世界最古のテニスコートを持つ離宮フォークランド宮殿

公開日 : 2009年02月17日
最終更新 :

スコットランドの首都エディンバラ(Edinburgh)とダンディー(Dundee)を結んだほぼ中間地点にあるファイフ州(Fife)の村フォークランド(Falkland)に世界最古のテニスコートを持つフォークランド宮殿があるというので出かけてみました。

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フォークランド宮殿(Falkland Palace)はこじんまりとした村の通りをいかめしい顔つきで見おろすように建っていました。もとはお城だったこの宮殿は16世紀の前半スコットランド王ジェームズ4世と5世によってルネサンス様式の王宮に改装され、その後、スコットランド王家スチュアート家の狩りの離宮として使用されるようになりました。

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また、幼少時代のメアリー女王もたびたび逗留(とうりゅう)したゆかりの王宮でもあり、王宮内の一室にはメアリー女王のデスマスクが扉の上にかかげられた寝室が再現されていました(残念ながら王宮内の撮影は禁止なので画像ではごらんいただけませんが)。大きな天窓のある図書館にはとても愛想のよいガイドさんがいて、オールドライブラリーと呼ばれる一風変わった図書館の内装や備品についてていねいに説明してくれたのでしたが、そのガイドさんによると、現在でも、現イギリス王室の方々も、毎年、この宮殿を訪問されているとのこと。その他には、玄関の広間、王族の肖像画のかかった客間、カソリックを信仰したスチュアート家らしい広大なチャペルとその外には畳何畳敷きかと思われるタペストリーで飾られた廊下、さらに王様の寝室と女王の寝室などを見ることができます。

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宮殿の後ろにある広大な庭のはずれに庭の景観にしっくりなじんだ建物があって、

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その建物にぽっかりと開いた入り口には、

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「ロイヤル・テニスコート(Royal Tennis Court)」と書かれているではありませんか。こんな石造りの建物の中に世界最古の現役テニスコートがあるのかと思って薄暗い入り口をくぐってみると、

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やっぱり薄暗い見物席から、コンクリート張りのかなり年季が入っていると見受けられるロイヤル・テニスコートがのぞめたのでありました 。おそらく、オリジナルのテニスコートはコンクリート張りではなかったののでしょうが 。

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このロイヤル・テニスコートでは、現在も試合が行われるのですが、テニスボールが宮殿見学者を直撃した事故があり、残念ながら見学者のあるときには試合は行われなくなったのだそうです。けれども、入り口を入ったすぐの一角で、このテニスコートで行われている試合や現在のテニスとはいささか異なるルールを紹介するビデオが上映されているので、ビデオの画面上ではありますが、現在のテニスの起源であるロイヤル・テニスを楽しむことができます。

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スコットランドの大自然に恵まれた小さな村にあるフォークランド宮殿。なかなか見ごたえがありました。スコットランドの歴史に興味のある方はもちろん、テニス愛好家のみなさんにも、ぜひ一度は足を運んでいただきたい史跡です。フォークランド宮殿へのアクセスや開館期日や時間については、以下にご紹介するサイトでご確認ください。

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