ジェノバ市内!フォトジェニックな漁師町ボッカダッセ

公開日 : 2018年08月26日
最終更新 :
筆者 : 浅井まき

8月も残すところ1週間となりました。バカンスを長く取るイタリア人もそろそろ通常モードに戻ろうかというところです。今年は日本でもヨーロッパでも暑さが一層厳しかったですが、夏が去ってしまうこの時期は一抹の寂しさを感じるものですね。

さて、近年はジェノバにも寄港する地中海クルーズを利用した旅行プランが人気のよう。日本の大手ツアー会社でも様々な企画が見られます。価格もそれほど高くなく、荷物を船に置いたままあちこち回れ、船上ライフも充実しているなど、メリットの多い船旅ですが、唯一のネックは市内への滞在時間が限られてしまうこと。時間さえ許せば世界遺産チンクエ・テッレなどの名所にも行きたい...とお考えの方も多いはず。

そんな方にお勧めしたいのが、ジェノバの中心部から20分で行ける小さな可愛い漁師町、ボッカダッセです。

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ジェノバの隠れた宝石、ボッカダッセ

おすすめのアクセス方法はバス。ジェノバの中心であるデ・フェラーリ広場から徒歩5分ほど、コロンブスの生家の目と鼻の先にあるバス停から42番のバスに乗ります。チケットはタバコ屋や新聞店、スーパーなどで事前に購入します(€1.50、100分有効)。この停留所が始発で、本数は日中であれば10~20分毎とかなり多いです。

ここからバスに揺られること約20分、De Gaspari 2/Boccadasseで下車します。ガソリンスタンドの前の道を海の方に歩いていき、教会の前を横切って奥へ入ると、カラフルな建物が並ぶとてもフォトジェニックな小さな入江、ボッカダッセに到着です。

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(コルソ・イタリアより)

リトル・チンクエテッレ?

ジェノバっ子に聞けば「わざわざ(遠くて混雑している)チンクエ・テッレまで行かなくても、ボッカダッセでいいじゃん」と返ってくるほど、地元では風光明媚な景勝地として有名です。カラフルな街並みは、周辺地域に新たな住宅地が広がる以前、数世紀前から変わらない様相を維持しています。ここは元々漁師の集落であり、現在でも多数の漁師が伝統的な漁業を営んでいます。

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(路地もかわいい!)

地名の由来は諸説ありますが、地形になぞらえて「ロバの口(bocca d'asino; asino=ロバはジェノバの方言でazë)」と呼ばれたというのが有力です。

明るい陽射しと爽やかな風が通る美しい入江は多くの文化人にもインスピレーションを与えました。ジェノバを代表する"カンタウトーレ(≒シンガーソングライター)"の一人であるジーノ・パオーリ(Gino Paoli)は長いことこのボッカダッセに住んでいて、日本でも耳にすることの多い有名な楽曲"La Gatta(雌猫)"は直接地名の言及はないもののボッカダッセを歌った曲だそうです。

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(小さな集落だが"インスタ映え"ポイントは数多い)

魚介料理がおすすめ

ボッカダッセはグルメの名所でもあります。浜辺を取り囲むようにして多くのレストランやジェラート店が並んでいます。やはり漁師町であるだけに、魚料理は絶品!そしてジェラート店Amedeoはジェノバ周辺で指折りの名店として知られています。

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(地元の方言では"Crêuza"と呼ばれる小路)

夕方には船に戻らなければならない場合でも、昼食をとって少しゆっくり過ごしても十分に時間に余裕があります。帰りは着いたところと反対側のバス停から同じく42番のバスで終点のデ・フェラーリ広場まで乗ればいいので、バスの移動が心配、という方にもそれほど難しくはありません。

ナイトライフも充実!

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(夜のボッカダッセ)

ボッカダッセ、そして同じ海岸沿いのコルソ・イタリアは夜になるとナイトライフを楽しむ地元の人々で一杯になります。

ジェノバっ子たちはボッカダッセで海鮮料理に舌鼓を打ち、ジェラートや飲み物を買って浜辺で海の音をBGMにお喋りを楽しむという、ゆったりとロマンチックな過ごし方が大好き。ライトアップされた集落の風景や街の明かりの反射する海面の景色もとても綺麗です。また、コルソ・イタリア沿いにはバーやナイトクラブなどの店舗も充実しており、夜遅くまで多くの人でにぎわっています。

市内中心部へ連絡するバスは深夜までかなり本数もあるので、遅くまでゆっくり過ごしても大丈夫。夜風の気持ちいい夏~秋の夜にはぜひともお勧めしたい名所です。

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