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イギリス/グラスゴー特派員ブログ ギブソンみやこ&ローランズ真弓

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2009年1月13日

バノックバーンの戦い凱歌はスコットランドに


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バノックバーンの戦い凱歌はスコットランドに

スコットランドのスターリング(Stirling)を訪れたら、やっぱり、ここも訪れたい場所のひとつ、スターリング城と前回のウォレス・モニュメントに続いて、今回は、バノックバーン(Bannockburn)をご紹介します。1314年、スターリングの南2マイルに位置するバノックバーンで戦われたバノックバーンの戦い(Battle of Bannockburn)は、ウィリアム・ウォレスによって火蓋を切ったスコットランド独立をかけた一連の戦いの中で、イングランド軍をスコットランドから駆逐し、スコットランドの独立を回復する最後の戦いとなったのでした。


戦いを率いたのは、スコットランド王ロバート1世(Robert I 在位1306–1329)。スターリング城 の前にも建っていた王様です。王様になる前の名前は、ノルマン系なのでロバート・ドゥ・ブルース(Robert de Brus)が正しいらしいのですが、一般的には、ロバート・ザ・ブルース(Robert the Bruce)と呼ばれています。


IMG_1636x.jpg バノックバーン・ヘリテージセンター(Bannockburn Heritage Centre)の敷地内に建つロバート1世のブロンズ像。その台座にも、ロバート・ザ・ブルース(Robert the Bruce)と名前が刻まれています。


ロバート・ザ・ブルース像の向かいで、スコットランド国旗が翻っているこの場所がバノックバーンの戦いの勝利を宣言して、スコットランド軍の軍旗を立てた場所だったらしいのですが、実は、バノックバーンの戦場となった厳密な場所は、未だ不明。


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実は、わたしたち一家、以前にもバノックバーンを訪れたことがあるのですが、今回、再びへリテージセンターを訪れてみると、


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前回とは少し違った展示があってびっくり。というのは、ロバート・ザ・ブルースの復元されたお顔。


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映画「ブレーブハート」をごらんになって、その中のロバート・ザ・ブルースをご記憶のみなさんも、きっと驚かれたのでは……。ですが、映画の中で、ハンセン病をやんで頭巾をかぶっているロバート・ザ・ブルースの老齢の父親はこんな感じでしたよね。どうやらロバート・ザ・ブルースもハンセン病にかかっていたようです。ちなみに、以前へリテージセンターを訪れたときには、ロバート・ザ・ブルースの墓が掘り起こされ、頭蓋骨の状態から粘土で肉付けされて生前の顔が再現されていくもようがパネル展示されていました。そして、できあがったのが、先にご紹介したへリテージセンターの外で騎乗の人になっているロバート・ザ・ブルース。


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この同じお顔は、スコットランドの20ポンド紙幣にもなってます。この20ポンド、スコットランドで造幣され、流通しているのですが、イギリス国内どこでも使うことができます。


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へリテージセンター内には、ロバート・ザ・ブルースの生涯やバノックバーンの戦いの資料が展示されているほかに、当時の兵士たちが着用していたヘルメットや鎖帷子(くさりかたびら)などが試着できるコーナーもあります。よくもこんなものをかぶり、身に着けて身動きがとれたものだなあと感心するほど重たいです。


ところで、映画「ブレーブハート」の中では、ロバート・ザ・ブルースは主人公ウィリアム・ウォレスを裏切る姑息(こそく)な役割を与えられていますね。実は、実際のロバート・ザ・ブルースも、スコットランド王位をうかがってイングランドとスコットランドの間をまるでコウモリのように優勢な方に寝返ることを繰り返してはいるのですが、最後は、わずか兵力6500のスコットランド軍を率いて、2万におよぶイングランド軍をバノックバーンの戦いで大破、スコットランドの独立を守りぬいたということで、スコットランドでは偉大な王様と見なされています。


英雄に伝説はつきものですが、この偉大な王様が窮地におちいったときのお話がちょっといいのです。故国の独立をかけて兵士の数や力に関してはおよぶべくもないイングランド軍に苦しい戦いを強いられ、洞窟へ逃げ込んだときのこと。力尽き、戦いを続ける気力も、勝利への執着もついえようとしていた最後の瞬間に、洞窟の天井に巣をかけようとしている蜘蛛の姿がロバート・ザ・ブルースの目にとまったのでした。何度やってもうまくいかないのに蜘蛛は決してあきらめません。いつしかロバートの目は蜘蛛の姿に釘づけになっていました。蜘蛛が失敗に失敗を重ねてもまた一から糸を紡ぎ直し、ついに立派な巣をかけ終えるまで……。そして、その蜘蛛の姿にイングランド軍とまみえる力を鼓舞されたロバート・ザ・ブルースは再び戦いに発つために立ちあがったのでした。


この逸話と「トライ、トライ。アンド、トライ、アゲイン (Try try and try again) 」のフレイズをスコットランド人の夫から聞かされて以来、ロバート・ザ・ブルースがわたしの心の中のヒーローのひとりになったのでした。そして、それは、ロバート・ザ・ブルースがどんな風貌の人物であろうと変わることはないのです。


Bannockburn Heritage Centreのサイト

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2009年1月13日
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