【赤淵川】富士に流れる幻の滝めぐり【水神】
みなさん、こんにちは。静岡・富士特派員の、わや猫です。
近年、気候変動による大雨がよく振りますが、みなさんの住む地域は、ご無事でしょうか?
僕の住んでいる富士市も、昔は、よく富士川の氾濫に悩まされていた地域ですが
近年は整備も進み、特に目立って大きな水害は、発生しなくなりました。
さて今回は、そんな富士市で、逆に水量が少ない赤淵川(赤渕川)に注目してみましょう。
愛鷹連峰の南西。富士市桑崎地区より、国道1号線付近にある沼川まで続いている、赤淵川。
その川の途中に、いくつかの滝が点在しますが、なにぶん水量の少ない川なので
いずれも普段は枯滝となり、その姿を目にする事ができない、幻の滝なのです。
故に、市内に住んでいても、その存在を知らない人が多いため、ここで各滝を紹介します。
まずは、下流側より順番に。富士岡地区にある、花川戸の滝です。落差13m。
この画像は水量の少ない時ですが、滝の上の方に空いた、大きな甌穴がよく見えます。
以前は、この滝を見るには、もう少し下流から川の中を歩いてくる必要がありましたが、
2014年に新花川戸大橋が完成し、橋の上から簡単に見下ろせるようになりました。
川のだいぶ下流にある滝なので水質は悪いのですが、アクセスが簡単なのが魅力です。
続いて少し川をさかのぼり、間門地区にある不動の滝へ。落差22m。
滝壺にある岩に、落ちた水がぶつかり、左右へ流れが別れている滝です。
この滝の裏に、不動を祀っていた事が、名前の由来となっているとの事。
しかし残念ながら、この滝は、新東名高速道路の高架橋工事に伴って
立ち入る事ができなくなってしまい、現在は見る事ができません。
気を取り直して次へ向かいます。鵜無ケ淵地区まで上ると現れる、猿棚の滝。
落差36mという高さもさる事ながら、その切り立った絶壁は圧巻です。
水量が多いときには豪快な滝が姿を表しますが、なかなかお目に掛かる事ができない滝です。
滝壷まで行くには川の中を進まなければならないのですが、林道からも見下ろす事ができます。
同じく鵜無ケ淵より。猿棚から、もう少し上流に位置する銚子ヶ淵の滝。落差15m。
こちらは、吉永第二小学校近くの道路から見下ろせるため、花川戸同様にアクセスが容易です。
赤淵川の滝を巡るさいは、この滝の水量を目安にするのも良いでしょう。
次は、いよいよ桑崎地区へと突入。住宅地の奥にある、足掛けの滝へ。落差10m。
民家の近くを流れている滝で、落差ほどの大きさも感じず、今までの滝に比べたら地味でしょうか。
住宅地奥の、集会場がある広場から見下ろすことができるので、アクセスは難しくありません。
さて、ここまで5つの滝を見て回りましたが、最後の滝は、林道桑崎線を2kmほど上った山の中となります。
牛ヶ淵の滝。林道から赤淵川に降り、20分ほど沢登りをしなければたどり着けない、まさに幻の滝です。
道中、大きな岩を登ったり降りたりしながら進むので、アクセスは非常に大変で、怪我の危険も
伴いますが、その分、到着した時の感動は、ひとしおでした。落差自体は8mと大きくありません。
以上6つの滝が、赤淵川の幻の滝となります。他にも探せば、まだまだ名もなき滝がありそうです。
最後に、林道桑崎線の終点から、さらに奥へと進んだ先にある、水神をお参りします。
この水神があるのは、すでに標高800mを過ぎた山の中です。(ちなみに牛ヶ淵の滝は標高500mほど)
昔は、ここから桑崎地区へと生活用水を引いていたらしく、この水神は、その当時の名残りとなります。
幻の滝巡りの末にたどり着いた、山奥の水神。長年住んでいる地域でも、まだまだ
知らない場所が、たくさんあるのだという事を、赤淵川を通じて教えられました。
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