イギリス流アロマセラピー 2
さまざま利用法があるアロマセラピーのエッセンシャルオイル。今日は、まず、イギリスへ来られた折、または日本で購入されるときにも役立てていただけるエッセンシャルオイルの選び方をご紹介しようと思います。
イギリスでは、アロマセラピーの専門店でなくても、ドラッグストア(イギリス英語では、ファーマシーPharmacyやケミストChemist)やスーパーでも、エッセンシャルオイルを買うことができます。つまり、バラエティーに富んだ商品を手軽に購入できるわけなのですが、残念ながら混ぜ物のしてあるものもかなり出回っているので要注意。安いものには手を出さない方が無難です。さらに、瓶のラベルにもご注目。原材料である植物のラテン語の学名と原産国が明記されているものを選んでください。
高価なエッセンシャルオイル、購入後に後悔しないようにテスターでお好みの香りを探してみましょう。同じ種類のオイルでも、商品によって香りの質は様々です。また、アロマセラピストがいるお店では、目的とする用途に応じた商品や使用方法についてアドバイスを求めることもできます。カウンターにアロマセラピーに関する情報の書かれたパンフレットが用意してあるお店もあります。
エッセンシャルオイルを選んで購入したあとは、その使用についても注意が必要です。原液を直接肌につけることのできるエッセンシャルオイルは、ラベンダー(Lavender)とティートゥリー(Tea tree)の2種類のみ。その他のエッセンシャルオイルは希釈して使用する場合でも、肌につける前にはパッチテストが必要です。と書くと、エッセンシャルオイルってとても危険な薬物のようですが、先にあげたことのほか、柑橘系のエッセンシャルオイルは紫外線に反応するので、使用後は直射日光を避ける。病気、あるいは、妊娠中の女性は使用しない方がよいオイルがある。抵抗力の弱い子供や高齢者、病人の使用量はひかえるなどのガイドラインを守っていれば大丈夫です。
でも、どうせなら本格的にアロマセラピーを習ってみたいなと思われる方があるかもしれませんね。
実は、イギリス国内では、手軽にアロマセラピーを学べるのです。基本の基本を学びたい場合は、市や町が在住者を対象に開設しているアダルトエジュケーション(日本で言うと市民講座のようなもの)のコースの中に、アロマセラピーのコースも設けられていることがあります。
もう少し専門的に勉強したいな。アロマセラピストの資格も取りたいなと思われる場合は、カレッジにパートタイム、フルタイムのコースが設置されています。イギリスで、「カレッジ(college)」と呼ばれるのは、古い大学の学寮の場合もあるのですが、一般的には、日本の専門学校に相当する実技を身につける学校のことです。入学資格や受験の必要はなく16歳以上ならだれでも入学できます。
全国津々浦々イギリス各地にカレッジはあるので、在住地または近在地でアロマセラピーのコースを設けているカレッジは簡単に見つかることと思います。(イギリス各地にあるカレッジについては、こちらをご参照ください。それぞれのカレッジのサイトへのリンクが貼られているので、カレッジのサイトでコースの詳細もごらんいただけます)
カレッジのパートタイム(週の授業時間数15時間未満)は1年のコースから。終了するとディプロマ(diploma)の資格が取得できます。コースを終えると、ビューティーサロンにアロマセラピストとして勤めたり、自宅でサロンを開いたり、自作のアロマコスメを作って販売する人もあるそうです。カレッジのフルタイム(週の授業時間数15時間以上)で2年から3年のコースを終了すると、学位(degree)が取得できます。学位取得者は、イギリスの病院やクリニックで補助医療としての医療行為を行えます。
学位まで取ろうと思うとかなり難しいのですが、アロマセラピーの資格を出す機関は複数あって(統合に向かっているものの 現在10たらず存在します)、比較的簡単に取得できる資格が多いというのが現状です。そこで、2年ほど前から政府が資格を保持する基準作りをはじめました。アロマセラピーについての勉強を重ね、年間に特定のポイントを取得しないと資格を保持できない制度が整えられつつあります。イギリスでは、1度資格を取ってもそれで終身アロマセラピストではいられない時代が訪れようとしているのです。さて、イギリス流のアロマセラピーを導入した日本では、これからどのような動きがはじまるのでしょうね。
香りが素敵なアロマのお店
カレッジの先生お勧めのアロマのお店
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