星野道夫 写真展『悠久の時を旅する』
こんにちは、「地球の歩き方」福岡特派員のDukeです。今日は、北九州市立文学館で開催中の星野道夫写真展『悠久の時を旅する』を紹介します。星野道夫さんがカムチャッカ半島でヒグマに襲われ急逝してから25年。星野さんの死から四半世紀となる今年、この写真展は仙台(2021年5月12日~6月27日)・北九州(7月17~9月20日)・岡山(9月28~11月7日)の3ヵ所で開催され、今後数年かけて全国を巡回する予定です。
かまぼこ型の屋根が印象的な北九州市立文学館は、隣接する中央図書館と共通のデザインで、建築界のノーベル賞と言われる「プリツカー賞」を受賞した磯崎新氏が手がけたものです。建物の下半分が、びっしりとツタに覆われていました。
星野道夫さんは19歳のある日、古書店で手にした海外の写真集「ALASKA」に掲載されたエスキモーの村「シシュマレフ」の写真に魅せられます。矢も楯もたまらず、自分の受け入れ先を紹介してほしいとシシュマレフ村の村長あてに出した手紙に、半年経って返事が届きました。この手紙を頼りに単身アラスカに渡った星野さんは、夢にまで見たシシュマレフ村でひと夏を過ごします。このときの経験が、野生動物の写真家であり探検家でもある、後の星野道夫が誕生する契機となりました。
入口の写真は、ベーリング海峡を挟んでアラスカの対岸にあたるロシア・チュコト半島でくつろぐ星野さん。
星野道夫写真展『悠久の時を旅する』のリーフレット。福岡県では8月2日から月末までまん延防止等重点措置が発表されていますが、現時点では予定どおり、7月12日(土)から9月20日(月)まで開催されるとのことです。
表紙の写真は、「春のアラスカ北極圏、群れにはぐれてさまようカリブー」
裏面には、「ホッキョクグマ(カナダ・ハドソン湾)」、「アラスカの原野に生きる狩猟民族の古老ピーター・ジョン(96歳)」、「アルペングロウ(山頂光)に染まる夕暮れのデナリ(マッキンレー山)」、「ドールシープ」、「クジラの肋骨が立つ浜(ロシア・チュコト半島に近いイティグラン島)」が掲載されています。
文学館内の交流広場で7月31日(土)、星野直子さんによるスライド&トーク「悠久の時を旅する 星野道夫が見続けた風景をたどって」が開催され、星野さんが撮った写真にまつわるエピソードなどを聴くことができました。
トークイベント後に行われたサイン会(撮影およびブログでの紹介について、ご本人の承諾をいただいています)。
私がサインしていただいた『【新版】悠久の時を旅する』。2012年に刊行された『悠久の時を旅する』に、星野さんの代表作10点とエッセイ3点を加えて、昨年10月に初版が発行されたものです。
この写真展では、星野さんが20歳のときに初めて訪ねたアラスカ辺境の村シシュマレフの記録から、亡くなる直前まで撮影していたロシアのカムチャツカ半島での写真までが展示されており、旅の途中で急逝した星野道夫さんの足跡をたどりながら、彼が見続けた夢に思いを馳せることができます。また、シシュマレフ村の村長に宛てて書いた手紙、快く星野さんを受け入れてくれた村長からの返信なども興味深いものがありました。
【北九州市立文学館】
・住所: 北九州市小倉北区城内4-1(勝山公園内)
・問合せ: 093-571-1505 FAX:093-571-1525
・URL: 北九州市立文学館
・アクセス: JR小倉駅から徒歩15分、JR西小倉駅から徒歩10分
・最寄りのバス停: 「勝山公園」、「北九州市役所前」、「小倉北区役所前」
・駐車場: なし(最寄りの有料駐車場を利用)
筆者
特派員
Duke
縁あって福岡県北九州市に落ち着いて、はや15年。県外の方はもちろん、地元の方にも楽しんでいただけるよう、福岡・北九州の旬な情報を発信していきたいと思っています。
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