【御殿場市】富士山の溶岩流によって形成された巨大な洞窟【駒門風穴】

公開日 : 2021年06月22日
最終更新 :
筆者 : わや猫

こんにちは。静岡・富士特派員の、わや猫です。

御殿場市観光協会が、たびたび実施している、スタンプラリーイベントがあります。

これは御殿場市内の観光地を巡ることにより、さまざまな特典が受けられるというものです。

僕自身も過去に1度参加したことがあるのですが、その際に訪れたのが、この駒門風穴でした。

アクセスは国道246号 裾野バイパスより、久保前交差点から県道155号へと入ります。

自衛隊の駒門駐屯地の北側で、駒門風穴および駐車場の案内があるので見落とさないようにしましょう。

なお駐車場は、駒門風穴から県道155号をはさんで反対側に設けられており、無料で利用できます。

駒門風穴は、国の天然記念物に指定されており、その周囲は公園として整備されています。

入園料は、大人1人300円。僕が訪れたときよりも、現在は100円高くなっているようです。

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入口にある建物裏には、富士山からの地下湧水が湧き出ていて飲めるのですが......

そのすぐ目の前にはトイレもあるので、なんとも言えない複雑な気分になります。

風穴の入口は、公園の中央で、ぽっかりと大きな口を開けていました。

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隅の方にある立て札が1mほどの丈なので、いかに大きな穴なのかおわかりになるでしょう。

洞窟内は、しっかりと整備がされており照明もあるため、ライトを持っていなくても十分に見て回れます。

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最初に春雨橋という木製の橋がかかり、そこから右側が往路、左側のが帰路として続いていました。

またルート上には、二のふもと、東雲峠、霞峠といった、さまざまな名称がつけられています。

しばらく進んでいくと蝙蝠座敷跡という、一段と開けた空間に出ました。

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ここはもともと、コウモリたちが群れで暮らしていた場所なのだそうです。

※スローシャッターで撮影しているため、肉眼ではここまで明るくは見えません。

そんな蝙蝠座敷跡から先は、本穴と、枝穴という、ふたつのルートに分岐しています。

まずは往路側にある本穴から見ていきましょう。入口からの全長は、291mとのことですが......

環境保護のため途中から立入禁止となっているので、実際に進めるのは154mの地点までです。

本穴の方には、肋骨状溶岩という奇景があります。

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これは、押し出された溶岩が肋骨のような形で固まったという、溶岩洞窟ではよく見るものですが......

ここのものは、ちょっとわかりにくいでしょうか(御胎内洞窟などに、もっと鮮明なものがあります)。

続いて、もう一方の枝穴へ。

分岐地点からの全長は110mあるそうですが、こちらも進めるのは35mの地点までとなります。

なお分岐の入口は狭いため、この洞窟内で唯一、しゃがんで通らなければならないポイントです。

枝穴の方には波状紋という、波うった地面がありました。

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先ほどの肋骨状溶岩が地面で形成されたようなものですが、こちらは非常に鮮明でわかりやすかったです。

また、立入禁止エリアの手前には、溶岩鍾乳石の説明もありました。

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立入禁止エリアは、網目の隙間から先をうかがうことができるのですが、いままで見てきた歩きやすい洞窟からは一変して、大きな岩が積み重なっているワイルドな様子でした。

この手つかずのエリアには、いまなお複数の種のコウモリや、ツチカニムシやチビゴミムシといった貴重な微生虫が生息しているそうです。

これで駒門風穴もすべて見終えたので、帰路の方から入口へ戻りましょう。

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入口が広いため、洞窟内から望む外の景色も、また一段とよく見えます。

富士山の周りにはさまざまな溶岩洞窟がありますが、この駒門風穴は洞窟めぐり初心者でも気軽に見て回ることのできる、おすすめの洞窟です。

■駒門風穴(こまかどかざあな)

・住所: 静岡県御殿場市駒門69

・TEL: 0550-87-3965

・開園時間: 9:00~17:00(冬季は16:00まで)

・休園日: 毎週月曜日(祝日および、1月第1・第2月曜は営業)、12月31日

・入園料金: 大人300円、中高生200円、小学生100円、幼児無料

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