ローレライの美少女は、今も船頭を惑わせる?

公開日 : 2011年01月18日
最終更新 :
筆者 : 柴山 香
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日本人観光客にも人気の、ドイツ・ライン川クルーズ。古城やぶどう畑をたどる絶景ルートの中でも、「なじかは知らねど 心わびて....」というハイネの詩でおなじみのローレライ岩は、誰もが夢中でシャッターを切るハイライトです。

ローレライ岩付近は、絵画のような田園風景とはうらはらに、狭い川幅に急カーブが連続することから、古くから船舶航行の難所とされてきました。1970年代に川幅拡張工事がなされてからは、水先案内人無しでも大型船舶の航行が許可されるようになりましたが、船頭の舵取りミスなどに起因する事故のニュースは、今も後を絶ちません。

その"ライン川の難所"ローレライ岩付近で、年明け早々、ドイツ籍タンカーの横転事故が発生しました。折しも、雪解けによる増水が危惧されていたライン川ですが、雪解け水が事故原因とは考えられないことからも、「やはりローレライの仕業だ!」という見出しが全国紙にも掲載されていました。

ところで、「ローレライの仕業」って何のことでしょう?

その昔、恋人との将来を憂い、絶望の我が身をライン川に投じたローレライという美少女がいたそうです。その彼女が歌う美声に惑わされて、ローレライ岩付近を通過する船頭が、うっかり手元を狂わせてしまう結果、海難事故に繋がる....。そんな伝説があるのです。今回のように、原因不明の転ぷく事故が発生するたびに、「ほら!やっぱりローレライの仕業だ!」と、人々が口にするのは、この伝説に基づくのです。

みなさまも、ライン川クルーズでローレライを通過する時は、じーっと耳を傾けてみて下さい。どこからともなく少女の歌声が.....?

本日の画像:

全長110mのタンカー横転を報じる全国紙。狭い川幅と急カーブも災いし、タンカーのえい航は、数日にわたる大作業だそうです。

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