味で、刻印から24時間、トラムと市バス(と、一部のドイツ鉄道の電車にも)乗り放題というお役立ちチケット。

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