【静岡市】静岡にのこる明治時代の西洋建築【旧エンバーソン住宅】

公開日 : 2021年08月14日
最終更新 :
筆者 : わや猫

こんにちは。静岡・富士特派員の、わや猫です。

日本平動物園の裏に建っている洋館、旧エンバーソン住宅。

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この邸宅は、カナダから日本へとやって来たキリスト教の宣教師ロバート・エンバーソン氏の住まいとして、1904(明治37)年に建てられたものです。

もともとは、西草深町にある静岡教会の敷地にあったそうですが、昭和62(1987)年に現在の場所へと移設。

平成21(2009)年に、静岡市有形文化財として指定されている、貴重な明治時代の西洋建築物なのです。

現在は、土日祝日に一般公開が行われており、入館料無料で建物内を見て回ることができます。

建物内部は1階2階ともに4部屋ありますが、玄関を入ってすぐ右側の部屋は事務所として利用されていました。

そのため最初に入ったのは、玄関から左側の応接室。壁に日本とカナダの国旗が掲げられています。

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ちなみに建物中央部に暖炉がありますが、これは東京にある旧マッケーレブ邸の物を参考に移築時に作られたそうで、移築前のエンバーソン邸では使用されていなかったとのこと。

1階にはほかに、ピアノ部屋と食堂があり、食堂の配膳窓の外には2階へ続く階段と、黒電話がありました。

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この階段の先にはトイレと浴室もありますが、こちらは資料をもとに復元された物なのだそうです。

トイレは、まだ汲取式。浴室には水道はおろか排水口もなく、時代の違いを感じさせられます。

また食堂から裏には、従者が使用していたとされる和室や、食器庫を兼ねた別棟があったそうですが、こちらは移設前に取り壊されており復元もされていません。

階段を上がって2階へ。こちらは寝室となります。

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建物内にある椅子には座ることができるのですが、このベッドは中が空洞なので使用できません。

ベッド横にある鏡台には旧エンバーソン住宅のポストカードが4種類あり、来館記念にいただけます。

寝室の隣は、子育て支援の部屋となっていました。

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この部屋の壁には、来館した子供たちが描いたと思われる絵がたくさん飾られています。

子育て支援の部屋、または資料室からサンルームに出ると、外の景色を眺めることができます。

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とは言え、ここから見えるのはエンバーソン邸の庭と、日本平動物園のウマ舎裏くらいなのですが。

そんな庭から眺めた、エンバーソン邸の姿が、こちら。

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外観も内装も、終始ノスタルジックな雰囲気が漂っていて興味深い建物でした。

土日祝日に日本平動物園へと訪れた際には、一緒に旧エンバーソン住宅の見学もおすすめです。

■旧エンバーソン住宅

・住所: 静岡県静岡市駿河区池田2864-52

・TEL: 054-221-1066(静岡市役所文化財課)

・開館時間: 9:00~16:30

・休館日: 平日、年末年始

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